Wed 130220 3夜連続ANAホテル 金沢ANAホテルの思ひ出 絶好調の成増で講演会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 130220 3夜連続ANAホテル 金沢ANAホテルの思ひ出 絶好調の成増で講演会

 3月13日深夜、金沢祝勝会が終わって宿泊先のホテルに戻った。金沢の宿泊もANAクラウンプラザホテルである。3泊の出張旅行で、3泊ともこのホテルチェーンに泊まるのだから、よほど気に入っているのだが、問題はホテルの名前の長たらしさである。
 昔はこの系列のホテルは実にスッキリと「全日空ホテル」で済んだ。大阪でも長崎でも、神戸でも福岡でも広島でも、タクシーに乗り込んで「全日空ホテル」とヒトコト言えば、黙って気持ちよくエントランスまで運んでくれた。
成増1
(2013年3月15日、板橋区成増での講演会。開始前から「もうこれ以上は入りません」の超満員になった)

 ところが諸君、いまや「ANAクラウンプラザホテル」である。何でこうなったのか、今井君なんかはよく分からない。大昔の流行で「ホテル部門はアウトソーシング」という話になったのだろうが、うにゃにゃ、どうも面倒くさい。
 面倒だから「ANAホテル」と言うと、タクシーの運転手さんは「APAホテル? どこのAPA?」と誤解する。ANAホテルに行く客だとしっかり丁寧語なのに、APAホテルと思うといきなりゾンザイな口調になって「ただ『APA』って言われても分からんよ。どこのAPAなの?」とくるのがまた腹立たしい。
金沢
(昼近く、金沢を出発)

 仕方ないから、同僚の講師たちは「ANAクラウンホテル」と言うヒトが多い。「プラザ」を省略するわけである。でも、気難しいサトイモ君はムゲに省略されてしまう「プラザ」ちゃんが可哀そうでならない。
 プラザ1個省略したって、1秒の得にもならない。それなのに、クラウンちゃんは仲間に入れて、プラザちゃんを除け者にする。除け者とかネグレクトとかは、今井君の辞書にはないコトバ。だからボクチンはみんな仲間に入れて、常に正式名称で「ANAクラウンプラザホテル」と呼ぶことにしている。
 すると今度は運転手さんが、ミラーでこっそりクマ蔵の姿をチラッと盗み見し、コトバに出さないまでも「メンドクサイ人物が乗ってきたな」という態度を示す。里之丞はマコトに敏感であるから、そういう気持ちは背中や肩を見れば一瞬で分かるし、「分かりました。ANAクラウンプラザホテル、ですね」という復唱の、ホンの少し皮肉っぽい調子で、相手の考えが透けるように見えてしまう。
しらさぎ
(金沢から小松まで、米原ゆき特急「しらさぎ」を利用する)

 昨日も書いた通り、金沢のANAホテルは2011年の大震災の日に今井君が宿泊していたホテルである。3月11日、講演先の富山から帰り、深夜に長野県栄村の大地震があって、午前8時にタクシーで小松空港に向かうまで、このホテルの一室で過ごした。
 飛行機で帰った羽田には麗らかな春のそよ風が吹いていたが、前夜の帰宅の大混乱の余韻がまだ残っていた。羽田から乗ったタクシーのドライバーも「昨日はたいへんなパニックでした」「一睡もしていません」「それでもお客さんを運ぶのが使命ですから」と口にした。素晴らしいドライバーだった。
成増2
(成増のサトイモ 1)

 3月14日、今日は午前11時半にチェックアウトして、金沢駅に向かった。特急「しらさぎ」で小松へ、小松空港からヒコーキで羽田に戻り、今夜は板橋区成増で講演会である。成増にはほぼ1年に1度の頻度で招かれているから、もうすっかり馴染みの校舎になった。
 いったん代々木上原の自宅に戻って、久しぶりにゆっくりお風呂に浸かり、ブログも1本チャンとアップしてから、午後5時の電車で成増に向かった。昨日の雨からすっかり冷え込んで、冬に逆戻りしたような寒さの夕暮れだった。
 代々木上原から成増へは、東京メトロの地下鉄だけで行ける。千代田線に2駅乗って明治神宮前、明治神宮前から副都心線に乗り換えれば、新宿3丁目、池袋、小竹向原を経由して、そのまま成増まで運んでくれる。「ふくとしんせん」と入力して「吹くと新鮮」と変換する、恐るべきMac君の想像力なんかに負けてはいられない。
成増3
(成増のサトイモ 2)

