Thu 131024 世間様の後ろ指 春日部でお仕事 カレー休業の仇をラーメンで討つ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 131024 世間様の後ろ指 春日部でお仕事 カレー休業の仇をラーメンで討つ

 世の中には心配性なヒトがいるもので、「大阪まで文楽をみに行ってきた」というブログ記事を読んで、一人の友人がすぐに電話をかけてきた。
「オマエ、大丈夫か? そんな贅沢をして、それをブログなんかで公表したら、世間様に後ろ指をさされるんじゃないのか?」
 ま、そういう電話である。確かに、昔の日本にはセケンサマという恐ろしいものが厳然と存在し、分不相応な贅沢なんかすれば、あっという間にウシロユビをさされた。ウシロユビをさされても行いを改めない人間には、「村八分」という悪夢の世界が待ち受けていた。
 つい20年か30年前までは、日本という国はそういう陰湿な社会だったので、今でもオトナたちはセケンサマを何より恐れ、ウシロユビやムラハチブを最大の悪夢として恐れつづけているのである。
 しかし諸君、前にも書いたように記憶するのであるが、今回のボクの大阪往復はほぼ完全にゼロ円だ。繰り返しになって申し訳ないが、今井君もやっぱりセケンサマのウシロユビがコワいから、ここでもう1度お断りしておく。
春日部1
(11月11日、埼玉県春日部でお仕事)

 ヒコーキはマイルを使ったから、ゼロ円。しかもチャンと「旅割60」を利用したので、片道たった8900円相当しかマイルを使わなかった。私用で旅する時は、今井君もチャンとエコノミークラスに縮こまって、デカい身体をちんまり縮小し、デカい態度もごく控えめに抑制して、ここでもまた徹底的にウシロユビを避ける努力に励むのである。
 宿泊したのは、梅田のインターコンチネンタルホテル。電話をかけてきた友人が一番心配してくれたのは、このホテルの選択である。今年オープンしたばかりのキレイな高級ホテル。JR大阪駅に直結し、今や大阪のヒトビトの憧れの場なのだ。
 そんなところに「ただ文楽を観るためだけに泊まったのか?」と友人は責めるのである。そんな贅沢を平気でして、しかもそれをブログで公表する。そんなのは「ウシロユビをさしておくれ」「ムラハチブにしておくれ」とセケンサマに懇願するような憎むべき所業。それが友人の意見であった。
 しかし諸君、繰り返すが、ホテルもまたゼロ円。昔はゼロ円のことを「ロハ」と言った。「ただ」を漢字で書くと「只」であり、「只」という文字をカタカナの縦書きと見ると、確かに「ロハ」に見える。だからホテルも、ロハ。世界中のインターコンチグループで貯めたポイントを使って、ロハ宿泊特典をゲットしたに過ぎない。
萬来
(春日部の名店・おなかの友達 萬来)

 いやはや、今年一年、インターコンチにはずいぶんたくさんの投資をした。ワシントンDCで3泊、ニューヨークで8泊、ボストンで3泊。シカゴで3泊、サンパウロで8泊、パリで3泊。この後12月にパリで7泊の予定。こんなにたくさん宿泊すれば、大阪でロハ4~5泊できるポイントはしっかり貯まるのである。
 その外国旅行自体を「分不相応な贅沢」と指弾されることになれば、そりゃもうどうしようもない。心配性の友人は、実はそのあたりも指摘したいらしいのである。
 彼の意見としては、「こんなに外国を旅しています、という告白は、まさにセケンサマのウシロユビの対象なんじゃないか」なのである。「ウシロユビ大賞というものがあれば、今井、それこそオマエが大賞候補の筆頭だぞ」と言うのだが、いやはや、もしそんなことを言い出したら、ブログなどというものはマコトに窮屈なツマラン世界になってしまう。
醤油
(春日部・萬来の醤油ラーメン、460円)

