Sat 131116 直通運転は考え直すべきだ 新居浜祝勝会(第1990回 カウントダウン10) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 131116 直通運転は考え直すべきだ 新居浜祝勝会(第1990回 カウントダウン10)

 「金沢市内でクマが出た」というニュースを見て以来、「もしかしてそれはボクではありませんか?」という不安に苛まれている。だって、今井君はまもなく金沢に旅立つのだ。
 2日後に金沢に向かう今井君の濃密な気配が、凝り固まって具象化し、それがクマの姿になってヒトの目に見えてしまった。六条御息所の霊魂ではないが、今井クマ蔵の執念がクマの形になって虚空に立ち現れたとしても、そんなに不思議はないのである。
 今日12月10日、今井君は吉祥寺のスタジオに入って「新・D組」の収録を完了。パート1の10回+パート2の10回、合計20回分の収録はほぼカンペキ。代ゼミから移籍してきて9年、自分でもこれほどカンペキだと自信の持てる講座は、「C組」「B組」「A組」ぐらい。おや、要するにほぼ全部でござるね。
 この後は来年1月から2月にかけて「新・センター試験90%」の収録を進める予定。テキストの章立ても終わって、「いよいよカメラの前に立つだけ」の状況になってきた。
 その前にパリに1週間滞在し、ストラスブールやリヨンを旅し、オンフルールの街を散策してくる予定。帰ってきたら、「紅白歌合戦」と「ゆく年くる年」を見て、初詣に行って、まあいろいろ予定はあるが、「紅白」はおそらくパスするつもりでいる。
肉
(愛媛県新居浜での大祝勝会。焼き肉屋さんで「肉、肉、それでも肉」という素晴らしい祝勝会であった)

 「センター講座」については、「あと3年か4年でセンター試験そのものが終了しそう」という見通しもあって、「今さら新講座を収録しなくてもいいんじゃないか」と思う部分もあった。しかしそれではさすがにクマ蔵の講師魂が許さない。最新の問題とオリジナル問題だけを使って、これもまた最高の講座に仕上げたいと思っている。
 明日が大阪。明後日午後に大阪から金沢に向かう。以上に述べた通り、12月10日の今井クマ蔵は徹底的にカッカしているのであって、このカッカぶりでは、クマ蔵の思いが具象化し、カッカグマの熱き思いがツキノワグマの姿に変じ、金沢城址や兼六園付近をウロウロ歩き回ったかもしれない。
 だって12月中旬の金沢は、もうとっくに真冬である。クマさんたちは深い山の中で冬眠を始める頃。城跡や公園なんかをウロウロしているのは、それはきっと尋常なクマではないはずだ。熱いクマ蔵の思いを体現した、一種の精霊のようなヤツだったに違いない。
 だからこそ、間違っても「地元猟友会が射殺」みたいな軽率かつ残酷なことをしないでほしい。12月中旬になって、寒さと空腹にガマンできなくなって里に降りてきたクマさんを、無慈悲の射殺なんてことをするなら、日本人はこれから先、クマモンやプーさんと楽しく遊ぶことはありえなくなってしまうのだ。
焼き肉
(祝勝会で、ハラミを焼きまくる)

 さて、もう1つ「こりゃ困ったな」というニュースが入ってきた。「上野までの宇都宮線&高崎線と、東京駅始発の東海道線を結んで、2015年から直通運転を始める」というJRの計画である。
 「なんでもかんでも直通にしちゃおう」という机上の計画で、この十数年どれほどたくさんの人たちが迷惑してきたことだろう。ついこの間も東急東横線と西武池袋線が直通になって、渋谷駅が大混乱。多くのヒトが「渋谷駅を避けて通っています」とヒソヒソ話をしている状況だ。
 疲れきった夕暮れ、「せめて渋谷駅始発の東横線でゆっくり座って帰ろう」というのが神奈川県民の楽しみだった。ところが、そんなササヤカな楽しみのことなんか思っても見ない軽率な計画のせいで、「渋谷始発の東横線」はこの世からほぼ消滅してしまった。
 同じことが、古くは「横須賀線⇔総武線の直通運転」でも起こった。始発の東京駅から鎌倉や逗子まで、夕暮れの横須賀線でゆっくり座って帰る。富裕層は、「グリーン車でノンビリ居眠りして帰りたい」。だからこそ「グリーン定期」なんてものまで存在する。
 ところが、千葉のほうから来る総武線と横須賀線が直通運転を始めたせいで、東京駅からじゃグリーン車でも座れない。「帰りはゆっくり座って通勤」を夢みて、やっと鎌倉あたりに家を購入した人たちの夢を、直通運転は根こそぎ奪ったのである。
せんまい
(新居浜、センマイも焼いた)

