Tue 121030 絶好調&最強イマイの講演会 講演に関する考察 今日も驚異の大成功 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 121030 絶好調&最強イマイの講演会 講演に関する考察 今日も驚異の大成功

 11月22日、千葉県稲毛海岸で講演会。もちろん、ホントに稲毛の海岸で講演会を実施したのではない。11月下旬の冬空のモト、マジに稲毛の海岸で講演会をやったら、生徒がみんな風邪をひく。というか、高校生を80名近く集めて海岸で講演会なんかやれば、マスコミの皆さんが詰めかける初冬の椿事になりかねない。
 午後から幡ヶ谷の床屋さんに出掛けて、ますますスッキリなサトイモSunに変身した今井君は、東京駅から京葉線の電車に40分近く揺られて、稲毛海岸駅を目指した。東進移籍以来、もう8年連続で講演会に呼んでもらっている。
稲毛海岸1
(千葉県稲毛海岸で講演会 1)

 駅前の雑居ビル、3階は「セントラルフィットネスクラブ」、6階が東進。7階には「代ゼミサテライン予備校」が入っている。おやま、ずいぶん思い切ったテナントの配置であるが、これも大家サンの意向なら致し方ない。
 寂しい稲毛海岸駅前に80名近くの高校生を集め、これが高1&高2のみ。埼玉県与野の時もそうだったが、こういう極めて地味な駅前校舎で、高3の出席は一切禁止。それなのにチャンと80名が集まる。スタッフ諸君の健闘は大喝采に値する。
 正式なタイトルは「公開授業」。あくまで授業の一環であるが、中身は完全に講演会である。今井君ブログではマコトに正直にホンネを打ち明け、ハッキリ「これは講演会です」と言い切っている。
ぴーなつ1
(千葉県の定番、ピーナッツもなか)

 どんな講演会でも、校舎サイドには5つの選択肢を伝えてある。「完全授業バージョン」もあって、現場の校舎サイドの希望が「授業をしてください」ということなら、何のタメライもなく今井君は 英語の授業を行う。自分で言うのもナンだが、今井君の授業はスンバラシイ。英語の授業で「今井より上手♨」というセンセイはちょっと考えられない♡ 
 かっか。ま、冗談はさておき(ホントはジョーダンとは全く思っていないところが厄介なのだが)、現場のスタッフや生徒諸君が「是非100%授業をしてください」と希望するなら、そりゃ一切の躊躇なしに授業に集中する。
ぴーなつ2
(ピーナッツ最中。スマホと対比して大きさを感じ取って下さい)

 しかし諸君。今井君の授業は、何もこの機会でなくても、いくらでも受講できる。「特別招待講習」なら、5回分を無料で受講できるのが3バージョンもある。今なら東進HPで早大文学部2012年の解説授業も15分にわたって満喫できる。
 要するに、今さら「公開授業」も何も、とっくにタップリ&いろいろ公開されていて、誰でもカンタンに受講可能なのだ。そもそも「公開」の反対概念は「秘密」であって、厳重な秘密の密室で限られた人だけに秘技を伝える=徒弟制度のような、そういう暗いイメージを生徒諸君に居抱いてほしくない。
ぴーなつ3
(床屋に行ったばかりのクマ蔵を、焼き肉屋で神ワザの自分撮り。何だ、ピーナッツにも似ているでござる)