 さてと、11月11日、埼玉県春日部でお仕事があって、ちょっと早めの電車で春日部に向かった。どうしてかねえ、はるかなむかしから「kasukabe」とキーを打つべきところを、「kasukebe」とミスタッチするクセがあって、Mac君のディスプレーには「過スケベ」の文字が現れる。何なんだろうね、過スケベって。
 昔からの読者なら、「今井が春日部で仕事なら、きっとカレーをむさぼりに行っただろう」と考えるに違いない。大好きなカレー屋「ラホール」の「ジャンボハンバーグカレー、インドの辛口」の写真を、再三再四このブログにも掲載してきた。
 ところが、ウキウキしながら「ラホール」の前に来てみると、驚いたことに「本日休業」である。明かりの灯っていない夕暮れのカレー屋というものは、何とも殺伐とした光景である。ありゃりゃ、月曜日に休業とは、こはいかに。昔から月曜休業だったかね。
 普通の人間なら、これはもう茫然自失して鞄を取り落とし、愕然とその場にくずおれて号泣するところである。しかし諸君、今井君は自分を「普通の人間」などと思い上がってはいない。ボクチンは、里芋のクズであり、怠惰なクマ蔵でしかない。おお、何と謙虚な態度だ。これほど謙虚では、セケンサマのウシロユビなんか心配する必要なんか完全に皆無である。
春日部2
(今日の仕事も最初から気合いが入った)

 というか、立ち直りの早いのが、サトイモの特徴。立ち直るも何も、サトイモというものは、もともと立ち上がってさえいない。ゴロゴロ転がっているだけなんだから、「呆然」にも「愕然」にも、最初から無関係なのである。
 つまり、「カレー屋がダメなら、ラーメン屋があるじゃないか」というわけだ。「ラホール」が月曜休業でも、「おなかの友達 萬来」という昔の馴染みのラーメン屋が待っていてくれる。夏は冷やし中華、冬は醤油ラーメン。「通った」というほどではなくても、「お世話になった」というぐらいは言っていい店だ。
 醤油ラーメン1杯が460円。うぉ、安いじゃないか。高校生のお小遣いでも何とか夕暮れの空腹を満たせる値段である。今日はこのあと仕事があるから、「ビールと餃子!!」「日本酒も!!」というわけにはいかないけれども、カレー休業のショックを和らげるには、ちょうどいい代役を務めてくれた。
ゼリー
(夏みかんゼリー)

 春日部でのお仕事は、19時開始、20時半終了。出席者約110名。このところ「ケーキ」「ケーキ」「巨大ケーキ」とケーキぜめの日々だったが、今日の控え室に準備されていたのは、おっきな夏みかんゼリーであった。
 夏みかんの中身を全部くりぬいて、そこにゼリーを詰め込んだ一品。味が若干単調で、食べている途中で飽きてくるキライがあるけれども、醤油ラーメンでいっぱいになったお腹には、夏みかんの爽やかな香りが素晴らしい清涼剤の役割を果たしてくれた。
 夏みかんのカホリをプンプンさせたクマどんが壇上に登場すると、狭い教室を埋め尽くした高1生&高2生諸君の熱狂は、90分間とどまるところを知らない。今日もまた酸欠状態。どうやら、今井君の行く校舎では酸素ボンベの準備が必須のようである。
 ただ、「ボクはどこまでも質実剛健にやりたい」「生徒も、すぐに走って帰って猛勉強を始めるべきだ」「だからサイン会はしない」「サイン会に並んで時間をムダにすべきではない」というポリシーが伝わっていなくて、「サインください」という生徒が集まってしまったのは、まさにサト助の不徳の致すところ。「勇気を出して来てみたのに」とガッカリする女子高生の姿が、何だか可哀そうだった。

1E(Cd) Incognito:BENEATH THE SURFACE
2E(Cd) Incognito:100°AND RISING
3E(Cd) Incognito:LIFE, STRANGER THAN FICTION
4E(Cd) Incognito:FUTURE REMIXED
5E(Cd) Incognito:ADVENTURES IN BLACK SUNSHINE
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