Fri 130531 ブワッと出てくるサトイモ男爵 春日部で講演会 東武野田線に新型車両 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 130531 ブワッと出てくるサトイモ男爵 春日部で講演会 東武野田線に新型車両

 この世の中に長く生きていると、「自分がマンガに登場する」などという稀有な体験をすることもある。
 テレビカメラの前に立ったり雑誌の取材を受けたりして、生きている自分の姿がそのままの形で示される場合と違い、マンガということになると、たくさんのデフォルメを施された今井君が、いきなりホンモノの前に登場することになる。
 デフォルメ里芋というか、デフォルメクマ蔵というか、どうやら今井君は「ブワッ」という擬音とともに登場するらしい。マンガのストーリーは、野球部を引退した高3の主人公が、ブラスバンド部の女子に勧められて初めて予備校を訪れ、画面の中の今井君の迫力にビックリする、というオハナシだ。
今井君1
(高3生の前に、デフォルメ今井がブワッと登場する瞬間)

 おやおや、このバージョンで登場する講師は今井君だけである。最近は4人とか5人のグループ行動が流行のようだが、さすがに「ブワッ」というド迫力を伴って登場するということになると、平成の怪物グマ・里芋里之丞の他には考えられなかったらしい。
 誰でもそうだと思うが、自分がマンガや肖像画に描かれて、初めてそれを見せられたとき、「あれっ、ボクって、こんなふうなの?」と絶句または絶叫するものである。18世紀の小説なら、宮廷画家に描いてもらった公爵夫人なり侯爵令嬢なりが頬を赤く染めながら、
「あらまあ、おほほ、わたくしって、このような姿なのでございますの?」
と尋ねるシーンがたくさん描かれているはずである。
今井君2
(ブワッと出てくるサトイモ君 1)

 しかしさすがに今井君としては、何しろ「ブワッ」なのであるから、悠然かつ泰然自若としていなければならない。だって諸君、「ブワッ」である。野球部での活躍が終わった夏の高3生をブワッと吹き飛ばし、「ホントの勝負はこれからだ!!」と実感させてあげなければならない。
 これは、マコトに名誉なことである。高校生のころの今井君は、こんな迫力を前面に押し出してくれる分かりやすい教師に恵まれなかった。高3の8月になっても、まだ「医学部にするか、文学部にするか」「いや、法学部も悪くない」と逡巡を繰り返し、おそらくそのせいで受験勉強本体にも一向にホンキになれず、結局11月の末までちっとも勉強しなかった。
今井君3
(ブワッと出てくるサトイモ君 2)

 このマンガの今井君みたいに、「ドキドキ」と派手に心臓の音を響かせている高3生の前にいきなり「ブワッ」だなんて、こりゃスンバラシイ先生だ。今井本体をはるかに上回るかもしれない。だって諸君、何度も繰り返すが「ブワッ」でござるよ。マンガの主役って「ドーンッ!!」とか「バッ!!」とかがせいぜいのはずなのに、作者はおそらく迷いに迷って「ブワッ」にしてくれた。感謝&感謝である。
今井君4
(ブワッと出てくるサトイモ君 3)

 さらに作者は、おそらくチャンと今井君の授業を研究したのだ。デフォルメ里芋の板書を見るに、作者が見た今井の授業は「分詞構文」の説明なのであるが、適当に「がんばれ」とか「絶対にあきらめるな」とか、そういう言葉を英語で書きなぐるんじゃなくて、キチンとキレイな字の板書を再現してくれている。これもまた、感謝&感謝。
 この主人公がこれをキッカケにホンキで受験勉強に取り組んでくれることを、デフォルメ里芋ともども心から期待している。一番危険なのは、開始1ヶ月後から2ヶ月後にかけて。今日始めるとしたら、8月中旬から9月下旬にかけてである。そこで挫折するヒトを今井用語で「スタートダッシュ君」と呼ぶが、スタートダッシュだけで終わってしまわないように、「ブワッ」の迫力を忘れないでいただきたい。
春日部1
(春日部で保護者対象の講演会 1)