 という訳で、タテマエ上は「公開授業」だが、今井君はバカ正直に「これは講演会です。いわゆる『授業』ではありません」と明言する。授業は「教師」の仕事、「講師」の仕事は講演または講義であるが、駿台でも代ゼミでも東進に来てからも、今井君の肩書きは「講師」であって「教師」ではない。
 集まった諸君も、もしも「講演はイヤだ、どうしても授業以外は許せない」というなら、そこで席を立つことも自由。しかし、彼ら彼女らは心から講演会を歓迎する。中でも一番喜んでいるのは、校舎スタッフと保護者の皆さんである。
「おお、言ってほしいことを、全部残らず言ってくれる」
「これほど説得力のある話し手は初めてだ」
と、最初に喝采を始めるのは、オトナの人たちのほうである。
 そもそも、せっかくナマの今井が目の前にきて絶好調で話しはじめ、みんな抱腹絶倒の状況になっているのに、「それでも授業じゃなきゃイヤだ」と主張する頑迷な人など、なかなか見つかるものではない。
 ま、今井君の講演の余りの高評価を聞きつけた同業他者(予備校講師は一般に個人営業なので「他社」ではなくて「他者」である)のヒトが、チマチマ&こっそりケチをつけてくることはある。しかし、受講生・保護者・現場の校舎サイドの人々は、「サトイモ講演会♡大歓迎」の一色に染まる。
稲毛海岸2
(千葉県稲毛海岸で講演会 2)

 目標は、「なかなか真剣に受験勉強を開始する気になれないでいる諸君を、明日からと言わず今日、今すぐにでも思い切り勉強に向かわせること」。この場合、3つの方式が考えられる。
①  「公開授業」というタイトルに忠実に、あくまで授業形式を堅持して、自分の得意技を次々と繰り出し、生徒たちの感動を誘う。「へえ、すごいなあ、あの先生。ボクも(アタシも)あんなふうになりたいな♡」と憧れさせるような模範演技を見せつけて、学習意欲を高める。
②  「昔の自分はこんなにダメな人間だったんだ」「しかし一念発起して勉強を始め、単に立ち直ったばかりか、こんな大成功を収めた」「だから、キミたちも今日から始めよう」という体験談→成功談タイプ。感動の熱い涙をしぼり、「よし、自分だって!!」と決意させる。
③  ひたすら正直に、今からやるべきことを列挙し、「短期間でこんなにやらなきゃイケナイんだ。だから、どんどんやりましょう、どんどん」「やらなきゃイケナイことは、サクサク&どんどんやっちゃうのがコツ」と言っちゃうタイプ。今井君はこれである。
稲毛海岸3
(千葉県稲毛海岸で講演会 決して「アメリカの赤ちゃんみたいにやろう」などと言っているのではない)

 代ゼミ時代のサトイモ男爵は、むしろ①タイプにこだわった。カッコいいし、憧れる生徒たちの表情が、まだ若かった今井君の自尊心をくすぐった。
 東大や早慶の難問をマコトに鮮やかに解いてみせて、内村航平になった気分、ウサイン・ボルトになった気分、浅田真央か高橋大輔かキムヨナになった気分。ヒーロー気分とはまさにこのことである。一度やったらヤメられるものではない。
 「他の講師にこんな鮮やかな解き方は出来ない。オレだけが出来る、オレだけが秀才で、天才で、ほとんど神に近い」。そういうバカげたことを言って、教壇の上で大見得を切る。いやはや、まさに若気の至りであった。
もも&ロース
(今日は単独で祝勝会。西麻布「十々」のモモ肉とロース)

 しかしそういうことを続けていると、だんだん批判や非難が集まってくるものである。
「アイツは、自分に都合のいい問題ばかり集めてるんじゃないか」
「アイツには出来るだろうが、オレには(ワタシには)出来ない」
若かった今井君は、そう言われてカンカンに腹を立てたりしたものだが、確かに代ゼミでの今井講座は次第に「密室で秘技を伝授する」たぐいの徒弟制度みたいになっていった。
 受講生の3割は、熱く燃え上がったチョー・今井ファン。一方の3割は、反対に意地でも今井を否定したいチョー・アンチ。ファンとアンチが激しく対立し、鋭い視線を飛ばしあう。残る4割は、ファンとアンチの対立をウンザリ眺めている中間派。あんまり望ましい状況ではなかったと言っていい。
キムチ盛り合わせ
(十々、キムチ盛りあわせ)