 しかし諸君、3月16日から先、この路線はたいへんなことになる。「つなげるものは、何でもつないじゃおう」という短絡的な発想で、なんでもかんでもREGOみたいにつないじゃって、とうとう私鉄5路線が相互乗り入れするのだ。
 東急東横線、地下鉄副都心線、東武東上線、西武池袋線、地下鉄有楽町線。もう、バトルロワイヤルというか、クンズ&ホグレツというか、路線図を紙の上に描いてみると、巨大なXの文字から長いシッポが1本はみ出ているような、複雑きわまりない路線図が出来上がる。
 何通りの運行が可能なのか、数学の先生でないと明確な答えが出せないんじゃないか。しかもそれぞれの鉄道会社の思惑で、特急/急行/準急/各駅停車その他。ありとあらゆる運行形態の電車がそこいら中で右往左往する。
成増4
(成増のサトイモ 3)

 もっと右往左往するのは乗客のほうであって、1年中外国旅行ばっかりしているサトイモ男爵の経験からすると、こんなに複雑な電車の運行を、外国人が理解できるとはとても思えない。これほど相互乗り入れが横行して外国人を惑わせるのは、世界でも東京圏だけの珍奇な現象である。
 ま、これからはたいへんなことになりそうだ。埼玉県の秩父とか飯能とか所沢で事故があれば、横浜の電車がストップする。横浜中華街でドア故障があれば、川越や坂戸で電車が立ち往生する。「5路線の相互乗り入れって、さすがに思いつき先行で、人の流れの実態に合わないんじゃないの?」であるが、始めてしまったものはもう仕方がない。
 かく言う今井君は、「地下鉄成増」で降りるつもりが「地下鉄赤塚」で降りてしまう凡ミスをした。これは明らかにサトイモが疲れすぎて、脳がマトモに働かなかった証拠である。赤塚で降りたって、どこにも東進の校舎は見当たらない。
 「あれれ、あるはずの東進がどこにもないな☂」と、寂しい夕暮れの赤塚の街を、それこそ寂しく右往左往した。幸いなことに、すぐに東武線の下赤塚駅を発見。そこから各駅停車で一駅の成増まで3分ほど。18時10分には講演会場の東進成増校にたどり着いた。
下赤塚
(駅を間違え、赤塚で降りちゃった。近くの下赤塚駅から東武東上線で成増に向かった)

 成増での講演は、19時開始、20時40分終了。出席者は約120名。いやはや、こんなに暑苦しい講演会は、サトイモ男爵も初めての経験である。何しろ、60名も入れば満員、70名でもパンパンパンな感じの教室に120名、机なしのイスだけで詰め込まれ、LCCの混雑に勝るとも劣らない。
 しかも男女比で圧倒的に男子が多い。男子8vs女子2の割合である。高校生男子は、存在自体が発熱体であって、男子が3人集まれば、それだけで真冬でも暖房はいらない。かく言う今井君も、精神年齢ではまだ中2か小5であるから、今もなお超発熱体であって、自分で自分が暑苦しいぐらいである。
 こうして、教室の中はもう前代未聞に暑く、前代未聞に熱い。湯気が朦々という熱さである。この熱さをどうにかするには窓という窓を全開にするしかないが、お外はクルマの往来の激しい幹線道路。窓をあければ騒音に悩まされる。結局お部屋のドアを開けて暑さに対処したが、「サウナでもなかなかこんな熱さは体験できないだろう」という100分を過ごした。
桜ロールケーキ
(成増で。桜のロールケーキが旨かった)

 では、生徒たちが集中できなかったかと言えば、もちろんそんなことはない。100分、受講者全員が極度に集中してメモを取りまくり、前の爆笑が収まらないうちに次の爆笑が始まり、爆笑に爆笑が重なって、今日もまた最高の講演になった。
 成増校は、生徒数もこの1年順調に増加。今年は東京大学合格者が3名も出た。若い校舎長がグイグイ引っ張って、成増校独自のブログも毎日更新。マコトに積極的に校舎を運営していて、ますます将来が楽しみである。
 こんな小さな街の小さな校舎に、今日も120名近くの受講生が集まったのもまた、絶好調の証し。来年またこの校舎に来て、例えば
「校舎がワンフロア増えました」
「今年も公開授業の参加希望者が急増したので、外部会場を用意しました」
「それでもやっぱりパンパンの満員です」
と報告を受けたら、講師としてこれ以上の喜びは考えられないだろう。楽しみに1年後を待ちたいと思う。

1E(Cd) Bill Evans & Jim Hall:INTERMODULATION
2E(Cd) John Dankworth:MOVIES ’N’ ME
3E(Cd) Duke Ellington: THE ELLINGTON SUITES
4E(Cd) Gergiev & Kirov:RACHMANINOV/SYMPHONY No.2
5E(Cd) Ashkenazy:RACHMANINOV/PIANO CONCERTOS 1-4 1/2
total m101 y414 d10609