Sat 130216 兵庫県明石で講演会 ヒレカツとロースカツ 大久保について ツッコミ放題 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 130216 兵庫県明石で講演会 ヒレカツとロースカツ 大久保について ツッコミ放題

 3月11日、兵庫県明石で講演会があって、午前中の飛行機で羽田から大阪・伊丹空港に向かった。羽田発11時、伊丹着12時10分。伊丹空港でちょっとモゾモゾ活動して、13時の空港バスに乗れば、宿泊先のANAクラウンプラザホテル神戸には14時少し過ぎに到着である。
 今日もまた4~5日前に引き続いて、「あれれ、新幹線じゃないの?」であるが、何度も書く通り、今井君ほど気まぐれなサトイモは、サトイモ煮転がしの鍋を底のほうまで全部食べつくしても、なかなか見つかるものではない。
 今日も気まぐれを起こして、「ビューンとお空を飛んでいきたい」なんだから、常識的なマトモなオトナの意見なんか、万が一サトイモに耳がくっついていたとしても、そのお耳には絶対に入らない。超気まぐれサトイモは、自分の選んだルートしか気に入らないのである。
明石1
(兵庫県明石で講演会 1)

 上空はとてもよく晴れて、最前列1Aの窓からは、静岡付近、浜名湖、渥美半島、伊勢・志摩、鈴鹿山脈、奈良の古墳群、大阪の街がマコトにキレイに見おろせる。晴れた日に大空を飛べば、1時間で日本の地形をしっかり復習することが出来るわけだ。
 これが進行方向右側の席なら、富士山、赤石山脈、木曾山脈、御岳山と立山連峰、琵琶湖の順に、美しい山と湖を眺められる。見おろす風景の一つ一つに、大昔に読んだ昭和の小説の舞台が付随するのも致し方のないことで、伊勢志摩の島々を眺めれば「潮騒」の三島由紀夫の長い顔、木曾を見おろせば島崎藤村オジサンのもっと長い顔が、意地でもヌッと顔を出す。
 いやはや、昔の小説家って、なんであんなに顔の長いヒトが多かったんだろう。芥川龍之介は、「キミは顔が長い」「きっともっと長くなる」と内田百閒に言われつづけてずいぶん悩んだみたいだが、その意味でも、川端康成のネコ顔と、谷崎潤一郎のキウィみたいな楕円形の顔は、日本文学史の中でも稀有で貴重な存在である。
明石2
(兵庫県明石で講演会 2)

 では、冒頭に書いた「伊丹空港でちょっとモゾモゾ活動」とは何かであるが、今日はどうしても空港内「かつくら」で昼食をとって行きたかったのだ。今井君は2ヶ月に1回の割合で「意地でもトンカツを食べなきゃ」という内心の声に勝てなくなるのである。
 「かつくら」で注文したのは、いつもの通り「三元豚ヒレカツ定食 260グラム」。同じメニューで220グラムのものもあるが、サトイモ男爵はいつも「店で一番高いメニュー」が好き。「かつくら」チェーンの誇る三元豚ヒレ、しかも300グラム近いデカイのを平らげ、せっかく「オカワリ自由」なんだから、ゴハンも味噌汁もキャベツも思う存分オカワリして、あくまで豪快に明石に乗り込みたいのである。
 しかし「乗り込みたい」と書いた今井君を、Mac君はあざけるように「典子みたい」と変換する。同じように、「ヒレカツ定食」とお願いしたはずのクマ蔵の前に、「三元豚ロースカツ定食」が運ばれてきた。
ロースカツ
(ヒレカツの代わりにロースカツがきてしまった)

 諸君、店のオバサマが間違ったか、サトイモ君が間違ったか、あんまりウキウキしていたので、チャンとした記憶がない。仕方がないから、アブラだらけのロースカツ260グラムを、しぶしぶお腹に押し込んだ。
 大盛りキャベツのオカワリをすること3回に及び、冬眠あけのクマの胃の中は、キャベツとロースのあまーいアブラでパンパンである。アブラは、大の苦手。ヒレ肉は大好物だが、ロースカツは大敵だ。この仇敵を大急ぎで260グラム胃袋に詰め込んだことが災いして、この日はそれから丸一日、お腹のムカムカと食欲不振に悩むことになった。ついでに、アブラを食べ過ぎたとき独特であるが、ヒタイの真ん中がドヨーンと重苦しい。
神戸の春
(ホテルから、春の神戸を望む。海の色がすっかり青くなった)

 さてと、兵庫県明石の講演会は20時スタートであるから、18時まではANAホテルでノンビリ過ごしてかまわない。お部屋は32階の3228号室。ホンの3日前まで宿泊していたのと同じ部屋である。神戸の街の眺めはイマイチだが、夢のように広い部屋だから、まあいいことにする。
 18時までゆっくりして、講演会場の明石に向かう。新神戸の駅から新幹線で西明石まで一駅。西明石から在来線で神戸方向に一駅戻れば、明石まで20分もかからない。昨年の3月13日に明石で講演をやっているから、ちょうど1年ぶりの明石訪問である。
 ただし、告白しておかなければならないが、サトイモ男爵は西明石の駅で電車の上り下りを間違えて、反対方向の電車に乗ってしまった。上り電車に乗らなきゃイケナイのに、下り電車に乗ってしまったわけである。これが新幹線だったらチョイとたいへんだが、一駅3分の各駅停車だ。ま、いいじゃいか。
大久保
(西明石から下り電車で1つ目、大久保駅)