 6月23日午後3時から、埼玉県春日部で保護者対象の講演会を実施。出席者約95名、午後5時終了。今井君は「保護者を対象に話をするのが、英語の授業以上に得意かもしれない」というマコトに困ったクマであるから、大教室は最初から最後まで大爆笑に包まれた。
 何しろ、目の前にズラリと並んだ100人の保護者は、ほぼサトイモ男爵と同年代である。これで話が合わないはずはない。何を言っても聴衆の共感を得られるし、ブワッと沸き起こる拍手だって、単に礼儀上のものとは思えない熱烈な拍手である。
 「何を話したか」は一応企業秘密なので、ここでは明示しないけれども、約100名の保護者の皆さんのほとんどが「大満足」とアンケートに書き記し、感激と感動を互いに語り合いながら会場を後にしたのは確かである。
春日部2
(春日部で保護者対象の講演会 2)

 春日部からの帰りも、東武線の特急スペーシアを利用する。春日部駅のホームで待っていると、北西の方角から見慣れない電車が入線してくる。入っていくのは、東武野田線ホームである。
 うぉ、ついに東武野田線に新型電車が登場か。急いで鞄からカメラを出して構えていると、クマ蔵の横で東武鉄道の男子職員も、驚いて何だか呟いている。「おっ、○○型の新型車両か💦」と、さすがにプロだけあって本格的なヒトコトを付け加え、しかしすぐに「なんだ、回送電車か☔」と吐き捨て、冷たく向こうのほうに立ち去っていった。
和菓子
(春日部「ちぐさ」の和菓子の数々)

 今井君にとっては、回送電車であろうと何だろうと感激は変わらない。東武野田線には、20年も昔からずいぶんお世話になった。予備校講師になりたての頃、「午前中は大宮、午後は柏」だの「午前は千葉、夕方から大宮」だの、ひどい酷使に耐え抜いたが、酷使にひたすら耐えている若き今井君を、野田線はいつでも優しく運んでくれた。
 もちろんそんなに酷使されていれば、移動の時間は疲労の極。ひたすら睡眠に集中したものだが、野田線の大きな揺れはまさに居眠りに最適の心地よさ。長年にわたって古びた同じ車両を使用してきたが、目の前の新型車両を見る限り、いよいよ新型電車が導入されるということだろう。
新型車
(東武野田線の新型電車と思われる)

 と、クダランことに感動しているうち、向こうから日光発浅草行きの特急スペーシアが入線してきた。うにゃにゃ、さすが日曜日の夕暮れ。日光&鬼怒川温泉方面からの特急は、酔っぱらったオジサマ&オバサマを満載して、今や車内大宴会は最高潮を迎えている。春日部にくるときもヒドかったが(昨日の記事参照)、帰りは言語道断の凄まじさである。
「終点浅草まで、残り30分」
「明日からは、ツラいお仕事を再会」
「帰宅したら、サザエさんを見ながらサメザメと涙を流します」
という人々は、楽しかった週末を締めくくるべく、座席には柿の種をまき散らし、窓枠には缶ビールとカップの日本酒を並べられるだけ並べ、お顔の色も柿の種に同化して真っ赤っか。今井君の指定席にも、飛び散った柿の種が散乱というテイタラクである。
切符
(東武線の特急で浅草まで帰りました)

 「車掌さんは、注意しないのか?」であるが、注意どころか知らんぷりをしてサッサと通り過ぎていく。今井君はふと「ブワッ」とやりたくなったが、ま、今井君も同類の酔っぱらいになることも多いし、たった30分のことだ。ここは大目に見ておきましょう。しかし諸君、こんなテイタラクでは、子供や若い人やカヨワイ女子なんかは、週末夕方の東武特急には怖くて乗れませんな。

1E(Cd) Mehta&London:BERLIOZ/SYMPHONIE FANTASTIQUE
2E(Cd) SCHUBERT:ERLKONIG SUNG BY 18 FAMOUS SINGERS
3E(Cd) TOSHIYUKI KAMIOKA&WUPPERTAL:SCHUMANN/SINFONIE Nr.4
4E(Cd) Walton, Marriner:RICHARD Ⅲ
5E(Cd) Tomomi Nishimoto:TCHAIKOVSKY/THE NUTCRACKER(1)
total m140 y1055 d11250