Thu 130411 DCへの旅 超VIPなホテルのVIPなお部屋(アメリカ東海岸お花見旅14) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 130411 DCへの旅 超VIPなホテルのVIPなお部屋(アメリカ東海岸お花見旅14)

 こんなふうに悪戦苦闘のstruggleを繰り返しながらも(スミマセン、昨日の続きです)、今井君はマコトに暢気にアメリカ東海岸を歩き回り、キレイなお花や可愛いリス君を見つけては、汗みどろの努力が報われるのを感じ、マコトに幸せな日々を過ごしていた。
 4月19日、ニューヨーク・ペンステーションを無事に出発したアムトラックは、言語道断に大きく揺れながら、一路ワシントンDCを目指して走り出した。ニューヨーク→フィラデルフィア→ボルチモア→ワシントンDC。高校時代から地図帳でお馴染みの大都市にも次々に停車する。
外観
(ワシントンDCでは、この超VIPホテルに滞在する)

 もちろん日本の新幹線と比較してしまえば、乗り心地も快適とは言いがたい。これほど揺れる電車の中で歩き回るのは曲芸も同然、腰を悪くしかねない。座席に座りつづけていても「こりゃ、ロデオの練習ですか?」と真顔で車掌さんに質問したくなるほどである。
 熱いコーヒーをこぼしもせずに座席で落ち着いて楽しめるのは、日本の新幹線ならではのことである。フランスのTGVでもドイツのICEでも、宣伝文句ほどのことはなくて、超高速で走る区間はホンのわずか、残りは徐行ばかり繰り返し、徐行の区間ほどコーヒーはこぼれ、通路での曲芸歩きや座席ロデオも激しくなる一方だ。
ボルチモア
(ボルチモア駅に停車。「向こうはボストン」「あっちはワシントン」。何て大雑把なんだ)

 諸君、鉄道の旅は、本当はオソロシイ。こんなに大きく揺れるんだから、やっぱり相当なムリをしているはずである。5月5日朝、ヤフーニュースを見ているだけで、「鉄道の事故って、こんなに身近なの?」と慄然とせざるを得ない。
 まず、「ベルギーのゲント付近で毒物を積載した貨物列車が脱線」とある。うにゃにゃ、サトイモ君はホンの4ヶ月前、事故現場を4回も通過している。ブリュッセルからブリュージュへの小旅行の途上であったが、おー、危なかった。
 「北海道の函館本線で特急『カムイ』の床下から出火」という記事も出ている。うにゃにゃ、サトイモ君は昨年11月、その現場を同じ特急「カムイ」で往復している。講演会で札幌に2泊して、暢気に「旭川ラーメンを食べたい」「大好きな名店『すがわら』の澄んだ醤油ラーメンを食べにいきたい」と思って旭川に向かった。おー、危なかった。「焦がしサトイモ、一丁アガリ!!」の危機一髪だった。
 しかも諸君、その名店「すがわら」の原宿店が、あっという間に閉店に追い込まれてしまった。旭川本店とあんまり差がありすぎて、以前から評判は芳しくなかったが、開店して1年あまり、あまりにも短命でござる。クマ蔵どんは残念でならない。
ウィラード
(ワシントンDC、ホテル・ウィラードの外観)

 さて、こんな話をしていると、またまた話がどこまでもそれていって、ブログはまた思ってもいなかったほど長くなる。閑話休題として、悪戦苦闘のアムトラックの中に話を戻そう。サトイモどんが遅れて車内に入ると、もう普通の座席はみんな埋まっていて、4人向かい合わせの窮屈なスミっこしか残っていなかった。
 知らぬどうし向かい合わせでお互いに睨み合ったまま、ワシントンまで3時間ほど。「せっかくだからどんどんコミュニケーションをとろう」みたいな、積極性の権化タイプのヒトならいざ知らず、今井君は「出来れば穴蔵で冬眠していたい」というマコトに内気な生き物。知らない人たちと無理やり一緒にされたら、この3時間が苦痛でたまらない。
チップス1
(車内カフェで売っているチップス)

