Fri 130607 銀座松坂屋が閉店 ドブネズミさんと尿意実況中継 11時チェックアウトのこと
7月1日、もう銀座に出かけても、銀座松坂屋の勇姿を見ることが出来ないのだと気づいて、まさに心から愕然とした。
6月下旬、姫路・名古屋・春日部・大阪・新宿と講演会で駆け回り、講演会のない日には吉祥寺スタジオで解説授業にいそしみ、そういう忙しい日々を送っていたら、「銀座松坂屋閉店」「88年の歴史に幕」という大ニュースを、全く知らないままにここまで来てしまった。
(インターコンチ大阪の思ひ出:夏の淀川の風景)
「今井さん、あなたは松坂屋の常連だったのですか?」とマジメに尋ねられれば、もちろんサトイモは困惑のあまり、ゴロリとその辺を1回転するしかない。「銀座松坂屋の常連さん」などというものが、この世に存在したかどうかさえ、今井君にはハッキリわからないのである。
だって、松坂屋だ。銀座三越の常連さんとか、銀座松屋の上得意とか、それならサトイモ軍曹にも理解できる。確かに銀座の三越は、21世紀の百貨店としては信じがたいぐらいコンパクトである。それこそ大阪梅田の巨大百貨店群から見たら、「これって、コンビニ?」と尋ねたくなるぐらいの小ささだ。
しかし諸君、さすがに「三越ブランド」だけは、「大きいか小さいか」で論じることは出来ない。このブランドを大きいか小さいかで論じて、「小さいでぇ」「東京いうても田舎もんの集まりやでぇ」と大声を出せば、その行動自体が「田舎もん」なのである。
(インターコンチ大阪:お茶セットも美しい)
「松屋」という地味な存在も侮りがたい。三越の包み紙がありがたいのと同じぐらい、超高級ブランドをずらりと並べた銀座松屋は、「ありがたや」「ありがたや」の対象である。電通から内定をもらったあと、今井君が就職に向けてたった1着のスーツを購入したのも、銀座松屋だった。
そこへ行くと、銀座松坂屋というもののありがたみが、直線的には見えてこない。さすがに秋田人、関西のヒトビトに蹂躙され→降伏し→征服され→支配を受け入れた田舎もん=秋田人の子孫であるサトイモ男爵には、微妙なありがたみを理解するコムズカシイ美意識が欠けている。
ど真ん中の直球ではなくて、きわどいコースで微妙に揺れ動く変化球みたいな、微妙さの上にもう2段階も3段階も微妙さを塗り固めた感じ。「ありがたや」「ありがたや」といっても、どうもよくわからないありがたさなのである。
ま、いいか。なにしろ「88年の長きにわたり、マコトにありがとうございました」とアタマを下げて、昨日サッサと閉店してしまったのだ。今さら「どんなありがたみだったのか?」と問い返してみるのも、何だか可哀そうというか、「武士の情けを知らないヤツ」と言われそうだ。
(インターコンチ大阪:デスクも瀟洒である)
それでもなお、知らないうちに閉店しちゃったのをクマ蔵が嘆く気持ちは変わらない。松坂屋の思い出は、今から25年も昔にさかのぼる。5月か6月のこと、松坂屋の催事場で「世界のネコ展」が開催されていた。
何しろまだ若き今井君が千葉県新松戸「テラスエルム」の一室に住んでいた頃のこと。4半世紀もむかし、授業中の超有名な人気トーク「ゴキちゃんと液体洗剤と雑草退治」のころである。
どうしてもネコと一緒に生活したくて、部屋の戸口近くまでやってくる野良ネコにエサを与えていたサトイモどん。ブチ猫のブチちゃんは部屋の中に入ってきて一晩泊まっていくほど仲良くなったし、コケ色シマシマのコケ子ちゃんも、毎朝決まった時間にお部屋の前でニャーと挨拶するまでになった。
(インターコンチ大阪:お風呂も豪華)
しかし諸君、やっぱり野良ネコでは長続きしない。ちょうどそのころ、30歳大後半の三島由紀夫が、デカい飼いネコと書き物机を挟んでニラメッコしている写真を見て、どうしても&どうしてもネコと一緒に生活したくなった。
銀座松坂屋「世界のネコ展」は、まさにそういう時期のまっただ中に開催された。それまで松坂屋には、真夏の炎天下の銀座で気を失いそうになった時にしか入ったことがなかった。熱中症予防の避難所みたいに使っていたのである。