 こういう失敗はあくまで「若気の至り」であって、クマ蔵みたいな超ベテランになると、「自分がどれほど優秀か」を見せつけることには魅力を感じなくなる。
 ボルトをいくら眺めても、100mを9秒半で走れるようにはならないし、ダルビッシュの勇姿を見つめていても、150kmのボールは投げられない。教師の優秀さや秀才ぶりにウットリ酔っている生徒たちの成績は、なかなか上がらないものである。
 そういう反省に立って、東進移籍後の今井君は完全に③にシフトした。特に、「公開授業」や「講演会」の中で得意ワザを次々に繰り出し、「どうだ、参ったか!!」「オレは天才だ。尊敬しろ!!」と見得を切る類いは、完全に封印。今井君が得意技を見せてあげるのは、受験直前のヒトビトに対してだけである。
ジンロ
(真露、アイスセット)

 ②のタイプについては、今井君には最初から無理である。「自分はダメなヤツだったんだ」と熱く語ろうとしても、「ダメなヤツだった経験」が不足する。元ヤクザの妻だった弁護士、昔は暴走族切り込み隊長だった超有名・我らの誇る古文のセンセ、手術が下手で研究者に転向したノーベル賞の山中教授、そういう感動的なエピソードが、サトイモ男爵にはないのである。
 せいぜいで、
「中学まで超優等生だったのに、高校3年間ずっと怠けてたら偏差値43をとっちゃいました」
「満点を取りにいった東大入試の数学で、おそらく0点でした。」
「せっかく入社した『電通』で、やる気がなくて落ちこぼれた」
こんな平凡なエピソードでは、聞くヒトの涙も生温く冷めてしまうし、熱い感動→感動モラッタ&勇気モラッタ→固く揺るぎない決意、そういう鉄板の流れにもって行けないじゃないか。
稲毛海岸4
(千葉県稲毛海岸で講演会 決して「5文型が分かれば英語がわかる」などと力説しているのはない)

 以上のような考察を経て、今井君の公開授業は「あくまで講演会」「あくまで広報宣伝活動」「いわば営業活動の一環」という、ウソも偽りもないストレートな講演会になる。
 「広報や宣伝はイケナイことだ」と思うんじゃ、そりゃさすがに精神年齢が低すぎる。もし生活習慣病になりかけた中高年のヒトが300人集まっているなら、生活習慣の改善を徹底して訴えるのが医者の役目である。
 同じように、このまま手遅れになるまで勉強を始めないであろう高校生が300名ズラリと目の前に並んだら、「単語と文法と音読」「基礎基本の徹底」の重要性を語り、「英語マッチョになりたまえ」と力説するのが、予備校講師の最大の役割である。
稲毛海岸5
(語る今井 at 稲毛海岸。動きが速すぎて写真撮影は困難である)

 15秒に1度の大爆笑を繰り返しながら、90分後には平均99.5%の受講者が、「よし、今日から絶対思い切り勉強するぞ」と、固くコブシを握りしめている。保護者の皆さんも、現場・校舎のスタッフも、生徒たち以上に大きく頷きながら、かく言う今井講師の話に賛同してくれる。
 こうして、今日の稲毛海岸講演会も大成功。今年の秋→冬のサトイモ君は前代未聞の大成功が相次いでいる。まさに絶好調であり、最強イマイが完成されつつある。しかし諸君、今井は決してここを頂点とは考えていない。まだまだ、講師としていくらでも成長の余地は残っているのである。
 明後日は札幌で、午前1回/午後1回のダブルヘッダー。合計で400名以上の出席者が予定されている。午前が「ホテルポールスター」大広間、午後が「シェラトンホテル」大広間。秋冬講演会ラッシュの最終盤に向けて、サトイモ閣下はますます張り切っている。

1E(Cd) Kirk Whalum:IN THIS LIFE
2E(Cd) Kirk Whalum:CACHÉ
3E(Cd) Kirk Whalum:COLORS
4E(Cd) Kirk Whalum:FOR YOU
5E(Cd) 村治佳織・山下一史&新日本フィル:アランフェス交響曲
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