 降りた駅は、大久保。目の前に「大久保」の大きな文字を見て、今井君の脳の中を「大久保」に関する記憶が3つほど駆け巡った。
① 今井君が生まれて育った秋田市土崎港から、奥羽本線の列車で3駅北上したところに、大久保という駅があった。秋田→土崎→上飯島→追分→大久保。秋田高校1年のとき、「大久保からやってくる大久保君」という同級生がいた。
② 秋田高校が甲子園でベスト4に進んだとき(昭和40年)、エースが2年生の大久保選手。準決勝でも8回ウラまで3-1で勝っていたのに、「決勝のためにエース温存」ということで 大久保から他のピッチャーに交代。9回表、3ランホームランで逆転され、ホンのわずかのところで2度目の決勝進出を逃した(1回目の決勝進出は大正4年)。大久保は、後に秋田高校野球部監督も務めた。
③ 電通をやめた直後、アルバイト気分で校舎長をやっていた塾に、大久保君という数学の時間講師がいた。講師仲間を集めては飲み会を開き、その場にいない講師や校舎長の批判をしまくって、トゲトゲした世論を作りあげるのが彼の得意ワザ。なかなか困ったオカタだった。
明石3
(兵庫県明石で講演会 4)

 以上、大久保駅で上り列車を待ちながら、15分間楽しく過去の思い出に耽った。明石到着19時。スタッフとは「明石駅前で19時ちょうど」の待ち合わせだったから、まさに「ぴったしカンカン」な乗り間違い。サトイモ君の動物的勘はちっとも衰えていないのである。
 明石の講演会は、20時開始、21時半終了、出席者約120名。昨年の明石講演会はホテルの結婚式場でキラビヤカなシャンデリアに照らされながらだったが、今日は狭い校舎の中での開催。何をどう頑張って詰め込んでも120名がキャパの限界なので、出席者は「初めて東進にきました」という外部生を中心とし、塾の内部生の出席は抽選ということにしたらしい。
 諸君、「出席者は抽選で」などというのは、講師としてマコトに晴れがましい話である。出来れば去年みたいな大きな外部会場を借りて「出席希望者は全員出席OK」ということにしてあげたいのだが、「初めての人たちに校舎にきてもらい、校舎を実体験してもらう」というのもまた大事なことなのだ。
魔法瓶
(明石の校舎で、マホービンのコーヒーをいただく。いかにも昭和レトロな、重要文化財になりそうな魔法瓶が嬉しい)

 木製の硬い椅子をギューギュー詰めに並べ、後ろのほうはパイプ椅子がやっぱりギュー詰め。カラダの大きな高校生男子がここまでギュー詰めになると、ホンキで酸欠が心配だし、今井講演はただでさえ大爆笑の連続なんだから、酸欠の不安は決して杞憂ではない。
 しかも、始まってみると「ツッコミどころ満載」。ホワイトボードは上1/3ぐらいしか使えないし、ボードに書いた文字は消えないし、イレイザーがなくて代わりにゾーキンでボードを吹かなきゃいけない。司会者のマジメすぎる司会がマジメすぎてサイコーに面白いし、今日の責任者・瀬川先生が何となく今井君にキャラがかぶっていて、それだけでもいくらでもツッこめる。
明石4
(兵庫県明石で講演会 4)

 こうなると、心配なのは「延長」である。生徒はこの上なく狭苦しい席にギュー詰めなのに、今井君はただでさえ丸々90分かかる講演にプラスして、再三のツッコミを入れたくてたまらない。というか、ツッコミの本場・関西で、ツッコミの余地があるのにツッコミを入れないのは、それだけで許しがたい礼儀違反なのである。
 結局、延長は12分に及んだ。この12分が全部ツッコミに費やされたのだから、サトイモ軍曹がどれほどツッコミ大好き人間か、よくわかるデータである。関西のヒトなら、どんなにツッコまれても怒り心頭に発することはないから、マコトにマコトに楽しい100分を共有できたはずである。
 終了後、近所の居酒屋で大祝勝会に突入したが、今日もまた長く書きすぎた。残念だが、大祝勝会の記録と報告は、「また明日の記事で」ということにしなければならない。

1E(Cd) Maazel & Wiener:TCHAIKOVSKY/SUITE No.3  R.STRAUSS/TOD UND VERKLÄRUNG
2E(Cd) Dorati & Washington D.C.:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.4
3E(Cd) Barenboim & Chicago:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.5
4E(Cd) Gergiev & Kirov:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.6
5E(Cd) Argerich, Chailly & RSO Berlin:TCHAIKOVSKY/PIANO CONCERTO No.1 & RACHMANINOV/PIANO CONCERTO No.3
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