あの時どんなネコたちを見たのか、4半世紀も昔では、さすがに記憶力抜群の今井君でも思い出すのは無理である。おそらく、ソマリとかアメリカンショートヘアとか、ロシアンブルーとかペルシャとか、超高級ブランドネコがズラリと並んでいたはずだ。
しかし、梅雨の雨の中を寂しい気持ちで新松戸に帰り着いた今井君は、その1年後にとうとう初めてネコと生活することになる。名前は「ブチ子」。ブチだから、ブチ子。拾った直後は風邪をひいて鼻水を垂らしていたから、最初は「鼻水のハナ子」と呼んでいたが、可哀そうになって名前をブチ子にかえた。
今のニャゴロワとナデシコは、だから今井君にとっては2代目のネコなのである。世界のネコ展で高級ブランドネコたちを見て、サトイモ君はかえってごく普通の野良ネコさんや雑種ネコたちの味方になった。高いオカネで買ってくるネコより、その辺をうろついていた身寄りのないネコのほうが、ボクチンの性に合うんだからどうにも仕方がない。
あの日「世界のネコ展」から帰ってくる途中で出会った、2人の小学生男子のことも忘れがたい。日比谷から乗った地下鉄千代田線は、北千住を過ぎて地上に上がり、綾瀬→亀有→金町を経て、江戸川をわたる頃だった。10歳前後の男子が、いきなりもう一人の男子に語りかけた。
「ドブネズミさんはね、どんなにきたないみずでも、いきられるんだよ」
「でもね、どんなきたないみずでも、ドブネズミさんはだいじょうぶなんだけど、たったひとつ、ダメなみずがあるんだ」
「それはね、きれいなみずなんだよ。きれいなおみずをのむと、ドブネズミさんは、しんじゃうんだ」
この今井君の記憶は、ほぼ完璧なのである。話したほうの彼は得意満面。キレイな水を飲むとドブネズミが死んじゃうことについて、聞かされたほうの彼はいかにも感慨深げに納得した様子だった。
(クローゼットはウォークインタイプである)
ところが、感慨も納得も、彼の中では「うわのそら」。なぜなら彼は、彼自身の肉体の奥からわき上がる水分のせいで、ドブネズミさんの生と死の問題に集中できなかったのである。
やがて彼は、押し寄せる激しい尿意について、自ら実況中継を開始した。千代田線の電車は、松戸を過ぎて、北松戸→馬橋と停車した。今井君が降りる新松戸はもう次の駅だが、実況中継は佳境を迎えていた。
「さあ、間に合うでしょうか。ますます出そうになってきてしまいました」
「次の駅にトイレはあるでしょうか。それとも、もらしちゃうんでしょうか」
「さあ、どうも間に合いそうにありません。きつい。きつい。これは非常にきついです」
諸君、この記憶もまた、おそらくほぼ完璧な記憶なのである。成り行きは、マコトにハラハラさせるものではあったが、もちろん若きクマ蔵は、この小学生2名を電車の中に放置して、雨の降りしきる新松戸駅に降りたのだった。
あれから4半世紀。当時あの2人が10歳だったとすれば、いまや35歳。社会の中堅に成長してしる。むしろドブネズミさんの驚くべき運命や、尿意に関する絶望に震えるのは、彼らの息子や娘たちなのだ。
おお、人の世の有為転変の激しさよ。銀座松坂屋の閉店に寄せて、クマ蔵が記憶のガラクタ箱をかき混ぜると、ブチ子と、ドブネズミと、尿意実況中継とが、ぼろぼろとこぼれ落ちてきた。まさに「思ひ出ぼろぼろ」の世界である。
なお、本日の写真は記事内容とは全く無関係のものを並べさせていただいた。一昨日宿泊したインターコンチネンタルホテル大阪の思ひ出の数々である。ホントに、梅田のホテル戦争は熾烈。モト生徒の従業員が挨拶してくれたインターコンチの健闘を祈るばかりである。
ホントに気持ちのいいホテルだったが、「11時チェックアウト」だけはいかがなものだろう。世界標準は12時チェックアウト、東京の高級ホテルなら、例外なく世界標準どおりの12時チェックアウトなのに、どうして11時なんかに設定したんだろう。
