Thu 130613 山口県宇部の一夜 浜松に移動 VUS、ホンモノのVVIPに出会う | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 130613 山口県宇部の一夜 浜松に移動 VUS、ホンモノのVVIPに出会う

 7月6日昼前、山口県宇部の空港に到着すると、おやおや、激しい雨が降っている。朝の東京で見たテレビの天気予報のまんま。雷こそ鳴っていないが、ヒコーキの足下は池のような深い水たまりになっている。この夏の今井君は、どうも雨にたたられているようである。
 もっとも、タクシーに乗ってホテルに向かううちに、雨は急速に弱くなってきた。道行く人も傘をたたんで、この辺はさすがに晴れ男Mr.Satoimoの功徳と言っていい。
 ANAクラウンプラザホテルにチェックインする頃には、雨はすっかり止んでいた。この系列のホテルで、おそらく全国で一番安く宿泊できるのがここ。空港があるんだから、航空会社系のホテルがあるのは当たり前だが、うーん、さすがにチョイと寂れた感じは否めない。
 16時半まで部屋でじっくり予習に励む。何の予習かというに、9日に吉祥寺で収録する「早稲田大学文学部2013年」の全問である。長文読解が大小合わせて7題。とっても厄介な空欄穴埋めや、これ以上厄介なものは考えられない「英文での要約問題」があって、予習に手間取ること、まさに限りがない。
宇部1
(山口県宇部の大盛況 1)

 今日の会場は、ホテルのお隣のビルの中だから、雨に濡れる心配もない。集まったのは高1と高2だけで約130名。高3生も70名ほど出席予定だったのだが、マコトに残念なことに「模試の時間が長引くので出席できない」と、前々日になって判明したのだという。
 それでも、会場はすっかり満員になって、壁際に補助椅子もズラリと並んだ。これで万が一高3生も予定通り出席していたら、完璧にお外に人が溢れ出すハメになっていただろうから、模試サマサマというか、まさにちょうどグッドなタイミングだったのである。
雨の宇部
(宇部は雨模様だった)

 Mr.Satoimoの絶好調ぶりは相変わらず。廊下はおろか、上や下のフロアまで大爆笑が響き渡るほどの好調ぶりで、しかもキチンと90分の中に収まった。好調だとつい調子に乗って15分延長、30分延長、45分延長みたいなことになりがちだが、「時間ピッタリ」とはまさにプロ。達人・鉄人・巨人の領域でござるね。
 終了後、ホテル内の和食屋「雲海」で祝勝会。サトイモ君を入れて、オジサマ4名だけのささやかな祝勝会であった。それでも赤ワイン2本をペロリとカラッポにしちゃったんだからよほど楽しかったのだが、ボクチンとしては、手伝いにきてくれた若い諸君全員と大祝勝会をやりたかった。
上品な和食
(上品な和食の祝勝会)

 確かに昨日の今頃は38℃の高熱を出してオフトンの中で唸っていたのだから、大人しくしているのに越したことはないんだけれども、若い担任助手の諸君の中には、かつて今井君の授業を熱心に受講し、あらゆる講座で激しく笑い転げ、
「今井先生の授業に出るのには、タオルが必須。どうしても笑いそうになったら、タオルで口をおさえるしかない」
という伝説を作ったヒトビトも少なくない。彼ら彼女らと大祝勝会をやって、
「予備校で授業を受けるのに、笑いをこらえる必要はないんだ」
「ホモ・サピエンスとは、進歩するたびに笑い、笑うたびに進歩する生物なのだ」
「だから、笑え、笑え、大いに笑え。笑えば笑うほど、人は進歩するはずだ」
「仏頂面してるから、授業がつまらなくなる。授業がつまらないから、ますます仏頂面になる。そういうのを仏頂面&無表情スパイラルと呼ぶ」
「諸君の後輩である高校生たちに、『爆笑してかまわないんだ』『無表情でいるほうがおかしいんだ』としっかり教えてくれたまえ」
そんなふうに大学生諸君に語りたかった。チョイと、残念である。
宇部2
(山口県宇部の大盛況 2)

