Sun 130908 「サンマを食べる会」を企画 朝から御茶の水で生授業 午後は吉祥寺で収録 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 130908 「サンマを食べる会」を企画 朝から御茶の水で生授業 午後は吉祥寺で収録

 10月1日、東京は朝から雨。「台風22号接近のため」というのだが、22号だなんて、いったいいつの間に発生したのか、サト助の記憶にはない。今年の台風は、どうもすぐ近くで発生して、しっかり暴風雨圏も出来ない幼年期や少年期のうちに、いきなり日本に接近してしまう。
 台風だろうが何だろうが、さすがにそろそろ今井君はサンマが食べたい。9月中旬までブラジルだのパリだのをフラフラしてしたんだから、秋の初めのサンマはもちろん食べられなかったが、今日からもう10月だ。このままでは、サンマを食べずに秋が終わってしまいそうだ。
 NHKの朝のニュースを見ていたら、キャスターたちが赤い羽根をつけている。おお、ホントにこりゃ秋本番だ。急いでサンマを食べにいかなくちゃ。今夜は「サンマを食べる会」でも催して、意地でも2013年のサンマを胃袋におさめたい。
さんま
(三軒茶屋「くら嶋」で「サンマを食べる会」を実施)

 しかしそうは言っても、今日のサト助は忙しい。まず午前9時半から御茶の水で本科生の激励授業がある。90分1コマだが、首都圏全域から100名超の受講生が集まる。強い雨の中、はるばる神奈川県や埼玉県からも駆けつけてくれるのだから、全力を尽くさないわけにはいかない。
 大学受験の世界で「本科生」と言えば、要するに浪人生のことである。1990年代までの予備校バブルのころには、日本全国どこの街にも浪人生が溢れかえっていて、首都圏なら大宮・立川・津田沼・柏・藤沢、どの予備校が近郊のどの街に新校舎を開いても、あっという間に校舎は満員になった。
 仕方がないから「2号館」や「新館」や「研修館」をすぐ隣につくり、「3号館」「4号館」「東館」「西館」「医学館」と、そこいら中に「ヤカタ」がニョキニョキできていった。
 それでも間に合わなかったんだから、予備校バブルがどれほど熱く燃え上がったか、マコトに夢のような日々であった。2013年、浪人対象の予備校はもうどこもガラガラ。200人収容の教室に20人とか30人とか、昔を知る者には信じがたい状況になっている。
 ところが、普通の予備校ならガラガラに拍車のかかる10月の雨の朝、9時半に御茶の水の教室に入ってみると、約110名もの生徒たちが詰めかけて、すでに教室は満員である。
御茶ノ水
(雨の朝、御茶の水は満員になった)

 こりゃクマ蔵は幸福だ。さっそく授業にとりかかり、「この時期、雨の降る朝一番の授業で、浪人生の教室が満員になることのスゴさ」をまず力説した。だって諸君、9月下旬に「冬期直前講習」の申し込みが終われば、生徒も教務課も講師たちも、もう一様にやる気をなくしてしまうのが昔の予備校の定番だったのだ。
 10月1日のサト助授業は、テストゼミ形式で行った。本格的な長文読解の問題を1問、まず25分で解く。その後で今井君が懇切丁寧に解説する。もちろんただの授業ではなくて「激励授業」だから、授業の合間合間に「激励」の要素も入れなくてはならない。
 ただし今井君のキャラクターとして、「力強く激励」「熱く激励」「情熱的なメッセージ」みたいなのは、どうしても似合わない。じゃあ「なよなよと激励」「ヌルーく激励」「微熱的メッセージ」などということが出来るかというと、さすがに天才か神でもなければそんなのは不可能だ。
 ということは、やっぱりサト助は天才か神なのである。だって、ホントに「ヌルーい激励」「微熱的メッセージ」を連ねて、それで疲れ気味の生徒たちの表情を一変させることが出来るのだ。
 うーん、やっぱり受験生も浪人を経験してオトナになると、見てくれの表面だけが熱いニセモノと、芯から強烈に熱いぶん、表面はヌルく装っているホンモノとを、しっかり見分けることが可能になるようである。
カレージャージャー麺
(サンマを食べる会、〆に「カレーじゃーじゃー麺」を注文する)

