Wed 130731 夏の終わりはキライだ 鹿児島に到着、桜島が美しい 今夜の花火が楽しみだ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 130731 夏の終わりはキライだ 鹿児島に到着、桜島が美しい 今夜の花火が楽しみだ

 8月23日、「処暑」の東京は1日中ずっと重苦しい曇天で、時おりザアーッと激しい雨が通り過ぎた。午後2時、昨日予約しておいた床屋さんに出かけた。ホントは昨日のうちに毛刈りを済ませておくつもりだったが、つい高校野球の決勝に夢中になるうちに日が暮れてしまった。
 それにしても「処暑」だなんて、寂しいじゃないか。35℃超の猛暑の夏がこれ以上続くのも困りものだが、甲子園の夏が終わり、最高気温が30℃を下回り、秋雨前線が南下して、ジャイアンツのマジックナンバーが減っていく。雨上がりにツクツクボウシが悲しく鳴き出すと、夏休みの終わりをしみじみ感じる。
 あと1週間すれば、2学期が始まる。「あーあ、今年ももう年末に向かってまっしぐらだな」であって、センター試験へのカウントダウンが始まる。それどころか、現在高2の諸君まで「あと500日。そろそろ受験勉強を始めなきゃな」と表情を引き締めたりする。
 ひえー、夏の終わりはホンマに寂しいでおまんな。さんまも焼かなきゃ。キノコとりにも行かなきゃ。クマの出没とスズメバチの攻撃にも気をつけなきゃ。
 浪人文化が華やかだった20世紀の予備校バブル時代には、あんまり浪人生活が楽しいので、「こんなに盛り上がったのに、もう終わりか」とガッカリしちゃう浪人生も多かった。
「こんなに楽しいなら、もう1年浪人しちゃおうかな?」
「勉強がこんなに楽しいなんて、今までちっとも知らなかった」
「大学なんか行くより、このまま予備校で勉強していたい」
今では冗談にしか聞こえないかもしれないが、本心からこういう発言をするヒトビトも、昔は少なくなかった。駿台、代ゼミ、河合塾、どこで浪人していようと、高校時代には全く経験がないぐらい、勉強が楽しくて仕方なかった。
桜島1
(さきほど鹿児島に到着。桜島が美しい)

 この季節、コドモの頃の今井君は厳しいぜんそくの発作に悩まされた。あんまりツラいので、ついつい「将来は偉いお医者さんになって、この世の中からぜんそくで苦しむヒトをなくしたい」と大きな野望を抱いたりした。
 だって、秋になってぜんそくシーズンが始まると、今井君はホントに息が出来なかったのである。緊急用の吸入器はあったが、「それを使いすぎると心臓に負担がかかる」という理由で、なかなか使わせてもらえない。「ならば自分で医者になって、好きなだけ吸入器を使おう」というワケである。
 高2の秋、「文系にしますか、それとも理系にしますか?」という選択を迫られ、どう見たって異様なほど超文系人間なのに、無謀にも高3で医学部進学クラスを選択。うにゃにゃ、こりゃ、ホント大失敗でごぜーやした。
毛刈り
(床屋さんから帰ってきたばかりのサト助)

 こんなふうにいろいろあって、サト助は9月が近づいてくる雰囲気がキライ。「春と秋とどっちが好きか」を平安貴族たちが議論した話を、むかし古文で習った。「ホホ、ホホホ、オッホホホッホッホォー」とか笑いあいながら、「ワタシはやっぱり秋ですねぇ」ということになった。
 サト助はそんなヤツ大キライでござる。「そんなの、春がいいに決まってんじゃん。夏休みがある夏が一番いいに決まってんじゃん。ホントは、夏休みが永遠に続くのが一番シアワセなのだ」。以上がサト助の意見である。
 あーあ、スイカもカキ氷も、プールも海水浴も花火大会も、これでみんな終わりになっちゃう。朝顔もヒマワリも、ヤンチャなオジーチャンや優しいオバーチャンの笑顔も、もう来年までオアズケだ。これから11ヶ月ガマンしないと、次の夏休みはやってこない。
 夏休みの残り1週間は、ワケのわからん宿題をやってつぶれてしまう。
「何で絵日記なんか書かなきゃいけないんだ? そんなもん、書きたいヤツだけ書きゃいいじゃん。何で自由研究を強制されるんだ? 強制される自由って、おかしくないか?」
この類いの小学生独特の屁理屈を並べて、残り1週間のうち3~4日はあっという間に過ぎてしまう。それが今井君のコドモ時代の定番であった。
ラウンジ
(8月24日、空港ラウンジは寂寥感でいっぱいだ)

