Mon 130805 また東回りでグルリ なんちゃってビジネス(第2次ンラゼマ地球一周記1) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 130805 また東回りでグルリ なんちゃってビジネス(第2次ンラゼマ地球一周記1)

 まさかこんなに早く地球2周目に入るとは思っていなかったが、今日から「第2次ンラゼマ地球一周記」を書き始めることにする。微に入り細を穿って、何でもかんでも遠慮なく記録するスタイルは、いつもの旅行記と変わらない。
 5年半前のブログ開始時にしっかりお断りした通り、これはあくまでも個人的な日記であり、読者としては他人の日記を覗き見する立場が一番楽しいはずなのである。
 読者を激励しようとか、感動と勇気を与えようとか、「最後まであきらめるな」「がんばれよ」とか、そういう大それたスタンスは最初から一切想定していない。全く感動を呼ばないであろう地球一周のあれこれを、備忘録として淡々と記録していくだけである。
 「最近読者になりました」という人なら、「はてな、第2次とは?」と首を傾げるかもしれない。諸君、「マゼランとは逆向きに、東回りで地球を一周しよう」という企画は、昨年に続いてこれが2回目になる。
 昨年の夏は、東京→ニューヨーク→ブエノスアイレス→フランクフルト→東京。今年の夏は、東京→シカゴ→サンパウロ→パリ→東京。昨年のメインディッシュはアルゼンチンだったが、今年のメインはブラジルのサンパウロということにする。
きつね蕎麦
(出発前はいつでも「ANAスイートラウンジ」のきつねそば)

 「何で東回りなんだ?」であるが、これはあくまでイメージの問題。「沈んでいく太陽を追いかけて西に向かって飛び続けるより、昇る太陽にぐんぐん迫っていく方が、何となくカッコいいじゃないか」という気持ちが、まず最初にあった。
 もう1つ、「東回りの方がお得なんじゃん?」というフザけた発想もアタマの片隅に存在する。地球の自転と同じ方向にまわるか、地球の自転に逆らって反対方向に回るかであるが、自転に従って夕日を追いかければ、何となくヒコーキの目的地がどんどん逃げていくみたいじゃないか。
 それに対して、地球の上空にヒコーキでプカリと浮かび、グルグル自転してくれる地球をはるか眼下に眺めていれば、地球さんが勝手にグルグルしてくれるので、まるでスクロールするかのように、目的地がどんどん目の前に迫ってくる気がする。
 実際にはもちろんそんなことはあり得ないにしても、イメージの問題はマコトに大切だ。何しろ10時間以上に及ぶ過酷なフライトを、合計4回もガマンしなければ、地球1周は不可能なのだ。
 エコノミー席にツッパラかって腰も背中もパンパンに痛くなりながら「まだまだ着かない」「まだ5時間も残ってる」とガッカリするようなとき、思わず凹みそうになるサト助を救ってくれるのは、上の段落に示したようなスクロールのイメージなのである。
アミューズ
(今回はビジネスクラスにアップグレードできた。搭乗すると早速シャンパンが出る)

 さてと、それでは出発しようと思う。朝6時、タクシーを呼んで巨大スーツケースを詰め込む。今朝もまた早くも真夏日の予感が漂っているが、とりあえず出発だ。
 新宿駅南口までタクシー。新宿6時51分発の「成田エクスプレス」に乗って、成田まで1時間半。8時ちょっと過ぎには成田空港に到着した。
 さて、ここでちょっと白状しておけば、さきほど「エコノミークラスにツッパラかって」と書いたのは、実はウソである。今日のサトイモ閣下は、閣下にふさわしくビジネスクラスにふんぞり返ってシカゴに向かう。
 もちろんホントの閣下なら、「ファーストクラス」という名の、もっと遥かに偉そうなシロモノに乗っていくところであるが、クマおじさんなんかがそんなことをすれば、ふんぞりかえりが行き過ぎて、後ろにひっくり返ってしまうのが関の山だ。
 あくまで自らの分をわきまえ、「ビジネスクラスで大満足、それ以上は滅相もございませぬ」という態度を貫くこと。我々のような凡人が人生を無事に生き抜くのに大切なことは、こういう謙虚な態度を失わないことである。
前菜
(前菜と赤ワイン。うにゃ、こりゃ贅沢だ)

 しかも諸君、このビジネスクラス、実は「なんちゃってビジネス」なのである。払ったオカネは、あくまでエコノミー席の料金。それ以上の金額を遊びの旅に使うような豪快なことは、少なくともこのサト助にはデキマヘン。「じゃあ何故ビジネスに乗れるの?」であるが、ここで「ANAアップグレードポイント」というマホーのジュータンが登場してくるのだ。
 ボクチンはANAダイアモンド会員であるから、年間40ポイントほどのアップグレードポイントをもらえることになっている。国内線なら、そのうち4ポイントを使えばエコノミーからプレミアムシートにアップグレードしてもらえる。
 それを国際線に使えば、欧米路線でもたった8ポイントで、エコノミーからビジネスにアップグレードが可能。うにゃにゃ、そりゃお得なナンチャッテでござる。あくまで「ANA運航便でのみ使用可能」なので、今回は①東京→シカゴと、②パリ→東京の2区間で、合計16ポイントを使ってくる予定である。
フィレ
(メインは大好きなフィレステーキだった)

 というのも、国内線でアップグレードポイントを使用するのは非常に難しいのだ。国内線での使用条件は、「搭乗当日、空港においでになって、その段階で空席があればOK」ということなのだが、当日に空席が残っていることはまず滅多にない。
 特に、羽田—大阪便や羽田—福岡便なんかは、「プレミアムシートから埋まっていく」という状況。数年前にはこんなことはなかったが、2012年秋ぐらいから景気が回復したのか、いかにもエラそうなオジサマたちがプレミアムシートをバンバン占領している。
 そこでボクチンは、国内では使い道のないアップグレードポイントを、今回の地球一周の旅で8×2=16ポイント使ってこようと決心。ウキウキしながら「アップグレード出来ました」の連絡メールを待った。
デザート
(デザートがまた豪華である)

 しかしその辺がまた「なんちゃって」のツラいところであるが、連絡メールはなかなか来ない。メールが来なければ、「アップグレードできませんでした」ということなので、今回もまたツラいエコノミーでの旅になる。諸君、メールが来たのは、出発の3日前のことであった。ふー、「ギリギリ、セーフ」でござったよ。
 以上のようなプロセスを経て、第2次地球一周の旅のスタートラインは、ANAシカゴ行き、成田発10時45分のビジネスクラス。席は、15F。憧れのフルフラットシートで、背中も腰も全く痛くならない夢のようなシートに収まり、西に向かう太陽クンともあっという間にすれ違った。素晴らしい旅の始まりであった。

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