Tue 130702 南浦和のうれしいニュース 合宿3日目、絶叫型音読を解禁 カミナリさま | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 130702 南浦和のうれしいニュース 合宿3日目、絶叫型音読を解禁 カミナリさま

 サンチャゴ・デ・コンポステラでの列車事故の死者は、昨日発表の60人から、今朝は80人に増えてしまった。誠に悼ましいことである。聖ヤコブの祝日を控え、乗客の多くは、名物ボタフメイロを眺めようと胸躍らせていたはずだ。

 大聖堂でボタフメイロが揺れる光景は、ホントに滅多に見られるものではない。善男善女ばかりを乗せた高速列車に、なぜこんな大惨事が起こったのか。「神も仏もないのか?」と、思わず天を仰ぎたくなる事故であった。
嵐の河口湖1
(7月23日午後、富士山は怪しい黒雲に覆われた)

 一方の日本では、民主党もみんなの党も維新の会も、みーんな解党の危機である。社民党の福島みずほサンも、党運営をポイッと放り出してしまった。いやはや、みんなビックリするほど無責任であるね。

「未来の党」なんてのは、もう影も形もアトカタもない。滋賀県知事の嘉田由紀子サンが党首に祭り上げられた時、あんなに囃し立てた朝日新聞なんかも、もうすっかり「なかったこと」にしてダンマリを決め込んでいる。

 あれれ、多くの読者が毎日「書き写し」をやっているらしい「天声人語」だって、「未来の党」が出来た翌日には嘉田サンを褒めちぎっていたはずだが、その後はどうなったんですかね。

 4年前、「一度、民主党にやらせてみよう」「民主党に国をあずけてみよう」と口々に叫んだニュースショーの雛壇芸人の皆さんにいたっては、「はて、私って、そんなこと言いましたっけ?」と、揃ってシラバックレていらっしゃる。サトイモ閣下は、こういう人々がつくづくキライである。
嵐の河口湖2
(7月23日午後、河口湖付近は激しい雷雨になった)

 JR南浦和駅での心温まるエピソードは、それに比べてマコトに素晴らしかった。電車とホームの間に落ちて挟まれてしまった女性客を、乗客みんなで力を合わせて救出したというのだが、このエピソードに世界のマスメディアから絶讃の声が集まっているらしい。

 おそらく読売新聞の独占報道だから、朝日や毎日や日経の読者にはご存じない方が多いかもしれない。かくいう今井君も普段は朝日新聞しか読まないが、旅先ではあえて別の新聞を開くことにしている。今回は河口湖合宿中で、偶然この読売新聞を手に取った。

 30歳代の女性乗客が電車とホームの間に挟まれた時、まず駅員が放送で「電車から降りて、みんなで電車を押してください」と呼びかけた。アルミニウムの軽量車両でも、満員の乗客を乗せていれば、そうカンタンには動かない。すると京浜東北線の乗客は一斉に電車を降りて、みんなで一致協力して電車を押したのだという。
南浦和
(南浦和のエピソードを報じる読売新聞 7月26日付)

 偶然その場に居合わせた読売新聞の記者が、その様子を撮影して自社紙に掲載した。するとすぐに、海外マスコミ各社から絶讃の反応があった。アメリカCNN。イギリスはガーディアン紙。イタリアはコリエーレ・デラ・セラ紙。
「おそらく日本でのみ起こりうる英雄的行動」
「我が国なら、みんなで見物してるだけだろう」
というのであるが、サトイモ君は涙もろいから、こういう話を読むと涙が止まらない。

 朝の京浜東北線といえば、乗っていた乗客の98%は埼玉県民だったのだろうが、諸君、これから先も埼玉県民に負けないように、どんな時も一致協力、力を合わせようじゃないか。
なまはげ1
(3日目はナマハゲTシャツで授業に出る。ボクチンがCanCamに登場した時のヤツである)

 ボクチンも遠いむかし南浦和駅のすぐそばに住んでいたことがあるし、東進南浦和校にも、1年に1度は熱演を繰り広げに訪れる。おお、うれしいね、うれしいね。サト助は何にもしたわけじゃないが、こんな素晴らしい国に住んでいるのがホコリになるエピソードであるね。

 同時に、その直後「京浜東北線が何事もなかったかのように運転を再開した」というのが、また嬉しさを倍加させる。すげー♨ スゲー♡ ホント、すげんじゃね?

