Thu 131121 移動の苦難 大泉学園でお仕事 金沢祝勝会(第1995回 カウントダウン5) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 131121 移動の苦難 大泉学園でお仕事 金沢祝勝会(第1995回 カウントダウン5)

 12月13日、一昨日の記事にも書いた通り、ホテルの一室で目が覚めてみると、金沢は暴風雨の真っただ中。大きな雨粒が激しく窓をたたいていた。こうなると、心配なのは「ヒコーキは無事に飛ぶのかな?」の一点である。
 13日は19時から東京練馬区の大泉学園でお仕事がある。万が一ヒコーキが欠航の場合、急遽クマ蔵は行程をヒコーキから電車に切り替え、小松→米原まで北陸本線、米原から東海道新幹線で東京に向かうことになる。
 その決断のタイムリミットは14時。小松発14時03分の「しらさぎ10号」に乗れれば、西武池袋線・大泉学園駅には19時10分に到着できる。10分の遅刻にはなるが、10分なら「先に教材を少し予習していてください」ということで対応できないこともない。
イカマンマ
(小松空港で発見、カレーの入ったイカマンマ。甘口王女と辛口男爵がある)

 西の日本海から吹きつける強烈な暴風雨の中、金沢から小松まではタクシーで向かった。高速代を合わせれば1万円以上かかるが、大泉学園の100名のことを考えれば、タクシー代の自腹はやむを得ない。ホテル前に並んでいた小型タクシーは、猛烈な風に煽られて高速道をフラフラ揺れながら進んだ。
 地上のクルマがこんなにフラフラするんじゃ、ヒコーキの離着陸は難しいだろう。小松空港の滑走路はほとんど日本海スレスレなのである。事実、小松空港にたどり着いてみると、雰囲気は騒然としている。ちょうど「小松空港強風のため、シアトルからの便は小松上空で旋回しております」とのアナウンスが入ったところだった。
 うにゃにゃ、これはいよいよ鉄道で東京に向かう決断をしなきゃいけないね。他にも、「成田空港悪天候のため、成田行きは出発が遅れる見込みです」というアナウンスも入った。旅慣れたクマ蔵は、JR小松駅に向かってタクシーを飛ばそうと、すでに身構えていた。
 しかし諸君、冷静になって考えてみたまえ。「成田行きの出発が遅れます」ということは、要するにヒコーキは飛んでいるのである。成田に向かうヒコーキが飛んでいるなら、羽田便だってチャンと飛んでいるはず。落ち着きたまえ&落ち着きたまえ。果敢な行動もいいが、冷静な行動のほうがはるかに大切だ。
お茶漬け
(小松空港で、おみやげを購入。お茶漬けセットである)

 というわけでサト助は、保安検査場を通り抜けてANAラウンジに入った。空港に2時間も早く到着してしまったので、「ラウンジでひと休み」「その間にブログ記事1本ぐらいは書けるだろう」と考えたのである。
 ところが、そこに驚きの光景が広がっていた。ラウンジは完全に満員。どのぐらい満員なのかというに「全ての椅子が塞がっている」「120%満員」という超満員である。
 例えば椅子に荷物を置いている客がたくさんいて、「すみません、荷物をどかしていただけませんか?」とお願いすれば何とか着席できる、そういう「80%満員」というレベルの満員はよくある。しかしホントに全ての椅子に、貫禄タップリのオジサマと、超スカした感じの青年実業家っぽいオニーサマ、同様のスカしたオバサマ&オネーサマがズラリと並び、もう立錐の余地もない。
ケーキ
(大泉学園で、クリスマスらしいケーキをいただく)