どうやらこれは「関西標準」であるらしい。たとえば京都のウェスティン都ホテルや京都ホテルオークラなど、関西の老舗ホテルは11時チェックアウトというところが多くて、10時を過ぎると気持ちがせわしなくなる。
諸君、10時で落着かなくなるホテルと、11時過ぎまでノンビリして「12時までまだ1時間近くあるな」とニコニコ出来るホテルと、どっちが快適だと思うかね。激烈なホテル戦争のまっただ中なら、12時チェックアウトに修正したほうがいいのは明らかだ。
(伊丹空港、「関亭」の辛味大根そば)
ついでに、11時チェックアウトなんかにするから、フロント前に長蛇の列が出来てしまう。そりゃそうだ。12時まで余裕をもってジワジワ精算を進めるならいいが、11時ギリギリになって、宿泊客が大挙してフロントに押し寄せる。
それを捌ききれなくて長蛇の列にしてしまえば、「何でこんなに並んでるんだ?」「何でこんなに待たされるんだ」と、不満は一気に高まっていく。クチコミがすべて支配する世の中で、「サイテー&サイアク」とツブヤかれないためにも、ぜひ12時チェックアウトへの変更をオススメしたい。
もう1枚、伊丹空港のお蕎麦屋さんの写真も掲載する。「関亭」の「辛味大根そば」である。昼を過ぎて混雑してくると、容赦なく「お相席、お願いしてもいいですか?」ということになる店だが、お相席もまた乙なもの。お昼のお客の多くが、今井君と同じ「辛味大根そば」を注文するようである。
1E(Cd) Miles Davis:THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL
2E(Cd) Art Blakey:MOANIN’
3E(Cd) Human Soul:LOVE BELLS
4E(Cd) Patricia Barber:NIGHTCLUB
5E(Cd) Yohichi Murata:SOLID BRASS Ⅱ
total m32 y1087 d11282
6月下旬、姫路・名古屋・春日部・大阪・新宿と講演会で駆け回り、講演会のない日には吉祥寺スタジオで解説授業にいそしみ、そういう忙しい日々を送っていたら、「銀座松坂屋閉店」「88年の歴史に幕」という大ニュースを、全く知らないままにここまで来てしまった。
(インターコンチ大阪の思ひ出:夏の淀川の風景)
「今井さん、あなたは松坂屋の常連だったのですか?」とマジメに尋ねられれば、もちろんサトイモは困惑のあまり、ゴロリとその辺を1回転するしかない。「銀座松坂屋の常連さん」などというものが、この世に存在したかどうかさえ、今井君にはハッキリわからないのである。
だって、松坂屋だ。銀座三越の常連さんとか、銀座松屋の上得意とか、それならサトイモ軍曹にも理解できる。確かに銀座の三越は、21世紀の百貨店としては信じがたいぐらいコンパクトである。それこそ大阪梅田の巨大百貨店群から見たら、「これって、コンビニ?」と尋ねたくなるぐらいの小ささだ。
しかし諸君、さすがに「三越ブランド」だけは、「大きいか小さいか」で論じることは出来ない。このブランドを大きいか小さいかで論じて、「小さいでぇ」「東京いうても田舎もんの集まりやでぇ」と大声を出せば、その行動自体が「田舎もん」なのである。
(インターコンチ大阪:お茶セットも美しい)
「松屋」という地味な存在も侮りがたい。三越の包み紙がありがたいのと同じぐらい、超高級ブランドをずらりと並べた銀座松屋は、「ありがたや」「ありがたや」の対象である。電通から内定をもらったあと、今井君が就職に向けてたった1着のスーツを購入したのも、銀座松屋だった。
そこへ行くと、銀座松坂屋というもののありがたみが、直線的には見えてこない。さすがに秋田人、関西のヒトビトに蹂躙され→降伏し→征服され→支配を受け入れた田舎もん=秋田人の子孫であるサトイモ男爵には、微妙なありがたみを理解するコムズカシイ美意識が欠けている。
ど真ん中の直球ではなくて、きわどいコースで微妙に揺れ動く変化球みたいな、微妙さの上にもう2段階も3段階も微妙さを塗り固めた感じ。「ありがたや」「ありがたや」といっても、どうもよくわからないありがたさなのである。
