Mon 121022 超多忙&青息吐息でも観光 栂尾→槙尾→高雄でモミジ三昧 カワラケも | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 121022 超多忙&青息吐息でも観光 栂尾→槙尾→高雄でモミジ三昧 カワラケも

 超多忙と喧噪の日々が続いて、さすがのクマ蔵どんも青息吐息である。毎日毎日こんなに長いブログを書くヒマがあるんだから、読者諸君は「超多忙で青息吐息」などとは信じがたいかもしれないが、それでもホントにホントに意地でも青息吐息なんだから、信じてもらう以外にない。
 もっともその場合、今井君が「仕事で超多忙」「仕事で青息吐息」と言っているわけではないことも確認していただきたい。観光で超多忙、飲み会の連続で青息吐息、そういう可能性を考えられない人は、要するにイマジネーションが不足しているのである。
西明寺で自撮り
(京都槙尾・西明寺で自分撮り)

 現在、京都に3連泊中である。講演会が奈良と滋賀と京都で3つ連続するからであるが、今井君の講演会というのは、平日なら19時から、遅い時は「20時から」なんてのもある。
 すると諸君、朝8時に目を覚ました早起きグマは、「これから12時間、何をしようかな?」と目をパチクリさせながら、短い足を前に投げ出して座り込むことになる。初冬の京都、紅葉の真っ盛りの京都で、ドングリかじりながら呆然としているわけにも行かないじゃないか。
高山寺
(京都栂尾・高山寺の風景)

 11時、クマ蔵は思い切ってMKタクシーを呼んでみた。せっかくの京都、せっかくの紅葉シーズンだ。高雄(たかお)+槙尾(まきのお)+栂尾(とがのお)、「お」3連発で「三尾(さんび)」。京都北西の紅葉の里に出かけて、赤や黄色のカエデやツタが、水の上にも織る錦、そういう初冬を堪能してこようと思う。
 運転手さんに「栂尾高山寺(こうざんじ)まで」と告げる。栂尾までは、京都駅や四条大宮からバスに乗っても行けるけれども、何しろクマどんは多忙の身。17時にはホテル・グランヴィアのロビーでスタッフと待ち合わせがあるから、6時間で行って戻ってこなければならない。バスなら750円、タクシーで3000円。経済感覚的にも、タクシーはそんなに非常識ではない。
石水亭
(高山寺・石水院の紅葉)

 約30分で栂尾高山寺に到着。国宝・石水院、鳥羽僧正の「鳥獣戯画」で有名な山のお寺であるが、それより何より1966年にデューク・エイセスの歌でヒットした「女ひとり」の歌詞で有名。諸君、YouTubeでどうぞ。昭和の名曲を、92歳で天国に旅立った昭和の大女優・森光子に捧げようではないか。
 永六輔作詞、いずみたく作曲。「女ひとり」には、京都大原三千院、京都栂尾高山寺、京都嵐山大覚寺が登場。それぞれに「恋に疲れた女」がひとり、和服姿で寂しげにたたずみ、奥ゆかしい着物の描写が付随する。1966年当時、大原も栂尾もまだ観光スポットになってはおらず、どちらかと言えば「隠れ里」「お忍びスポット」に過ぎなかった。
仏足石参道
(高山寺・仏足石参道)

 2012年は、1966年から見ればSF的な未来世界、NHK少年ドラマ的な夢の世界である。栂尾とか槙尾とか、読みにくい地名はすでに消滅の危機にあるようだ。バス停の名前としては残っているが、地図やガイドブックでは、栂尾とも槙尾とも言わず、「高雄」で統一してしまっている。
 おお、これは残念だ。サトイモ閣下はいますぐに「地名絶滅危惧種・保存委員会」を立ち上げたい。俗称「地名が消えていいんかい?」。「太陽の党」が出現し、「たちあがれ日本」「減税日本」の名称だって、歴史の彼方に消えようとしている。「名前が消えていいんかい?」であり「記憶が消えていいんかい?」である。
仏足石
(仏足石。訪れる人は余りいない)

 栂尾高山寺では、チャンと石水院を見て、盛りの直前まできた紅葉を堪能。お寺の入り口で500円払った直後、石水院で600円追加徴収されるのはどうも納得がいかない。中高年・関西オバサマ集団も「よーけ取るなあ」「取れるモンから取るんやろ」「ガメついなあ」と、口々に不平をもらしている。
鳥獣戯画
(鳥獣戯画)

 ところが今井君は、「こんなキレイな紅葉を見せてくれるなら、もっとお寺に協力してオカネを使ってあげましょう」というスタンス。「鳥獣戯画」で有名なウサギさんがたくさんデザインされたTシャツ(2000円)も購入し、「来年夏の河口湖合宿には、これを着ていこう」と決めて、そんなことでどうしようもなく嬉しくなった。
Tシャツ
(ウサギさんTシャツ。高山寺のモミジ&ホテルオークラの部屋にあった折り鶴とともに)

