Thu 130214 神戸から京都ホテルに移動 2020号室からの山鉾巡行 滋賀県草津で講演会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 130214 神戸から京都ホテルに移動 2020号室からの山鉾巡行 滋賀県草津で講演会

 3月8日、14時まで神戸のホテルにいた。窓から眺める美しい神戸の風景が、中国からの有毒微粒子のせいで黄色く濁って見えるのが悲しかった。
 「午後2時まで滞在できる」というのは、このホテルチェーンの上級メンバーだけの特権であるが、どうもこの特権を持つヒトが非常に多いらしい。ホテル側がちょっとムリして「午後2時のレイト・チェックアウトが可能です」と宣伝してしまったために、ちょっとリッチなビジネスマンは遠慮なくこの特権を振り回そうとする。
 ハウスキーピングとして働く人々にとって、これが相当な負担になっているんじゃないか。それを考えると、気の弱い今井君は思わず遠慮してしまうのだが、ま、今日はヤムを得ない。これから京都に移動するのだが、京都のホテルはチェックイン15時。あんまり早く神戸を出ると、15時までの居場所が確保できないのだ。
京都1
(滋賀県草津で講演会 1)

 14時、昨日の記事に写真を掲載した「みかど自由亭」に入って、ステーキカレーを注文する。あんなにデカいステーキが乗っかって、値段は1000円以下。真っ赤に着色したベニショーガと、ベニショーガからオコメにしみだした真っ赤な着色料がタマに傷だが、それはお客の側でよけて食べればいいことだ。噛みごたえのあるステーキが、今井君は大好きである。
 神戸から京都までは新幹線移動。たった30分で京都に着くから、自由席でかまわない。「のぞみ」だと自由席はパンパンだが、その3分後にくる「ひかり」なら、ほとんど1車両を1人で独占できる勢いだ。所要時間も「のぞみ」と全く同じなのに、何故ヒトは意地でも混雑した「のぞみ」を選択するのか。こりゃなかなか不思議でござる。
 京都までの車窓も、やっぱり中国原産の有毒微粒子で黄色く澱んでいる。いや、神戸より大阪、大阪より京都と、だんだん澱みが濃密になっていく。山崎付近の山々が新幹線に迫るあたりは、「こりゃ冗談か?」と座り直したくなるぐらい、車窓が黄色くゴミゴミと濁っていた。
京都2
(滋賀県草津で講演会 2)

 京都着、15時。春の観光客でごったがえす京都駅から、すぐにタクシーに乗って京都ホテルに向かう。京都で好きなのは、東山のウェスティン都ホテル、堀川中立売のブライトンホテル。そして京都市役所前、本能寺の斜向いの京都ホテル。この3つを定宿(じょうやど)にしてきたが、昨年夏からは特に京都ホテルが気に入って、空いていれば必ず京都ホテルに泊まる。
 今日のお部屋は、2020号室。入ってみると、西南に向いた角部屋である。見おろせば、そこは河原町御池の交差点。7月中旬の山鉾巡行で、長刀鉾、函谷鉾、月鉾、菊水鉾、鶏鉾と、次々と勇ましい辻回しが行なわれるところである。
折り鶴
(お部屋にあった折り鶴と、2020号室のキー)

 もしもその日にこの2020号室が予約できたら、全ての観光客の垂涎の的になることは間違いない。何しろ下の交差点では、ピッタリ風の止まった真夏の京都の油照りの中、脱水症状寸前になりながら辻回しを見物するのだ。
 三脚を持参した写真マニアのオジサマたちのせいで、爪先立ちしても鉾をよく見ることができない。三脚オジサマたちは目一杯ワガママなので、万が一彼らの撮影のジャマをすると、罵声と激しい舌打ちと威嚇の対象になる。
 ところが諸君、もし万が一京都ホテル2020号室が予約できたら、写真のような角度から山鉾巡行の辻回しを俯瞰することができる。しかも冷房つき、熱中症の不安もなし。ビールでも冷酒でもワインでも、冷たいお酒を片手に、祇園祭を思う存分満喫できるだろう。今日はまだ3月8日。4ヶ月半先の京都の賑わいを思いながら、今井君は2020号室でノンビリと1時間半を過ごした。
河原町御池
(お部屋から河原町御池の交差点を俯瞰する)

