Sat 130209 クマさんの、クマさんたちとの出会い ちぇ、ジバラ 新千歳空港の思ひ出 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 130209 クマさんの、クマさんたちとの出会い ちぇ、ジバラ 新千歳空港の思ひ出

 3月3日、まだ釧路往復の旅は終わっていない。だって昨日の記事では、クマ蔵はまだJR特急「スーパーおおぞら」に乗ったまま。やっとのことで石勝峠のトンネルを通過したあたりである。
 「何ごとも中途半端はつまらない」が今井君の授業の1つの合言葉である以上、チャンと主人公:サトイモ男爵が東京に帰るところまでを描ききらなければ、「なんだ、中途半端なのは自分自身じゃないか」のソシリを免れない。
ニャゴくん1
(ニャゴロワくん 1)

 さてと、こうして長い長い鉄道の旅も終わりに近づいた。終点・札幌まで乗り過ごさないように、グリーン車アテンダントのお姉さまがチャンと声をかけにきてくれる。うにゃにゃ、こりゃマコトに親切でござる。
 日々旅をして旅を住処とし、「アンタは芭蕉か、ヘミングウェイか?」とツッコミを入れられそうなほど世界各地を右往左往しているクマ蔵にとって、JR北海道のサービスは「ウーン、ちょっと過剰かな?」というレベル。アテンダントと車掌さんがあんまり頻繁に車内を行ったり来たりするので、何だか落ち着かない。
クマたち
(新千歳空港で発見。2頭のクマくん)

 車内販売なんか、2人一組で回ってくる。新幹線でも何でも、車内販売のお姉さまはどこでも1人ぼっち。ヨーロッパなんか、車内販売自体が存在しないところが多い。イタリア国鉄だと、人生に疲れた感じのオジサマが、自転車のベルみたいなのをチリンチリン鳴らしながら、いかにもイヤそうにトボトボ通り過ぎていくだけだ。
クマくん1
(クマくん、正面図)

 それがJR北海道では、常に2人一組なのである。しかも回ってくる前にマコトに丁寧な車内放送はいって、
「オススメの商品にはどんなものがあるか」
「それぞれのお菓子にはどんな工夫がしてあるか」
「コーヒーはどれほど厳選された素材でいれられているか」
「私どもがお客様のお買い求めをどれほど待ちこがれているか」
など、釧路-南千歳間で3度も4度も繰り返して熱心に説明される。さすがにサービス過剰なんじゃないかね。
クマくん2
(左からのクマくん)

 ま、おかげさまで無事に南千歳に着いた。ここで乗り換えて新千歳空港まで1駅。このあたりもすっかり穏やかで寒さも緩んでいる。「なるほど3月だな」と実感する暖かさで、まさか同じ日に北海道東部でホワイトアウトになるほどの猛吹雪があったとは、今もなお信じがたい。
 なお、念のために付け加えておくが、このJRの旅は完全に自腹である。「今のJALはキライだ」とガンコなことを言って、自分のワガママを通すとすれば、もちろんジバラでなければならない。むかしむかし「チェ・ゲバラ」という革命家がいたけれども、今のサトイモ軍曹は「ちぇっ、ジバラだよん☂」なワケである。諸君、ちぇ・ジバラと呼んでくれたまえ。
クマくん3
(右からのクマくん)

 ジバラ君は「おみやげ」というものに昔から全く無関心である。4年ほど前のブログで告白した通り、小学校5年生の遠足で田沢湖に出かけ、宝船の貯金箱を買って大失敗した時に、「もう一生、お土産なんか見向きもするものか」と固く決心した(ブログ内検索で「宝船の貯金箱」を検索してみてちょ)。
 しかし、目の前にこれほど可愛らしいクマのぬいぐるみが姿を現せば、話は全く別である。実は1月のブリュッセルで、「欲しいな♨」と熱くなった小さなクマの人形があったのだが、どうしても恥ずかしくて、買わずにあきらめた。いま新千歳空港の売店で見つけたクマさんのぬいぐるみは、ブリュッセルのクマと全く同じデザインである。コレだけはぜ絶対に買って帰ると決めた。
クマくん4
(真横からのクマくん)

 しかし諸君、こういう時には他にも欲しいものが同時に見つかるものであって、ストラップのついた小さな白クマどんが目に飛び込んできた。「MILK」と名前がついている。うにゃ、これもどうしても欲しいじゃないか。
 買ったお店はANA FESTA。ついこの前まで「全日空商事」というカワイクない名前だったが、やっぱりこんなに可愛いクマさんたちを売っているのだから、ANA FESTAとかにかえなくちゃならなかったわけだ。
 日曜日の夕方ということもあって、どの売店もレジの前に長蛇の列が出来ている。北海道に遊びにきて、おいしいお菓子をタップリお土産に買い込んでいくわけだが、今井君みたいなチューネンのオジサマが、ぬいぐるみを2ヶ抱っこしてレジに並んでいるのはさすがに異様に映ったかもしれない。
いくら丼
(空港のイクラ丼)

 飛行機の出発まで1時間ほど時間があったので、一昨日と同じ寿司屋に入って、今日はイクラ丼を注文した。お酒も同じ「熊ころり」じゃ芸がなさすぎるから、今日は「福司」を試してみた。さすがに北海道のイクラ丼、マコトにおいしゅうござんした。
ニャゴくん2
(ニャゴロワくん 2)

 新千歳空港は、今井君の人生で初めて「モト生徒」に遭遇した思い出の場所である。電通をヤメた直後にバイト気分で働いた塾については、すでに何度か書いたことがあるが、埼玉県春日部のその塾で初めて担当したのが、小6受験クラス。「クラス」と言っても、女子3名のみである。塾業界でおなじみ「少数しか集まらなかった結果→ヤムを得ぬ少数精鋭」だ。
白熊くん1
(シロクマくん、正面図)

 3名のうち、1人は豊島岡(なんでMac君は「年増が丘」だと思ったの?)、もう1人は山脇、最後の一人は千葉の国府台女子に進んだ。まだ若かった今井君は、早朝に春日部を出て、3人の受験会場まで付き添っていったものである。
 その7年後、新千歳空港で出会ったのは、その3人うちの1人である。いやはや、小6で国語を教えた生徒が、今や大学生になって今井君に気づき、「もしかして今井先生ですか?」と声をかけてきたときのオドロキは今も忘れない。「友達と北海道にスキーに来たんですけど」と言うのであた。
白熊くん2
(上からのシロクマくん)

 いや、あれは感激というよりむしろ「恥ずかしさ」と言ったほうが当たっている。だって諸君、こっちはちっとも成長していないのに、向こうはもうすっかりオトナで、友達とソフトクリームを食べながら穏やかに笑っている。ありゃりゃ、こりゃ恥ずかしいや。そのころはもう駿台の講師になっていた今井君は、ほとんど一目散に東京に逃げ帰ってきた。もう数世紀前の、懐かしい思ひ出である。
 以上が、楽しかった釧路への往復の旅の顛末である。サトイモ君ぐらいのサトイモになると、頭の中もすっかりネットリ濃密なサトイモに進化しているから、たった3日の旅でもこんなに書きまくることがあるのだ。しかし18時すぎに羽田に着陸してから後は、取り立てて記録しなければならないほどのことは何もなかった。

1E(Cd) José James:BLACKMAGIC
2E(Cd) Radka Toneff/Steve Dobrogosz:FAIRYTALES
3E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
4E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
5E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
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