 「図画工作の宿題」などという一番イヤなのも残っていて「夏休みの思い出を1枚の絵に描いてきなさい」とか、そういうムカつくことを言われる。読書感想文を書かなきゃいけない読書がつまんないのと全く同じように、自由研究や絵日記のせいで夏休みはすっかり台無しだった。
 しかしそれでも、9月が来てコオロギが鳴き、ぜんそくの発作に苦しみ、何よりキライな学芸会の練習が始まるよりは、夏休みの方がずっとよかった。小学5~6年の男子にとって、「みんなで元気に歌を歌いましょう」という世界ほど恥ずかしいものはなかなか考えられない。
 というか、少なくとも今井君はそういうコドモだった。もちろん「みんなで歌うの楽しいよ」「絵日記大好き」「自由研究が命より好き」というマコトにスバラシイお子様も、広い世の中にはたくさんいらっしゃるんだろう。
 そういう素直で優秀なお子様は、間違いなく世の中の勝ち組になられるんだろうが、今井君は「絵日記と自由研究を我慢するぐらいなら、勝ち組になんかなってやるもんか」と夕日に向かって絶叫するぐらいの、ホントに困ったコサトイモだったのである。
 しかしあれから数百年、可愛かったコサトイモは、コケがびっしり生えるほどのオオサトイモに成長した。絵日記はシカト、自由研究は8月末日のデッチアゲ。合唱コンクールは口パク、運動会の徒競走は客席に向かって手を振りながら、それでもいつも3等賞は確保した。
桜島2
(桜島、拡大図)

 そんなヤツでもチャンとオオサトイモになり、立派なコケもヒゲも生やらかして、絵日記なんかでは絶対にマネの出来ない超ロングブログを5年以上も継続できるようになった。
 ヒトの成長というものは、このぐらい気長に待たなければならない。焦らないこと。慌てないこと。あんまり性急になると、サトイモが美味しく育たない。いつも「締め切り厳守」ばかりキーキー要求する先生じゃ、あんまりいい生徒は育ちそうにない。
 さてと、とはいうものの、8月24日のサト助は鹿児島に出張だ。オウチを朝7時半に出て羽田空港へ。8月3日沖縄県浦添への出張以来、約20日ぶりの羽田である。
 8月上旬の羽田のマコトに華やいだ雰囲気が懐かしい。どの親子連れも、どのカップルも、20日前にはみんなあんなに幸せそうに笑いあっていたのに、8月下旬の空港はやっぱり「あーあ、夏が終わっていくな」という寂しさと空しさが溢れている。
 ダイアモンド・ラウンジもガラガラ。疲れきった表情のオジサマたちが、疲れきった動作でスープをかき混ぜていらっしゃる。かく言うサト助自身、まさに「疲れきった表情の疲れきったオジサマ」の一員であるが、昨日床屋でしっかり毛刈りを済ませたせいか、鏡に映ったサト助は、おお、なかなか若々しいじゃないか。
部屋から
(デスク前の窓から桜島が見える)

 羽田発9時半の飛行機に乗って、鹿児島着11時15分。鹿児島は、雲は多いが夏の日が射して、気温30℃。空港から乗ったタクシーの運転手さんと、
① 3日前の桜島の噴火と5000メートルの噴煙について
② 鹿児島市内に降った「ドカ灰」と、その除去作業について
③ 本日8月24日夜に行われる鹿児島大花火大会について
以上3点をタップリ話し合って、30分でホテルに到着した。
 宿泊は「城山観光ホテル」。ホテルの部屋正面に桜島がキレイに見えている。「この部屋からなら、今夜の花火がキレイに見えますよ」とホテルのヒトに言われ、ホクホクしながら今日のブログを書き終えた。
 今日の仕事は午後4時から5時半。祝勝会が8時ぐらいまでに終われば、お部屋で心ゆくまで夏の終わりの花火を楽しみたいと考えている。

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN③
2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN⑦
3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN⑧
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