 同じことは、高崎線や宇都宮線の沿線の人たちにも当てはまる。疲労しきった夜は、上野駅始発の電車で座って帰る。常磐線の人たちも、「取手まで」「土浦まで」「牛久まで」、上野から乗って座って帰る。そんなササヤカな楽しみを、「直通で便利になります」のヒトコトで根こそぎにしてしまう。
 「直通で便利になる」も何も、その恩恵を喜ぶヒトと、損失を感じて悲憤慷慨するヒトと、その割合をチャンと計算したのかどうか。今井君はそれを確認したい。「つなげば便利」なんてのは、机上で計算したヒトと、囃し立てるメディアと、それだけのごく限られたサークル内での話なんじゃないか。
 「東京駅でお互いに乗り継げる」というだけなら、クマ蔵は大歓迎。確かに、「上野駅が終点」「東京駅までは山手線か京浜東北線で」というのは、半世紀以上続いた不便の象徴だった。しかしそのことと、「面倒だから結んじゃえ」「直通運転にしちゃえ」というのは違う。
 今回の直通計画は、白紙にすべきだ。「東京駅で相互の乗り換えが可能」というだけでいい。途中に挟まっていた「山手線か京浜東北線でお乗り換え」さえなくなれば、それで十分なのである。
カレー
(クマ蔵の食欲は、翌朝も続く。翌日の松山空港で「ビーフカレーとジャコ天セット」をペロリと平らげた)

 沿線住民の希望はチャンと聞いたのか。ホントに神奈川のヒトに「埼玉と直通にしてほしいですか?」と尋ねたのか。ホントに埼玉のヒトに「神奈川と直通運転になったら嬉しいですか?」と質問したのか。その結果、どれほどの割合のヒトが「はい、直通がいいです」と答えたのか。
 「上野-東京直通ライン」の計画をホンキで進めるのなら、あくまでクマ蔵の意見であるが、そのぐらいのアンケートは必要だし、出来れば住民投票を実施すべきだし、当然そのデータも開示すべきである。住民の気持ちを無視して、「つないだら、みんな嬉しいだろう」なんてのは、巨大企業のオゴリに過ぎない。
 つないだせいで多くのヒトビトが不幸になった路線の例は、きっと枚挙にいとまがないはず。なぜ東急田園都市線と東武伊勢崎線は直通にならなければならなかったのか。なぜ東急東横線は、東武伊勢崎線や西武池袋線と3又や4又にタコ足の直通を余儀なくされたのか。
 住民投票はおろか、住民アンケートすらなしに、机上に地図を広げて、「結べるから結んじゃおう」というのは、ゲームマニアのプレイ感覚に過ぎない。ヒトビトの意見をチャンと聞いて、プレイ感覚だけで軽率につないじゃう感覚を改めるべき時が来ている。
 だって諸君、これでまた「はるか遠くの事故のせいで、電車がみんな『運転見合わせ』になる」という悲劇が激増するのだ。小田原で事故があったから、高崎で電車が立ち往生。平塚の事故のせいで、宇都宮で電車が運転見合わせ。いまの東武や東急や西武で頻発しているのとソックリの事態が、ますます拡大することを、ボクチンは強く懸念するのである。
ラーメン
(新居浜祝勝会の「〆のラーメン」。焼き肉屋さんでこんなに旨いラーメンが出てくるとは思わなかった)

 さて、今日の写真は愛媛県新居浜での祝勝会のものばかりである。12月5日、何しろ大祝勝会を開催するに相応しい超大成功の後だったので、今井クマ蔵はスタッフのヒトビトとともに焼き肉屋さんになだれ込んだ。
 新居浜西校の通っている生徒さんのご父兄が経営する焼き肉屋さんである。こういうのはホントに素晴らしいと思う。ある種の遠慮はないが、別の種類の遠慮がある。そういう緊張感の中での祝勝会は、暖かさの中にも節度をわきまえ、決して乱れすぎることのない最高の祝勝会になるのである。
 6人で平らげたのは、カルビ8人前とハラミ8人前。お酒もワインをタップリ飲んで、サト助はますます新居浜が好きになった。それでも「まだカルビが食べたい!!」とダダをこねるヒトが存在したが、やっぱり節度というものがあるから、「今夜はこのぐらいにしときましょう」ということになった。
 しかし今井君は「〆にラーメン!!」という固定観念にうなされ、焼き肉屋さんのメニューに「ラーメン」がしっかり記載されているのを発見して、1人だけラーメンを注文して、思う存分すすり上げてみせた。
 その間も「カルビ」「カルビ」と寝言のように繰り返している人物がいたが、おお、こういうのはホントに素晴らしいのである。こういう人物がいないと、祝勝会が祝勝会らしくならない。冗談でも何でもなく、この数年で最も楽しい祝勝会になったのだった。

1E(Cd) Tommy Flanagan Trio:SEA CHANGES
2E(Cd) Art Blakey:NIGHT IN TUNISIA
3E(Cd) Walt Dickerson Trio:SERENDIPITY
6D(DMv) THE NAME OF THE ROSE
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