Wed 131113 松尾ジンギスカン 梅光軒で〆のラーメン(第1987回 カウントダウン13) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 131113 松尾ジンギスカン 梅光軒で〆のラーメン(第1987回 カウントダウン13)

 さて、いつまでも北海道でウロウロしていると、コワーいヒトビトに叱られかねないから、サト助はそろそろ新千歳空港に向かおうと思う。11月25日、各テレビ局のお天気キャスターが口を揃えていた通り、お空の様子はどんどん険悪になってきた。
 しかし諸君、せっかくの北海道だ。楽しめるものは全部ナメつくすように楽しまないと、このクマ蔵の名がすたる。Mac君は「流す樽」と反応してくれたが、正しく漢字で書けば「名が廃る」。うーん、入試本番も近い。漢字なんかで間違わないように、「名が廃る」、よく覚えておきたまえ。
 そこでクマ蔵は、「新千歳空港で、今年最後のジンギスカン♨」と決めていた。この11月は、旭川でもジンギスカン、札幌でもビール園のジンギスカン食べ放題。その結果、クマの肉体にヒツジの匂いが深くしみつき、「犬が吠えはしないか」と案じるぐらいだ。
 その他にも、ジンギスカンが恋しくなるたびに、東京・恵比寿ガーデンプレイスでジンギスカンを注文する。ま、恵比寿のジンギスカンなんてのは、北海道のヒトが見たら唖然とするほど行儀のいい大人しいヤツで、およそジンギスカンの名に値しないシロモノかもしれないが、それでも何とかヒツジの匂いぐらいは嗅ぐことができる。
松尾ジンギスカンにて
(松尾ジンギスカン・新千歳空港店で自分撮りを楽しむ)

 こんなにヒツジさんが大好きとなると、「自分はクマというよりオオカミさんに近いんじゃないか」と疑念がムクムク湧き上がるが、うーん、自分をオオカミと呼ぶには、ズングリ&ムックリなこの体型がどうしても似合わない。
 ウルフというものは、スマートで足長、そして表情がもっと引き締まって残虐さを隠さない、そういう生き物だ。やっぱり今井君のこの短足&胴長、動作は緩慢でダラしなく弛緩した表情に、「ウルフ」の形容は無理なのである。
 そこで、「犬に吠えられないか」とビクビクしながら、「しかし別に犬に吠えられたっていいじゃないか」と思い直す。新千歳空港には「松尾ジンギスカン」の支店があって、以前から「入ってみよう」「入ってみよう」と思いながら、ちょっと勇気が出なかった。
 何故なら、いつだってその直後にヒコーキに乗るのだ。羽田行きのヒコーキのプレミアムクラスなんてのは、オジサマもオバサマも異様にスカシたヒトビトが多くて、機内で読む新聞はみんな「日経!!」、スマホやタブレットを2台も3台も駆使して、ギリギリまで仕事に励んでいらっしゃる。
 無事に離陸すると、今度はPCで何やらお仕事を開始。せっかくCAのお姉さまが運んできてくれたお弁当にも、冷たい一瞥を投げてヒトコト「いらない!!」とヌカす。「お飲物は?」「水!!」。「普通のお水とスパークリングがございますが?」「スパークリング!!」。そういうヒトビトである。
ジンギスカン
(お店のオネエサマがキレイに並べてくれた)

 この夏、鹿児島に出張した時も、クマ蔵のお隣はそういう御仁であった。「恐怖の爪かみ男」として、このブログでも詳しく紹介した。うにゃにゃ、こういうコワーいスカシ人間の真っただ中に、ジンギスカン臭にまみれたクマ蔵なんかが闖入してみたまえ、たちまち
「ジンギスカンくさいのは、困るんですがね」
「ニオイが気になって、日経が読めないじゃないですか」
「ヒツジくさいクマは、ヒコーキに乗るべきじゃないと思います」
という厳しい非難の視線に突き刺されそうだ。
 しかし、今日のクマ蔵はもうそんなことは気にしない。だって、昨日のジンギスカン食べ放題のせいで、クマ蔵は頭のてっぺんから足のつま先まで、すでにカンペキにジンギスカン臭がしみついている。いくらムラサキ色のお風呂に入ったって(昨日の写真参照)、ニオイは一向に消えてくれない。コートもスーツもジンギスカン。ホテルの部屋に備えつけのファブリーズで2度も3度も脱臭を試みたが、全てはムダに終わった。
 そういうわけで、すでにこの日の今井君は「ジンギスカンそのものよりも、もっとジンギスカンくさい」というシュールな存在と化していた。ならば、空港の店でもう1度ジンギスカンを満喫しても、状況に変化があるはずがないじゃないか。
 つまり、もう200点満点なのだ。これ以上どんなに頑張っても、得点は伸びない。ミシュランで星3つもらっちゃったら、それ以上の評価は得られない。よっしゃ、すでに臭さ♨200点満点。とっくに臭さ♨星3つ。ならば落ち着き払って、空港ジンギスカンにチャレンジできるというもんじゃ。
ミスター
(赤ワインも「ミスター・ジンギスカン」。こういう時は安いワインがいい)

