2013年09月24日(火)

Fri 130831 シーズンオフの閑散 シュハスコに逡巡&躊躇(第2次ンラゼマ地球一周記26)

テーマ:ブログ
 さてと、世界一の表六玉だろうと何だろうと(スミマセン、昨日の続きです)、時間がたてば腹も減る。朝7時にサンパウロのホテルを出たきり、朝も昼も何も食べずにリオの街をほっつき回っていたわけだから、そろそろ何かお腹に入れないと、せっかくのヒョーロクダマがヘナヘナしぼんでしまう。
 カンペキにシーズンオフではあるが、さすがにここはコパカバーナだ。ビーチに沿って、いくらでも飲食店が並んでいるだろうし、ブラジル名物シュハスコを昼間から満喫するのもいいだろう。昼間だけれどもワイン1本ぐらい注文して、夕暮れまで大西洋を眺めているのも悪くない。
 無学なサト助は今回の旅に出るまで、ブラジルの名物は「シュラスコ」だと勘違いしていた。しかしブラジルのポルトガル語では、「R」の発音はむしろ「ハヒフヘホ」に近い。ロベルトじゃなくて、ホベルト。ロサさんじゃなくて、ホサさん。するとシュラスコも、出来るだけ発音に忠実に表記すると、「シュハスコ」じゃなきゃイケナイんだそうな。
プール
(コパカバーナ・パレス9階からの眺め。プール&ビーチビューである。早春の雨のビーチに人影はなかった)

 シュハスコでは、巨大な肉のカタマリを太くて長い串に突き刺して、たくさんのウェイターたちが店内をワラワラ巡回する。客が合図すると、テーブルでのパフォーマンスを兼ね、カタマリからナイフで肉を薄く切り取ってくれる。ローストビーフの歩き売りみたいなものである。
 基本的には食べ放題であって、入場料を払えば、お肉だけを徹底的に貪り食えるシステム。おお、素晴らしいじゃないか。その入場料が少々高いのが玉に傷だが、まあそんな贅沢を言いなさんな。「安くて旨い」に越したことはないが「高くて旨くて、肉だけで腹一杯」だって、そんなに捨てたもんじゃない。
 ところが諸君、コパカバーナ・パレスから外に出たサト助は、周囲の余りの閑散ぶりにビックリ、グーの音も出ない。「飲食店はいくらでもある」どころか、見渡すかぎり、ビーチ付近で営業中の店は1軒もない。ヒトもイヌも、ネコもカラスも、だーれも歩いていない。
 まず、ビーチを右に見ながら北に向かって10分ほど歩いてみた。営業中の飲食店を2軒だけ発見したが、店内で蠢いているのは従業員だけ、客と思われる人の姿は見えない。従業員たちが、ゆったりと午後の談笑を楽しんでいる様子である。
 さらにその先に進んでみると、「おやおや、これは危険のカホリですな」という雰囲気に変わってきた。あちこちの物陰に、路上生活の人たちの姿がチラホラ見え隠れするだけで、その他の人影は全く見えない。
ビーチ
(ビーチ拡大図。夕暮れに接近してみたが、波の大きさに一驚を喫した。だって諸君、右端に塵みたいに写っているのがニンゲンなのだ)

 思わず急ぎ足で引きかえして、ホテル近くまで戻ってみると、おお、やっとガイドブックなんかにも出ている有名なシュハスコ店を発見。有名店だけに、完全シーズンオフでもランチ営業はしているようだ。
 店の前にメニューをならべ、ウェイターと思われる1人のオジサンが、小雨の中を歩き回るヒョーロクダマをジッと見つめて待ちうける。
「お、客か? こんなシーズンオフの雨の日に、日本人とは珍しいな」
「アジア人って、必ず集団で行動するんじゃないのか? 大型バスからワラワラ降りてくるタイプのヒトビトじゃないのか? 折り畳み傘なんかもって、単独でウロウロしてるとは、いかにも怪しいヤツだ」
とか、まあそういう表情である。
 ここで今井君は「入るか、ヤメるか」「どっちにするかな」と迷いに迷って、地球を7回り半する思いだった。常識的には、オジサンと目も合っているのだから、勇気を奮い起こして店内に闖入すべきだったかもしれない。
 しかし諸君、シュラスコまたはシュハスコの営業形態を、思い出してくれたまえ。確認するが、たくさんのウェイターが串に刺した肉のカタマリを持って店内を巡回、客が合図すると、テーブルで肉を切り分けてくれる。そういうパフォーマンスがウリの店である。
お店
(結局は、何の変哲もないステーキ屋のカウンターに座ることにした)