ま、いいか。なにしろ「88年の長きにわたり、マコトにありがとうございました」とアタマを下げて、昨日サッサと閉店してしまったのだ。今さら「どんなありがたみだったのか?」と問い返してみるのも、何だか可哀そうというか、「武士の情けを知らないヤツ」と言われそうだ。
(インターコンチ大阪:デスクも瀟洒である)
それでもなお、知らないうちに閉店しちゃったのをクマ蔵が嘆く気持ちは変わらない。松坂屋の思い出は、今から25年も昔にさかのぼる。5月か6月のこと、松坂屋の催事場で「世界のネコ展」が開催されていた。
何しろまだ若き今井君が千葉県新松戸「テラスエルム」の一室に住んでいた頃のこと。4半世紀もむかし、授業中の超有名な人気トーク「ゴキちゃんと液体洗剤と雑草退治」のころである。
どうしてもネコと一緒に生活したくて、部屋の戸口近くまでやってくる野良ネコにエサを与えていたサトイモどん。ブチ猫のブチちゃんは部屋の中に入ってきて一晩泊まっていくほど仲良くなったし、コケ色シマシマのコケ子ちゃんも、毎朝決まった時間にお部屋の前でニャーと挨拶するまでになった。
(インターコンチ大阪:お風呂も豪華)
しかし諸君、やっぱり野良ネコでは長続きしない。ちょうどそのころ、30歳大後半の三島由紀夫が、デカい飼いネコと書き物机を挟んでニラメッコしている写真を見て、どうしても&どうしてもネコと一緒に生活したくなった。
銀座松坂屋「世界のネコ展」は、まさにそういう時期のまっただ中に開催された。それまで松坂屋には、真夏の炎天下の銀座で気を失いそうになった時にしか入ったことがなかった。熱中症予防の避難所みたいに使っていたのである。
あの時どんなネコたちを見たのか、4半世紀も昔では、さすがに記憶力抜群の今井君でも思い出すのは無理である。おそらく、ソマリとかアメリカンショートヘアとか、ロシアンブルーとかペルシャとか、超高級ブランドネコがズラリと並んでいたはずだ。
(アメニティは、ボストンやワシントンDCのインターコンチと同じだった)
しかし、梅雨の雨の中を寂しい気持ちで新松戸に帰り着いた今井君は、その1年後にとうとう初めてネコと生活することになる。名前は「ブチ子」。ブチだから、ブチ子。拾った直後は風邪をひいて鼻水を垂らしていたから、最初は「鼻水のハナ子」と呼んでいたが、可哀そうになって名前をブチ子にかえた。
今のニャゴロワとナデシコは、だから今井君にとっては2代目のネコなのである。世界のネコ展で高級ブランドネコたちを見て、サトイモ君はかえってごく普通の野良ネコさんや雑種ネコたちの味方になった。高いオカネで買ってくるネコより、その辺をうろついていた身寄りのないネコのほうが、ボクチンの性に合うんだからどうにも仕方がない。
(冷蔵庫もコンパクトにまとまっている。エスプレッソマシンがあるのもいい)
あの日「世界のネコ展」から帰ってくる途中で出会った、2人の小学生男子のことも忘れがたい。日比谷から乗った地下鉄千代田線は、北千住を過ぎて地上に上がり、綾瀬→亀有→金町を経て、江戸川をわたる頃だった。10歳前後の男子が、いきなりもう一人の男子に語りかけた。
「ドブネズミさんはね、どんなにきたないみずでも、いきられるんだよ」
「でもね、どんなきたないみずでも、ドブネズミさんはだいじょうぶなんだけど、たったひとつ、ダメなみずがあるんだ」
「それはね、きれいなみずなんだよ。きれいなおみずをのむと、ドブネズミさんは、しんじゃうんだ」
この今井君の記憶は、ほぼ完璧なのである。話したほうの彼は得意満面。キレイな水を飲むとドブネズミが死んじゃうことについて、聞かされたほうの彼はいかにも感慨深げに納得した様子だった。
(クローゼットはウォークインタイプである)
ところが、感慨も納得も、彼の中では「うわのそら」。なぜなら彼は、彼自身の肉体の奥からわき上がる水分のせいで、ドブネズミさんの生と死の問題に集中できなかったのである。
