2013年09月18日(水)

Sun 130825 モルタデーラ さんまさん プレスハム(第2次ンラゼマ地球一周記20)

テーマ:ブログ
 9月2日、サンパウロの市営市場でネロネロ&デロデロした巨大アロワナを発見できなかったサト助君は、「こんなんじゃ、わざわざブラジルなんか来るんじゃなかった」と、すっかり意気消沈してしまった。ホントにションボリだ。
 マナウスあたりの泥色のアマゾン川でつかまったアロワナが、そのバカバカしいほど長大な身体から腐臭を立ち上らせ、無数のオゾマしい虫をたからせながら、それでも悠然と市場に並んでいる姿を見たかった。今井君の頭の中のアマゾンは、まさにそういう崇高なイメージだったのである。
 やっと見つけた川魚が、マコトに清潔に凍りついた数匹のナマズ君だけというのでは、
「こんなんじゃ、秋田市民市場と同じじゃないか」
「秋田でハタハタ、ブラジルでナマズ。ちょっとおサカナの顔つきが違う程度じゃないか」
「築地のほうが、ずっとダイナミックじゃないか」
という類いの「じゃないかの嵐」に身を任せることになる。
 「ジャマイカの嵐」ならレゲエ的でカッコいいけれども、「じゃないかの嵐」みたいな不平不満の渦巻きに身も心も委ねたんじゃ、せっかくのサンパウロが台無しになるんジャあるマイカ?
モルタデーラ
(ブラジル名物・モルタデーラ)

 そこでサト助は、広大な市場の2階に上がり、ブラジル名物の巨大サンドイッチ:モルタデーラを試してみることにした。モルタデーラとは、ま、写真のようなシロモノ。薄く切ったパンの間に、「これでもか&これでもか?」と、挟み込める限りのハムを挟んで喰らいつく、マコトに激しい食品である。
 2階は全体がフードコートになっていて、4軒の店が目いっぱいテーブルを並べてシノギを削っている。中央の2軒がモルタデーラの店。その2軒を挟んで、一方の端がピザやパスタを出すイタリアン系のお店。一番奥の1軒は「JAPA LOKO」という名前の日本料理店である。
 しかし、イタリアンも和食も、ここでは全く人気がない。モルタデーラの2軒は空いたテーブルを見つけるのも難しいほどの超満員なのに、イタリアンは全テーブルの1割も埋まっていない。和食はそれよりさらに寂しい客の入りで、ほとんど「やってます?」「休憩中ですか?」という閑散ぶりである。
和食店
(和食「JAPA LOKO」の看板。誰かタレントさんにソックリのような気がする)

 ま、それも致し方ないだろう。テーブルに出される食べ物のインパクトが、決定的に違うのだ。大昔ならば、SUSHIもTEMPURAもYAKISOBAもそれなりのインパクトがあっただろうし、それがもしSASHIMIということになれば、「腐敗の進んだアロワナを拝みたい」などという変態的サト助だって訪れる市場なんだから、物見高いお客が行列を作ったことだってあるだろう。
 しかし何しろ、世界中でお寿司屋さんが繁盛しすぎた。パリやニューヨークの中心街では、もう「SUSHI」の看板を入れずに写真を撮ることが困難なほど。ミュンヘンの場末やヴュルツブルグの街中でも、中国系または韓国系の寿司屋を発見するぐらい、すっかりSUSHIは普及してしまった。
 うーん、それにしても、JAPA LOKOの看板の日本人、誰かとソックリじゃないか? そう思ってよく見ると、何のことはない、明石屋さんまさんでござる。ま、こんな大昔の日本人イメージを看板にしているようじゃ、ガラガラなのも仕方ないかもね。
満席
(モルタデーラの店は大繁盛だ)

