Wed 130320 熊肉の夜はまだ終わらない 結局2人でカラオケへ 伊丹空港の床屋さん | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 130320 熊肉の夜はまだ終わらない 結局2人でカラオケへ 伊丹空港の床屋さん

 4月9日、人形浄瑠璃♡文楽→鶴橋の熊肉パーティー♨と続いた大阪の夜が、まさかそんなにカンタンに終わりを迎えるわけはない。19時、熊鍋での1次会を早くも終えた今井君は、日本酒1升2合ですっかりいい気分になっていた。
 もちろん、酒で酔った以上に熊の肉で酔い、熊肉で酔った以上に久しぶりの文楽の名演に酔い、種々雑多な酔いが入り混じって、午後7時の段階でサトイモ君はもうデロデロである。「こりゃ楽しいや、もう1軒行こう♨ どうしてももう1軒行こう」。新入社員の歓迎会で一番キラわれるタイプの中年オヤジに成り果て、恐竜時代から続く古い友人とともにオオサカ・キタを目指すことにした。
大阪夜景
(ホテル21階からの大阪キタの夜景)

 この場合、マトモな中年オヤジなら目指すのは「北新地のクラブ」。オトナの男性が遊ぶのは、キレイなオネーサマがズラリと居並ぶタイプのクラブなのであるが、残念なことにサトイモ君はそのタイプのお店が超&超・苦手なのである。
 さすがにこんな年齢になれば、そういうお店にもお付き合いで同席することがある。しかし、別に潔癖ぶるつもりは一切ないのだが、「笑顔も喝采もすべてツクリモノに過ぎない」という意識が先にたって、そんなお店のキレイなオネーサマに囲まれても、ちっとも楽しくないのである。
 この日の友人も全く同じタイプの男であって、硬派と言えば硬派、カタブツと言えばカタブツ。「キレイなオネーサマがズラリ」が苦手という点では、おそらく今井君と同じぐらいに苦手なのだ。
 そこはそれ、お互いサラリーマン生活をある程度は経験しているから、耐えられることは耐えられるが、何も好き好んでそんなところで3万円も5万円もの大枚をハタく気分にはなれないのである。
ヒレカツ定食
(本文とは無関係だが、翌々日の今井君は西新宿NSビル「伊勢」に、大好きなヒレカツ定食を食べに行った)

 というわけで、わざわざ鶴橋から北新地までタクシーで2000円もかけて移動して、入ったところはカラオケボックスである。諸君、年齢すでに数百歳、2人あわせて1000歳を凌駕しようという中年オジサマ2人が、連れ立って狭いカラオケボックスに入っていく姿を想像してみたまえ。
 亀は万年、鶴は千年。我々2名の年齢の合計は、すでに鶴さんの1000年を超えてしまっている。おめでたい鶴さんより、もっとおめでたく年齢を重ねて、それでも2人でカラオケボックスに入る。こういうのを、いい意味でも悪い意味でも「オメデタイ」と表現するのである。
都庁の新緑
(都庁付近も新緑が美しい)

 もちろん予定では、ここから大昔の友人が1人でも2人でも駆けつけて、我々の泥酔に加わってくれるはずだったのだ。まず、東京の敏腕法律家に電話をかけてみた。
♠「まだ8時じゃないか。これから新幹線に乗れば、11時には大阪に来られるじゃないか。来たまえよ、来たまえよ。ボクらはそれまでカラオケで歌ってるから、今すぐ新幹線に飛び乗りたまえ」
♣「大阪は、楽しいよ。たったいま、熊の肉を6人前平らげて、日本酒ももう1升2合飲み干した。キミも東京から大阪まで、新幹線の中でタップリ飲みまくって来たまえよ。北新地で朝まで飲んで、明日1番の新幹線で東京に帰ればいいじゃんか」
ヒレカツ
(西新宿「伊勢」のヒレカツ)