 そのとき思いがけず「おや、日本のカタですか?」と声をかけてくれたのが、40歳代後半と思われる日本人女性のカタ。ご一緒のダンナは、アメリカ人で70歳ぐらい。なかなかの年の差カップルであるが、ロサンゼルスから仕事でニューヨークに2人で来て、せっかくだから週末をワシントン観光にあてるのだとおっしゃる。
 お隣の車両がカフェになっているので、ダンナも一緒にカフェに出かけて、紅茶にコーヒーにサンドイッチに、その他いろいろ注文して、観光の情報などをいろいろ交換しながら、3時間は楽しく流れていった。
 今井君としては「ビール!!」と言いたいところだが、さすがにここはアメリカだ。公共の場であるビジネスクラスの座席でビールなんか飲むのは御法度。見つかったら警察官が飛んでくる。下手すれば罰金、もっと下手すれば逮捕。カフェでビールは売っていても、必ずカフェ内で飲まなきゃいけない。新幹線みたいに「シートでグビグビ」というわけには行かないのだ。
チップス2
(チップス拡大図)

 そうこうするうちに、思ったより早く3時間が経過して、ワシントンDC・ユニオン駅到着、午後3時。あくまで贅沢は敵であるから、里芋サト君はここから地下鉄に乗って宿泊先のホテルに向かう。ホントは贅沢大好きグマなのだが、やっぱり駅からの距離が近すぎて、タクシーの運転手さんに遠慮したのである。
 ワシントンにもSuica/Icocaタイプのカードが導入されていて、自動販売機に10ドル入れれば、カードはカンタンにニュッと顔を出す。その名もSMARTRIP。たった3日の滞在なら、SMARTRIPなんか買わなくてもその場で1枚1枚キップを買えばいいようなものだが、せっかくの技術革新だ。体験してあげるのもまたワシントンへの敬意の表現である。
 残念なことにこのカードは、Suicaなんかに比較して感度が非常に悪いようだ。反応するのに2秒、ゲートが開くまでにまた2秒。すべて「ヤッコラサ!!」「ドッコイショ!!」「ウントコショ!!」という掛け声をかけてやっと動くような、不承不承な反応を繰り返す。日本の機械みたいに臨機応変の理解力はないから、そこいら中で乗客とトラブルになっていた。
スマートリップ
(ワシントンのSuica:SMARTRIP)

 今日から3泊するのが、ワシントンDCで圧倒的な伝統を誇るホテル・ウィラード。このホテルのロビーこそ、「ロビイスト」「ロビー活動」というコトバの語源になった有名なロビーである。ワシントン駐在の各国政府高官や、経済界言論界のお歴々が、夜ごと夜ごと内密の交渉を重ねたのが、このホテルのロビーである。
ロビー1
(ロビー活動の語源になったロビー 1)

 1850年創業。万延元年、日米修好通商条約の批准書交換のためワシントンを訪れた日本使節団がここに滞在している。1901年、現在の12階建てに改修。現在のワシントンは「景観保全のため、6階建て以上のビル建設は禁止」となっているが、由緒正しいウィラードだけはモトの12階のままでOK。別格の高級ホテルとして、ランドマークにもなっている。
ロビー2
(ロビー活動の語源になったロビー 2)

 その超VIPホテルへ、日本の里芋サト次郎がノコノコと到着。よせばいいのに地下鉄メトロセンター駅から、「徒歩にてご到着」でござる。タクシーどころか、政府手配の黒塗り専用車で来なきゃ相手にされない感じのVIPホテルに、汗だく&汗みどろでたどり着いたんじゃ、そりゃ明らかに場違いだ。
 ところが諸君。この里芋クンを表六玉と見くびって、油断してちゃダメなのだ。サト次郎はどうやら「意外なVIP」であり、「いったいアイツは何者?」「超VIPのお忍び旅行?」なのである。今もロビー活動が盛んに繰り広げられるロビーに立った今井君に、フロントクラークは「無料でアップグレードさせていただきます」と丁重にアタマを下げた。
1200
(1200号室)

 というわけで、今井君のお部屋は最上階のジュニア・スイート。部屋番号も1200。「12階の00番」という、何とも奥ゆかしいお部屋に落ち着いて、里芋サトちゃんは何とも誇らしい。「ではこの部屋で、21世紀の新・日米修好通商条約案でも練りますかね」というこの上なくVIPな気分なのであった。

1E(Cd) Sheila E. & The E-Train:HEAVEN
2E(Cd) Tower of Power:TOWER OF TOWER
3E(Cd) Tower of Power:URBAN RENEWAL
4E(Cd) Tuck & Patti:CHOCOLATE MOMENT
5E(Cd) 村田陽一 & Solid Brass:WHAT’S BOP
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