やがて彼は、押し寄せる激しい尿意について、自ら実況中継を開始した。千代田線の電車は、松戸を過ぎて、北松戸→馬橋と停車した。今井君が降りる新松戸はもう次の駅だが、実況中継は佳境を迎えていた。
「さあ、間に合うでしょうか。ますます出そうになってきてしまいました」
「次の駅にトイレはあるでしょうか。それとも、もらしちゃうんでしょうか」
「さあ、どうも間に合いそうにありません。きつい。きつい。これは非常にきついです」
諸君、この記憶もまた、おそらくほぼ完璧な記憶なのである。成り行きは、マコトにハラハラさせるものではあったが、もちろん若きクマ蔵は、この小学生2名を電車の中に放置して、雨の降りしきる新松戸駅に降りたのだった。
(お酒類も豊富に置いてある。ただし、高いよん。今井君はこれを「ワナ」と呼んでいる)
あれから4半世紀。当時あの2人が10歳だったとすれば、いまや35歳。社会の中堅に成長してしる。むしろドブネズミさんの驚くべき運命や、尿意に関する絶望に震えるのは、彼らの息子や娘たちなのだ。
おお、人の世の有為転変の激しさよ。銀座松坂屋の閉店に寄せて、クマ蔵が記憶のガラクタ箱をかき混ぜると、ブチ子と、ドブネズミと、尿意実況中継とが、ぼろぼろとこぼれ落ちてきた。まさに「思ひ出ぼろぼろ」の世界である。
(インターコンチ大阪、フロント風景。11時ちょうど、そろそろ「長蛇の列」が出来はじめていた)
なお、本日の写真は記事内容とは全く無関係のものを並べさせていただいた。一昨日宿泊したインターコンチネンタルホテル大阪の思ひ出の数々である。ホントに、梅田のホテル戦争は熾烈。モト生徒の従業員が挨拶してくれたインターコンチの健闘を祈るばかりである。
ホントに気持ちのいいホテルだったが、「11時チェックアウト」だけはいかがなものだろう。世界標準は12時チェックアウト、東京の高級ホテルなら、例外なく世界標準どおりの12時チェックアウトなのに、どうして11時なんかに設定したんだろう。
どうやらこれは「関西標準」であるらしい。たとえば京都のウェスティン都ホテルや京都ホテルオークラなど、関西の老舗ホテルは11時チェックアウトというところが多くて、10時を過ぎると気持ちがせわしなくなる。
諸君、10時で落着かなくなるホテルと、11時過ぎまでノンビリして「12時までまだ1時間近くあるな」とニコニコ出来るホテルと、どっちが快適だと思うかね。激烈なホテル戦争のまっただ中なら、12時チェックアウトに修正したほうがいいのは明らかだ。
(伊丹空港、「関亭」の辛味大根そば)
ついでに、11時チェックアウトなんかにするから、フロント前に長蛇の列が出来てしまう。そりゃそうだ。12時まで余裕をもってジワジワ精算を進めるならいいが、11時ギリギリになって、宿泊客が大挙してフロントに押し寄せる。
それを捌ききれなくて長蛇の列にしてしまえば、「何でこんなに並んでるんだ?」「何でこんなに待たされるんだ」と、不満は一気に高まっていく。クチコミがすべて支配する世の中で、「サイテー&サイアク」とツブヤかれないためにも、ぜひ12時チェックアウトへの変更をオススメしたい。
もう1枚、伊丹空港のお蕎麦屋さんの写真も掲載する。「関亭」の「辛味大根そば」である。昼を過ぎて混雑してくると、容赦なく「お相席、お願いしてもいいですか?」ということになる店だが、お相席もまた乙なもの。お昼のお客の多くが、今井君と同じ「辛味大根そば」を注文するようである。
1E(Cd) Miles Davis:THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL
2E(Cd) Art Blakey:MOANIN’
3E(Cd) Human Soul:LOVE BELLS
4E(Cd) Patricia Barber:NIGHTCLUB
5E(Cd) Yohichi Murata:SOLID BRASS Ⅱ
total m32 y1087 d11282