 乗客は無言のまま当然のように一致協力して危機に陥った人を救い、救助に成功するやホームは大喝采と歓声に包まれ、5分後には皆が粛々と日常に戻って仕事を始める。ほぼ理想の国であり、ほぼユートピア。政治のスッタモンダなんか、別にどうでもかまわない気さえする。
なまはげ2
(ナマハゲのエンブレム)

 というわけで、早速サトイモ閣下も日常の業務に戻ることにする、いろいろなことにあんまりカッカしていると、サトイモ閣下が里芋カッカに変わってしまう。ま、それを言いたかっただけでござるよ。

 7月23日の里芋カッカは、河口湖合宿3日目に突入する。昨日まで快晴でキレイに見えていた富士山は、今日は昼頃から不気味な雲の中。天気予報でも「関東甲信越は雷雨・ゲリラ豪雨・突風や竜巻に注意」と言っている。

 H1クラスの教室内はどうかというと、ここでも「雷雨と突風に注意」な感じになっている。と言っても、もちろん反乱や暴動が発生しようとしているのではない。2日目の夜にとうとう今井君が「絶叫型の音読を解禁します」と宣言したのだ。これには生徒以上にスタッフ諸君が快哉を叫んだ。
なまはげ3
(なまはげグマ、リアサイド。鏡を利用して撮影)

 一昨日書いた通り、必要以上の大声をあげて絶叫するように音読するのは、冷たく客観視すると余りにも馬鹿げている。1語1語の発音練習するしても、「哲学!!」「心理学!!」「不況!!」「砂漠!!」と声をそろえて絶叫するようなことが、これからの一生で果たして一度でもあるだろうか。ニューヨークのタイムズスクエアで、あるいはロンドンのハイドパークで、「快適だ!!」「礼儀正しい!!」「経済危機!!」と絶叫している人なんか、絶対に見かけることはない。

 ましてやそれがセンテンスになって、「彼は外国人だ。ナマリから分かったんだ!!」だの「面と向かってキミを褒めるような人間を信用してはならない!!」と声をそろえて絶叫しているとすれば、「キミたち、ちょっとおかしいんじゃないか?」と忠告してあげるのがスジである。
湯気
(雨がやむと、近くの山から湯気が上がった)

 しかし諸君、「1日18時間勉強」というスケジュールで3日目になれば、その辺の常識的判断を度外視してあげるのも、またきわめて効果的なのである。17歳や18歳の若者なら、「腹の底から声を出してみたい」という欲求と欲望が押さえきれなくなっている。

 ちょうどその瞬間を見越して、名伯楽・サトイモ閣下は
「よーし、今まで我慢してもらってきたけど、ここで1回だけ破裂してみますか」
「1日に3回か4回、破裂してみるのもいいですよね」
と、ここまでシボリ気味にしてきた手綱を、一気に緩めてあげる。サトイモ閣下が里芋カッカに変貌する瞬間である。

 するとまさに狙っていた通りに、男子も女子もお腹の底から声を張り上げ、お互いにちょっと苦笑の視線を交わしながらも、「こんな楽しいことはない」「ここまで解放されたのは久しぶりだ」という表情で音読に励み始める。この瞬間、音読大好き人間が86人一斉に誕生し、しかも彼ら彼女らはこれから一生変わらずに、音読大好きでいつづけるはずである。
音読
(音読に励むヒトビト)

 しかも、諸君は信じないかもしれないが、この瞬間から、彼らも彼女らも一気に発音が上手になる。恥じらって小声で音読しているだけでは、どうしても日本語発音から抜け出せない。英語とは、お腹の底から腹筋で発音する言語なのである。

 一番うれしそうだったのはスタッフの諸君である。コブシを固める者、小さなポーズで拍手する者、「よおし、やるぞ!!」とうなずく者など、「おお、いよいよエンジン全開になるな」と予感させる濃厚な雰囲気があった。

 すると諸君、まず天の神様がこの雰囲気に反応。おお、カミナリさまだ。ゴロゴロ、ゴロゴロゴロロ、遠くで何度もカミナリさまが大喜びしてござる。「そうだな、ゴロゴロ、腹の底から大声で叫びたまえ、ゴロゴロゴロロ」。つまりそういうことである。

 この頃、東京都内世田谷区や目黒区のあたりをゲリラ豪雨が襲っていたとは、神ならぬ身の里芋カッカは知る由もなかった。

1E(Cd) Tuck & Patti:CHOCOLATE MOMENT
2E(Cd) 村田陽一 & Solid Brass:WHAT’S BOP
3E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 4/6
4E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 5/6
5E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 6/6
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