 終了後、いったんオウチに帰って、午後3時から吉祥寺スタジオに授業収録に出かける。今日も特設単科「D組」の2013年新版を収録。1学期・2学期と区分していたのを、Part 1・Part 2と改め、テキストも問題を精選して完全改訂。初心者でも一切のムダなく受講できるように心がけた。
 今日収録の2コマは、Part 1の第5講と第6講。全部で20講ぶんを1日2コマずつ収録しているから、吉祥寺にあと7日通えば「D組」の収録は完了する。ここまで、我ながらマコトにスバラシイ出来であるから、リリースされ次第、1人でも多くの受験生に受講してほしいと熱望している。
 こうして、御茶の水で生授業1コマ、吉祥寺で収録授業2コマ。最近では珍しいぐらいよく働いて、スタジオを出るともうヘトヘト感に満たされている。おお、甘やかされて怠けているうちに、サト助はすっかり怠け者になってしまった。
 これでも、ホンの9年前の代ゼミ時代には「1日5コマ×週6日」=週30コマという離れワザを続けていた。駿台講師の頃だって、確かに50分授業であるが、1日7コマ×週6日。週42コマをこなしても、愚痴一つ言わなかった。
 もちろん今だって、もし予備校バブルが復活して、誰かに「やれ!!」と背中を押されたら、1日5コマ×週5日=週25コマぐらいなら、何も言わずに着々とこなし、若い先生方をビックリさせてみせるだろう。そのぐらいの気力も体力も十分に残っている。
熱燗
(そろそろ温かいお酒が旨い季節だ)

 しかし、さすがに10月1日の今井君は、久しぶりにたくさん働いて心身ともにヘトヘトである。実を言うと、9月13日に地球一周から帰国して、いまだに疲れが完全に抜けていない。疲労が抜けきっていないのは、特に心のほうかねぇ。
 そこで、いよいよ「サンマを食べる会」に向かう。会場は、三軒茶屋で何となく馴染みになったお蕎麦屋「くら嶋」である。小さなお蕎麦屋で笑顔に囲まれながら、旨い焼きサンマを1匹、大根おろしと醤油で平らげれば、心のほうの疲労も少しぐらいは癒えるだろう。
 また雨が強くなってきたので、吉祥寺の駅前でタクシーをつかまえる。三軒茶屋まで4000円強であるが、台風の生温い雨が降ってきたんだから、タクシーぐらい許してくれたまえ。
 タクシーの運転手さんと、昭和の東京についての話で大いに盛り上がった。運転手さんの生まれは、昔は「霞町」と呼んだ東京・西麻布。都電廃止と道路拡張工事に伴って、東十条に引っ越したのだという。昭和30年代前半のことであるが、当時を熱く語るオジーチャン運転手の横顔がマコトに可愛らしかった。
骨
(今井君は、サンマを食べる名人である)

 注文したサンマが焼けるまで、20分ほど。生ビール2杯を飲み干し、カツオの串揚げを貪り食って待った。待ちに待った今年の初サンマは、やや小ぶりではあるが、身がきゅっと締まってマコトに旨い。
 サト助は、でらでらダラしなく大きくなったシマリのない食品はキライだ。ウナギでもシイタケでも、牡蠣でもサンマでも、食べ物には適正な大きさというものがあって、それを無視してブワッと膨らんでしまえば、眺めていても口に運んでも、不気味さが先に立ってちっとも旨くない。
 そこへいくと、10月1日の「くら嶋」のサンマは絶品であった。あっという間にちっぽけな骨だけにしてしまったが、ま、諸君、どれほどクマ蔵が癒されたか、骨の写真でも眺めながら、じっくり感じ取ってくれたまえ。

1E(Cd) Rattle & Bournmouth:MAHLER/SYMPHONY No.10
2E(Cd) Goldberg & Lupu:SCHUBERT/MUSIC FOR VIOLIN & PIANO 1/2
3E(Cd) Goldberg & Lupu:SCHUBERT/MUSIC FOR VIOLIN & PIANO 2/2
4E(Cd) Wand & Berliner:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & No.9 1/2
5E(Cd) Wand & Berliner:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & No.9 2/2
total m45 y1576 d11771