 この場合、客とウェイターの数のバランスが重要だと思わないかね。客10:ウェイター1ぐらいが理想。それ以上に客の割合が多くなれば、なかなか肉が回ってこなくてイライラするだろうし、控えめな日本人なんかは強く出ることができなくて、寂しい思いをこらえきれず、ムカついてしまうだけかもしれない。
 客3:ウェイター1ぐらいの割合になると、今度は巡回しているウェイターがウルサくて、落ち着いてメシが楽しめない。肉をワシワシ、ワインをグビグビ、大いに楽しんでいるそばから
「ほら、もっと肉はどうだ」
「ほれ、もっと食べてみろ」
「それも旨いだろうが、こっちの肉も旨いぞ」
「おまえ、どっから来たんだ?」
「日本人なのに、よく食うな」
とウェイターたちに責め立てられれば、何だかこっちが見せ物になっているみたいでイヤじゃないか。
 今、この店に入った場合、比率はさらに極端になりそうだ。相手のウェイターたちは、シーズンオフのランチ営業でヒマを持て余している。「飛んで火に入る夏の虫」みたいに表六玉が入店すれば、比率は非常識に上昇して、客1:ウェイター10の割合を上回るかもしれない。
ヒレステーキ
(フィレ肉ステーキ、300グラム)

 その状況を、ちょっと想像してくれたまえ。わんこソバのお店に入ったら、お客はボクだけ。お蕎麦の係のお姉さまたちは10人。周囲を取り囲み、やいのやいの言いながら、四方八方からメッタヤタラにお蕎麦を足してよこす。何か失敗をやらかすごとに、一斉に笑い声があがる。そんな光景である。
 こりゃ、どう考えてもシュハスコはヤメにしたほうがいい。結論はすぐに出た。待っていたウェイターのオジサマは「何だ、入らないのか?」という落胆の身振りと表情を見せたが、やむを得ない。
 いや、正確には、あれは落胆じゃなくて、安堵の表現だったに違いない。よく考えてみたまえ。お客が辟易する状況なら、ウェイターだってやっぱり辟易しているのだ。
 完全に無人の店内に突然とびこんできた妙竹林なアジア人の回りを、何人もの男たちが延々とグルグル回らなきゃいけないなんて、そんな仕事が楽しいはずがない。彼らにとっても、ある9月の日の異様な思い出として、孫の代まで語り継ぐことになりかねない。
チキン
(串刺しの丸焼きチキンがどんどん完成していく)

 以上のようなことを冷静に考えて、もう1軒だけ営業していたごく平凡なステーキ屋のカウンターに、サト助は座ることにした。これでヒト安心、早春のリオで食べ物がなくて立ち往生することは避けられた。
 もっとも、この店もある程度は名の通った店であるらしい。あとで調べてみると、チキンの丸焼きが有名。専門の職人がチキンをどんどん串に刺して焼いていく。「持ち帰りで」と言って、地元のジーチャンやバーチャンが次々と買いにやってきた。
 店の奥では、1人のバーチャンが電話に向かってものすごい剣幕で怒鳴っている。カウンターでチキンを食べていたから、お客かと思っていたが、どうやらこの店の経営者。ランチしながら取引先を怒鳴りつけているところなのであった。
 マコトに優しいウェイターのオジサマに助けられつつ、リオの最初の食事を無事に終えることができた。ウシのフィレ肉300グラム、ムダなアブラがなくて、マコトに美味であった。
 あんまり旨かったので、赤ワインもボトル2本目を注文して、オジサマをビックリさせた。何しろこの日の最初の食事だったし、シュハスコの前で逡巡&躊躇している間に、すっかりノドが渇いていたのである。

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 9/9
2E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 1/10
3E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 2/10
4E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 3/10
5E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 4/10
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