 それに比べて、このモルタデーラに挟まれたハムの量を見てみたまえ。半端なことは一切許さない。お歳暮かお中元に食品の詰め合わせをもらって、ママがアタマを抱えながら
「ウチはハムってあんまり好きじゃないのよね」
「こんなに干しシイタケばっかりもらったって、困るじゃないの」
「何でサラダ油ばっかり5本も贈ってくるのよ?」
「缶ビールの詰め合わせって、箱のムダじゃないの? お酒なんか、『カクヤス』ですぐワンケース届けてもらえるのに」
と呻くのは、全国共通の現象かもしれない。
 もらいもののハム君たちが、冷蔵庫の奥で1年も2年もかけてジックリと熟成し、「賞味期限:昭和62年12月」の文字とともに驚異的熟成を果たし、気がつくと白骨化と表現したいほどの「乾燥ハム」と化していた。そういう逸話が、「1町内会に1話」ぐらいの割合で、日本中にゴロゴロ転がっているはずだ。
 それでもお歳暮の時期になるとハムの会社は「ハムを贈ろう!!」と宣伝攻勢を仕掛けるので、お歳暮の時期の夕暮れに、ママがニタニタ笑いながら「今夜はハムステーキよ♡」と告げるたび、贅沢とは知りながら、日本中の子どもたちは心の底からションボリするのである。
断面
(モルタデーラ、切り口が豪快だ)

 それでも、平成生まれの若い諸君と、昭和の子♨サト助の少年時代とでは、ハムステーキのハムの質がきっと全く違うのだ。サト助が星飛雄馬やタイガーマスクやドン・ガバチョの大活躍を見ながらワシワシやっていたのは、ほとんどが「プレスハム」だったのである。
 詳しくは「プレスハム」でググってもらった方がいいが、昭和のプレスハムは、ブタやヒツジ、ウマやウシの肉の小片(当時は「クズ肉」と呼んだ)に大豆原料のツナギを加えて練り合わせた、質のよくない安価なハムであった。
 魚肉ソーセージみたいな色と歯触りで、大量の塩を加えて作ったために、ボクらの世代の日本人は、「ハムとは、とてつもなく塩辛い食品」という印象を今も消すことが出来ない。諸君が当たり前のように食べているロースハムとかボンレスハムなんかがカンタンに手に入るようになったのは、今井君が高校生になる頃である。
 そういう経験があるので、サト助は今でもハムはあんまり得意じゃない。しかし諸君、いまサンパウロの市営市場でモルタデーラを注文し、紙皿にのっけて運ばれてきた巨大サンドイッチを眺めてみるに、「これ以上はムリ」というぐらい挟み込まれたハム君たちは、まさに少年サト助の記憶の中のプレスハムの色をしている。
 この大きさで、11レアル。約500円でお腹がパンパンになるんだから、プレスハムだろうと何だろうと文句は言えないが、こんな塩辛いハムを15枚も20枚も挟み込まれれば、ハムだらけだった昭和の学校給食の塩辛い思い出が、ムクムクと蘇ってくるのはやむを得ない。
看板
(お店の看板)

 可愛い紙の旗を突き刺したモルタデーラのうち、まず半分を5分で平らげる。さすがに巨大すぎるから、包丁で半分にしてから運ばれてくるのであるが、いやはや、ハムが塩辛すぎて、ノドが渇き放題に渇いてくる。ウェイターの優しそうなオジサンに合図して、ビールを1本追加する。
 さすがに旅の大ベテラン♡サト助は、ビールを追加するのにコトバなんか必要としない。ニヤッまたはニカッと笑ってオジサンと目を合わせ、カラのグラスを軽く指差してみせれば、「おー、もう1杯か?」とオジサンもまたニカッと笑ってくれる。オヤジの気持ちは世界共通、一瞬で心が通じ合う。
 残った半分のモルタデーラを平らげるのが至難の技だ。塩辛くて塩辛くて、涙が流れそうになる。ハムの量に対してパンが薄すぎる。ハムのカタマリを食べているのと味は大して変わらない。
 スライスしてある分、食感は「キムカツ」のカツに似ていないこともないが、何しろ恨めしのプレスハムの味だ。クマ蔵どんの大苦戦もまたやむを得ない。ビールの数はさらに増えて、テーブルの上にはBOHEMIAの空き缶がズラリと並んだ。
 30分ほど経過、悪戦苦闘の末にプレスハムのカタマリをサト助は見事に完食した。いやはや、楽しかった。サンパウロ滞在中にもう1度来てみよう。そして次回は、プレスハムじゃないヤツを注文してみよう。だって諸君、こんなに塩辛いんじゃ、飲み物代ばかりかかってタイヘンじゃないか。

1E(Cd) Madredeus:ANTOLOGIA
2E(Cd) Marc Antoine:MADRID
3E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
4E(Cd) Michael Davis:MIDNIGHT CROSSING
5E(Cd) Michael Franks:THE ART OF TEA
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