 まさかラウンジの中で吊り革につかまって立ち尽くしているわけにもいかないから、すぐあきらめて外に出た。ラウンジの外のベンチも全て埋まっていて、ここで今井君は窮地に陥った。ヒコーキの時間まで2時間、その辺に立ったまま時間をつぶさなければならない。
 実際に今井君はそうしたのである。2時間、座るところもなければ、横になるところもない。もちろん、空港で横になろうとは思わないが、せめて寄りかかる場所ぐらいはほしい。しかし、重たい荷物を抱えて行く場所もなく、時計の針は一向に進んでくれないのだった。
 こんなふうだから、20分遅れた飛行機が16時半に羽田に着いたときは、もうすでに「ほうほうのてい」。思わず肩で息をするほどであった。「62番スポットに到着いたします」という機内アナウンスに、ホッと安堵の胸を撫で下ろした。62番スポットは、出口に一番近いのである。
 ところが「泣きっ面にハチ」とはマコトによく言ったもので、その直後「スポットが変更になりました。本日はバスにてのご案内になります」と訂正のアナウンス。朝の山手線なみに押し合いへし合いのバスは、10分もかかってノンビリ到着口に向かった。
 こんなに疲労しているときには、羽田から大泉学園までも遥かな道のりに思える。羽田→浜松町はモノレールで15分。浜松町から大門までは徒歩で移動、大門→練馬は都営地下鉄で40分ほど。あとは西武池袋線の準急で10分。合計で1時間超の電車移動だ。
大泉学園
(大泉学園も大盛況。教室はパンパンになった)

 要するに丸1日がほとんど移動で終わってしまったわけだ。18時15分、大泉学園の校舎前で立って待っていてくれた校舎長とブロック長の顔を見たときには、思わず熱い涙がこみ上げてくるほどであった。
 こういう時のサト助は、猛然とお仕事への熱意が湧き上がってくるのである。移動に全力を尽くして、それでヘロヘロになってしまったのでは、移動そのものに意味がなくなってしまう。いつも以上の気合いにバシッとスイッチが入って、もうこの勢いは誰にも止められない。
 19時開始、20時45分終了。出席者は予定通り約100名。60名も入れば満員の教室だから、机をすべて取り払って椅子だけを並べ、超満員→大爆笑の連続→酸欠状態という今井スタンダードまで、開始1分で到達した。あとは、推して知るべしである。
 終了後、首都圏のお仕事の後は祝勝会がないから、普段なら独自祝勝会を企画するのだが、さすがに今日の疲労のレベルはそれを許さなかった。しかも翌日は午前中から兵庫県姫路を目指さなければならない。早く帰ってニャゴロワ&ナデシコに挨拶をし、とっととベッドに入ることだけを考えなくちゃならない。
店員さんと
(金沢の祝勝会で出会った素晴らしい店員さん)

 そこでサト助は、ここに昨夜の金沢での祝勝会のことを書いておく。金沢駅近くの和食屋が会場であった。あまりにも寒い夜だったので、参加者4名はみんな熱い日本酒を求めた。
 4人だけの寂しい祝勝会であったが、何しろ超のつく大成功の後だ。痛飲した熱燗は2合徳利で8本。「これって、ホントに2合入ってるの?」という疑問の声が上がるほどであったけれども、そういう一幕もまた楽しいものである。
 中でも、今井君と一緒に写真に収まった男子従業員が秀逸だった。我々の注文を調理場に伝えずに家路についてしまった別の従業員の失敗を、補って余りある活躍をしてくれた。あんまり楽しくなったので「いっしょに写真いいですか?」と、今井君のほうからお願いした。ブログにもぜひ掲載してほしいとのことだった。
 野球部出身、今は金沢市内の大学3年でシューカツ中。「いい会社ありませんかね?」とのことだったが、何ならこのブログをプリントアウトして履歴書に添付するといい。おそらく何の役にも立たないが、万が一ということだってなくはないだろう。

1E(Cd) Sonny Clark:COOL STRUTTIN’
2E(Cd) Kenny Dorham:QUIET KENNY
3E(Cd) Shelly Manne & His Friends:MY FAIR LADY
4E(Cd) Sarah Vaughan:SARAH VAUGHAN
5E(Cd) José James:BLACKMAGIC
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