 以上、実現はもともと不可能だと知りながら、マコトに無理なことをいろいろ言ってみたが、さすが敵は東京の敏腕法律家であって、どんな誘惑にもビクともする様子がない。
 なんだ、つまらんヤツだ。何て常識的なクダらんヤツなんだ。だから法律なんか専門にするヤツとは付き合いたくないんだ。2人でそういうクダをまきながら、もうビールじゃ足りなくなって、赤ワインをボトル1本注文することにした。
「あんなKusoMajimeなヤツは、もういいよ。普通なら、大阪まで飛んできたってよさそうなもんだ。それをヒコーキで飛んでこなくていい、新幹線で地を這ってきたっていい、そう言ってやっているのに、それでもイヤだって言うんだったら、それはそれでかまわない」
これが、熊と文楽と日本酒に泥酔した今井サトイモ里之丞の寝言である。
西新宿1
(新宿NSビル29階からの副都心風景 1)

 もちろん、寝言を言いながらでもカラオケは歌えるから、今井君は「野崎小唄」「異国の丘」「大都会」「あんたのバラード」「ジャガー」「秋田大黒舞」「非情階段」「野球小僧」「コスモス街道」「あずさ2号」と、いつもどおりの順番で歌いまくる。
 特に「あずさ2号」については、ついこのあいだ立川駅北口校での講演会の時に「あずさ」に乗ったばかりだから、力の入りかたが違う。春の嵐の暴風のせいで、特急のクセして20分も30分も遅れたから、あの時は校舎スタッフに迷惑をかけた。ま、その仕返しと言ってもいいような熱唱をしておいた。
西新宿2
(新宿NSビル29階からの副都心風景 2)

 マコトに残念なことに、そのあと電話をかけた数人の友人たちにもコトゴトく合流を断られたようである。巨大新聞社のオエラガタ。関西系の大放送局のオエラガタ。油断している間に、アイツもコイツもみんなオエラガタになってしまったが、さすがに日本酒と熊肉と文楽でデロンデロンになった数百年前の友人2人に、この時間帯から加わるのは、当の今井君だってやっぱりお断りである。
 仕方ないから、慶応義塾大学「若き血」をマイクなしのアカペラで2度だか3度だか熱唱して、カラオケは終了。最後の〆に近くの蕎麦屋に入って、それでもまだ酒を飲んでから、冷たい「オロシ蕎麦」をすすって近い将来の再会を期した。というか、再会なんか期す必要もない。どうせまた次回か次の次の回の文楽公演で再会するに決まっている。
 この夜の宿泊も、いつもの通りANAクラウンプラザホテル。「ハレ」でもなく、「ケ」でもない。ビジネスホテルではないが、晴れがましすぎることもない。お忍びでの大阪1泊に、全くアヤシサの感じられない、ちょうどいい泊まり心地。酒と熊と文楽とカラオケと、4種の泥酔を朝までにしっかり冷ますのにはうってつけの落ち着いた宿である。
そがわ
(大阪伊丹空港の床屋「そがわ」。これからも行きつけにしたい)

 翌日の伊丹空港でポッカリ時間があいたから、久しぶりに床屋に入った。「そがわ」、思いがけず居心地のいい床屋さんで、これからしばらくはここを行きつけの床屋にしたい。もちろんそうは言っても、東京の人間が伊丹空港の床屋を行きつけにするのは難しいが、ヒゲの剃りかたといい、丸刈りの心地よさといい、「わざわざ大阪に通ってでも」と思わせるぐらいの気持ちのいい床屋さんであった。
 こうして、4月も中旬に入った。4月12日、兵庫県で大きな地震があって、今井君は関西方面で講演会に出てくれた諸君が無事かどうか、朝から気がかりでならない。これからもしばらくは大きな余震が懸念されるとのこと。十分に注意して生活してくれたまえ。
 
1E(Cd) Barenboim & Chicago:SCHUMANN/4 SYMPHONIEN②
2E(Cd) Karajan & Berlin:BEETHOVEN/MISSA SOLEMNIS①
3E(Cd) Karajan & Berlin:BEETHOVEN/MISSA SOLEMNIS②
4E(Cd) Karajan & Berlin:BEETHOVEN/MISSA SOLEMNIS①
5E(Cd) Karajan & Berlin:BEETHOVEN/MISSA SOLEMNIS②
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