 17時、京都駅前のホテルグランヴィアでスタッフと待ち合わせ。JR新快速電車で今晩の講演会場・滋賀県草津に向かった。午後5時を過ぎても、京都は相変わらず暖かい。気温は20℃を超えて、4月下旬並みとか5月中旬並みとか言っている。ホンの5日前、猛吹雪の北海道にいたのが信じられないほどである。
 滋賀県草津での講演会、19時開始、20時半終了。高校入試が終わったばかりの中3生とその保護者が前列を占め、高1生と高2生が後方の席にズラリと並ぶ。合計で約120名が出席して、今夜もまた大盛況になった。
 学年が3つにわたり、保護者も15名ほど出席ということになると、さすがの今井君も「誰を中心に話を組み立てていくのか」に迷いを感じる。しかし、「センター試験を中心に、授業形式でお願いします」との要望だったので、迷うことなくセンター第2問の整序英作文を選択。前半45分を大爆笑の連続、後半45分をマジメな授業に費やした。
京都3
(滋賀県草津で講演会 3)

 前半のお話は、「なぜ今井君は大学受験に失敗したか」。高校入学当初の自信タップリの若きサトイモが、高校3年間でどんなふうに転落していったかを語る。「私の成功体験談」も悪くないが、恥を忍んで「どうすればダメになるか」を語るほうが、高校生諸君にとってはプラスになると信じるのである。
 入学式では「この高校では1番だ」と確信していた若き今井君は、いきなりZ会の受験生講座を申し込む。数学はムリとしても、英語と国語なら2学年上の大学受験生に負ける気はしなかった。あとは全てがその調子。何でもかんでも目いっぱい背伸びしているうちに、基礎も基本もホッタラカシで、気がつくと頭の中はすっかりカラッポになっていた。
京都4
(滋賀県草津で講演会 4)

 終了後、京都駅に戻って個人祝勝会。スタッフが全員揃う大規模な祝勝会は、3月19日の京都駅前での講演会の後にまとめて行なうことになっているので、それまで延期である。チョイと寂しいが、一昨日が加古川、昨日が西宮北口→淀屋橋と大きな祝勝会が相次いでいるから、カラダを休めるためにもちょうどいいタイミングだった。
お弁当
(翌日の新幹線のお弁当)

 近鉄京都駅の駅地下の店で、冷酒に鉄板焼きで23時までノンビリした後、京都ホテル2020号室に戻った。テレビをつけてみると、驚くなかれ、まだWBCの熱戦が続いている。日本が9回2アウトから奇跡的に追いつき、10回表の攻撃に入ったところだった。
 こういうとき、どういうわけか分からないがサトイモ君には恐るべき自信があって、「もう大丈夫。オレが見ているからには、絶対に負けることはない」と画面に向かって断言できるのである。負けるはずはないから、ルームサービスでビーフカレーを注文。ついでだから赤ワインもボトルで1本お願いして、すぐに中田翔の犠牲フライが飛び出した。
お弁当中身
(新幹線のお弁当。今日はオフだからビールも飲める)

 こういうふうで、京都→滋賀県草津の1日もまた大成功。野球の劇的大逆転勝利も目撃し、カレーとワインでポンポンもパンパン。見おろせば、4ヶ月半後の勇壮な辻回しが見えるような錯覚に捉えられる。マコトにマコトに幸せな日々である。
 翌日は10時半に京都ホテルをチェックアウト、11時すぎの新幹線で3日ぶりに帰京した。明後日が兵庫県明石、明々後日が奈良県橿原神宮と、関西圏での講演会が連続するのだから、ホントなら今日も京都で宿泊して、ちょっと観光でもしていたいのだが、何しろナデシコの腎不全が心配だ。
伊吹山
(新幹線から春の伊吹山を望む)

 ナデシコは、何とか持ち直してゴハンもいくらか食べ、飲まなかったお水も飲むようになった。皮下点滴にも成功。背中や腰に触ってみると、ホンの少しだけだが体力も回復したようだ。ま、とにかくヒト安心である。

1E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.2 & No.6
2E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.3, No.5 & No.8
3E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.9
4E(Cd) Gunner Klum & Stockholm Guitar Trio:SCHUBERT LIEDER
5E(Cd) Wand & Berliner:BRUCKNER/SYMPHONY No.4
total m71 y384 d10579