 Tシャツの袋をぶら下げて、ニヤニヤしながら槙尾・西明寺(さいみょうじ)に向かう。清滝川をわたって、徒歩10分もかからない。昨夜の雨から一気に気温が下がって、今日は最高気温が12℃。他の観光客は冬物のコートやジャンパーで完全武装しているが、サトイモ閣下の辞書に「寒い」の文字はない。昨日着たワイシャツに、秋物のベスト1枚で北風の中をノシ歩く。
 槙尾も、紅葉は「真っ盛り直前」。真っ赤に染まったカエデもあるけれども、多くのカエデはまだオレンジ色である。ここからさらに山を登れば高雄の神護寺だが、神護寺は今年3月に訪れたばかり。今日は何しろ「17時グランヴィア待ち合わせ」があるから、神護寺の麓の紅葉だけ堪能して、ホテルに戻ることにした。
西明寺
(槙尾・西明寺)

 さっきタクシーを降りる前に、「15時に高雄の『もみじ家』まで迎えに来てもらえませんか?」と予約しておいた。高雄から電話でタクシーを呼んでも、何しろ紅葉で大渋滞する季節、なかなか来てはもらえない。「もみじ家」で蕎麦でも食べながらタクシーを待つことに決めた。
 ところが諸君、サトイモ軍曹はここで道に迷うことになる。坂道を登っても登っても、サッパリ「もみじ家」に着かないばかりか、どんどん山が深くなる。険しい坂道はどこまでも続いて、目の前に「硯石亭」というメシ屋が現れた。
西明寺灯籠
(西明寺。並んだ灯籠がかわいらしい)

 このメシ屋には見覚えがある。今年3月、他の観光客が誰もいない神護寺を訪ねたときは、工事のために閉鎖中。神護寺の山門のすぐ下のメシ屋である。つまり今井君は、訪れるつもりのなかった神護寺のすぐ真下までやってきていたのだ。
 「ま、迷い込んだものは仕方ない。カワラケ投げでもして帰るか」。サトイモ軍曹ほど切り替えの早いクマはなかなかいない。中国語が盛んに飛び交う門前を避けて、軍曹は一気にカワラケ売り場に走る。2枚一組100円。500円玉1個をポケットからつまみ出して、それを5組10枚購入した。
神護寺自撮り
(神護寺で自分撮り)

 3月には誰一人いなかった崖の上には、紅葉を見にきたマジメな老若男女十数名が佇んでいらっしゃる。カワラケなんか投げて遊ぼうという陽気な御仁はなかなか見当たらないし、いざ投げようと思っても、人にぶつけそうで恐ろしい。
 何しろ今井君は豪速球投手だ。豪速カワラケなんかが中高年オバサマにぶつかったりしたら、週刊誌ネタになりかねない。「スクープ!! CMでお馴染みあの予備校講師が、豪速カワラケで関西オバサマにケガさせていた」なんてことになるのは、どう考えてもイヤでござる。
かわらけ
(カワラケ君たち)

 まず10枚、注意に注意を重ねて崖から投げ下ろす。「注意して投げるカワラケ」ではどうしても物足りないから、さらにもう10枚を購入。だんだん気合いが入って、最後の3~4枚はクマ蔵にも十分に納得の行く豪速カワラケになって、爽やかな初冬の宙を舞った。「あら、スゴい人がいるわよ」と、近くにいたオバサマに褒められて、サトイモ男爵としても満更ではない。
 しかし諸君、ここで突如として空が黒雲に覆われた。「一天ニワカにかき曇り」というヤツである。まもなく雨が強く降り出した。天気予報では「今日は1日快晴でしょう」と言っていたはずだが、さすが初冬の京都、さすが高雄の山中である。
にしん蕎麦
(高雄「もみじ家」のにしん蕎麦)

 ほうほうのていで山を下り、ほうほうのていで坂を登って、めざす「もみじ家」まで10分ほど。店内は雨を避けて集まったヒトビトで混み合っていたが、何とか温かい「にしん蕎麦」にありついた。まもなく雨は上がって、雨にぬれた赤いカエデの葉が、夕陽にキラキラきらめいて美しい。
 予約しておいたタクシーもまもなくやってきて、メデタシ&メデタシ。仕事の合間をついた楽しい京都1日観光は、こうして無事に終わったのである。

1E(Cd) Molajoli & Teatro alla Scala di Milano:LEONCAVALLO/I PAGLIACCI
2E(Cd) Solti & Chicago:HÄNDEL/MESSIAH 1/2
3E(Cd) Solti & Chicago:HÄNDEL/MESSIAH 2/2
6D(Dmv) THE BOURNE IDENTITY
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