 昨夜の38℃のことがあるから、宇部の夜は早めに切り上げ、7日は朝までグッスリ眠った。7日の宇部は晴れ。快晴とまではいかないが、「梅雨明け近し」を感じさせる爽やかな風が吹いている。気温は24℃。おお、ホントに爽やかであるね。
 これからいったん羽田に戻って、羽田から浜松に移動する。もちろん「宇部から新山口、新山口から新幹線で浜松へ」という移動の方が一般的なのかもしれないが。何せ宇部から新山口までの移動が厄介。1両編成の各駅停車で延々1時間近い移動は、早稲田の入試問題よりもっと厄介である。
宇部3
(山口県宇部の大盛況 3)

 羽田ゆきのヒコーキの最前列1Kに陣取り、VIPみたいに威張りくさって座っていると、マコトに上品な女性の乗客に突然「今井先生ですか?」と話しかけられた。
「実は息子が今井先生の大ファンで、この春までずっと今井先生の授業を受講していました。私も何度か授業を拝見しました」
とおっしゃる。これは恐縮至極である。今井君なんか、VUSに過ぎないクセに、VIPみたいにふんぞり返って座っている場合ではない。なお、VUSとは、Very Unimportant Satoimoの略でござる。
青空の宇部
(翌朝の宇部は青空が広がった)

 あんまり恐縮していたら眠くなったので、羽田まで1時間半、お食事の時間を除いてずっと眠って過ごした。今日のプレミアムクラスのお食事は、海の幸主体でたいへん旨かった。このあと浜松で仕事があるのでお酒は飲めないが、こんなに旨い朝食なら、それでも大満足である。
 羽田から京急線で品川に移動。24℃だった宇部から、32℃の東京に移動してクマどんはあっという間に汗みどろである。だらだら汗を流しながら、長い列に並んで新幹線のチケットを買い替える。会社からもらっていたチケットは15時すぎの「ひかり」だったけれど、まさか品川で4時間もしゃがんでいるわけにはいかないじゃないか。
浜松
(さきほど、浜松のホテルオークラに無事チェックイン。高層階のお部屋からの眺めがスンバラスイ)

 すると諸君、今井君の目の前に、驚くべき人物が立っている。VUSなんかではないホンモノのVIP、モト暴走族、予備校界の上達部(かんだちめ)。20年も受験生の憧れのマトであり続けている人物である。昨日生まれて明日には消える淡雪の類いとは次元が違う。
 東の正横綱、ジャイアンツの4番、ヤンキースのエース。気軽に声をかけていいものかどうか、このサトイモ将軍だって思わず「ははああーっ!!」とひれ伏しそうな、存在自体が水戸黄門の印籠。さすがの今井君もこれ以上ヨイショしようがないほどのVVIP。つまりVery very importantなPersonだ。
 ま、言うまでもなく吉野先生であるが、「これから、岐阜なんですよ」と爽やかに笑いながら、ベルサーチのシャツを持ち上げてみせてくれた。いやはや、ハムレットは親友ホレーショに
「この世の中には、君の哲学で夢想されるよりはるかに多くのことがあるのだよ」
と語り聞かせたが、諸君、こんなに出会いに満ちた7月7日の数時間は、サトイモ君に「この世の中には予測もつかない偶然がたくさんあるのだよ」と教えてくれたのだった。

1E(Cd) Miles Davis:KIND OF BLUE
2E(Cd) Weather Report:HEAVY WEATHER
3E(Cd) Sonny Clark:COOL STRUTTIN’
4E(Cd) Kenny Dorham:QUIET KENNY
5E(Cd) Shelly Manne & His Friends:MY FAIR LADY
total m62 y1117 d11312