 「松尾ジンギスカン」は、北海道滝川が発祥。肉にじっくりタレをしみこませてあるので、焼いたらそのまま口に運ぶことができる。「焼き方がよく分からないんで」と言ってみたら、お店のオネエサマが目の前でキレイに並べて焼いてくれた。
 ボクチンはタレをつけるスタイルに慣れているので、最初は違和感があったけれども、肉2皿目を追加注文する頃には、「これも悪くないな」とニヤニヤしはじめ、このままここで2時間ぐらい座っていてもいいような気がしてきた。
 赤ワインのタイトルも「ミスター・ジンギスカン」。いいじゃないか、こういうバカバカしい名付け方。高級ワインを「うーん!!」「ああああー!!」とウットリ目を閉じて唸りながら味わうのもいいが、この手の安いヤツをグビグビやるほうが、ジンギスカンにはピッタリだ。
 北海道のヒトは、お一人様ジンギスカンをちっとも不思議に思わないらしい。ましてやここは空港だ。「やむを得ず一人で」というヒトも多いだろう。事実、今井君のお隣のテーブルでも、40歳代半ばと思われる上品なオバサマが、激しい勢いでヒツジをワシワシやっていらっしゃった。
梅光軒
(〆は旭川ラーメン「梅光軒」。とてもおいしゅうございました)

 こうしてヒツジを食べ尽くし「まあ満腹」になったウルフグマは、「〆にラーメン」という暴挙にでた。空港内には「ラーメン道場」があって、道内の有名店が揃って支店を出している。そこで〆を入れなければ、今回の札幌出張が「画竜点睛を欠く」というか「九仞の功を一簣に虧く」というか、まあそんな気がしたのだ。
 昨年はこの「ラーメン道場」の1軒で、余りのマズさに驚嘆した。だって、「リンゴでダシをとり、タマネギをタップリ入れました」。これほど食い意地の張ったクマ蔵が半分しか食べずに店を出たんだから、どれほどマズかったか分かるはずだ。
 確かにあの時は他の店が満員なのに、あそこだけ1軒ガラガラだった。怪しいと思うべきだったが、クマどんとしたことが、ついつい油断してしまった。もちろん、これだけ悪口を言うんだから、店の名前は秘密にしておく。
 そこで今年は十二分に注意を払って、素晴らしい〆になるように店を選んだ。何と言っても好きなのは澄んだスープの旭川ラーメンだから、赤い暖簾の「梅光軒」を選択。餃子と生ビールも頼んで、醤油ラーメンにコーンをトッピング。うぉ、いくらでも食べられる。まだまだクマ蔵も若いんでござるね。
旭川ラーメン
(今年は「梅光軒」のラーメン&餃子で大満足の〆であった)

 現在ANAラウンジは改修工事で閉鎖中。しかしそれとは別の「カードラウンジ」が無料で利用できるので、ヒツジ&モヤシ連合vsラーメン&ギョーザ同盟が、ポンポンの中で激闘を展開するのを感じながら、しばらくヒコーキの発着する様子を眺めて過ごした。
 15時半、予報どおりに強風が吹き荒れる中、クマ蔵を乗せたヒコーキは無事に新千歳空港を離陸。離陸直後は大きく強い揺れがヒコーキを襲い、旅慣れたサト助でも思わずヒヤヒヤするほどだったが、それ以降は平穏。17時すぎに羽田空港に到着した。
 この日は何故か首都高速が大渋滞。この渋滞にバスが巻き込まれ、羽田から渋谷まで90分もかかった。うにゃ、疲労困憊、ほうほうのていでオウチにたどりついたクマ蔵でござったよ。

1E(Cd) Bill Evans:GETTING SENTIMENTAL
2E(Cd) George Duke:COOL
3E(Cd) Joe Sample:RAINBOW SEEKER
4E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
5E(Cd) Marc Antoine:MADRID
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