Sun 121021 中途半端な②が最初にボツ 大和西大寺で授業と講演会 祇園の焼き鳥屋 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 121021 中途半端な②が最初にボツ 大和西大寺で授業と講演会 祇園の焼き鳥屋

 11月13日。今日が奈良、明日と明後日が京都だから、まず大阪から京都のホテルに移動しなければならない。いま泊まっているANAホテルは、大阪・淀屋橋。淀屋橋から京都への移動には、ごく普通に考えて次の3つのルートが考えられる。
① 淀屋橋から地下鉄で梅田。梅田から阪急に乗り換えて四条河原町へ。またはJR大阪駅から新快速で京都へ。この場合、阪急を使うかJRを使うかは個人の趣味と好みによる。30年昔の関西のヒトなら、「意地でも国鉄はイヤや」「阪急の方がはるかにオシャレやで」とニッコリしたものだが、どうも最近はJR派が驚くほど増えたようである。
② 淀屋橋からタクシーに乗って新大阪駅へ、新大阪から新幹線で京都。ま、①に比較すれば格段にリッチな感じであるね。何しろ、淀屋橋からのタクシー代1700円ぐらい、新幹線代が指定席を使えば2800円。京都のホテルがちょっと駅から離れていれば、京都駅からホテルまでのタクシー代も2500円。合計8000円もかかる計算だ。
③ 「アナタの金銭感覚、どうなってんの?」と怒りの目で睨まれることを覚悟の上で、「タクシーで一気に」のルート。まず淀屋橋のホテルから、タクシー会社に電話する。「京都の○○ホテルまでなんですけど」とオズオズ告げ、ホテルのエントランスまで迎えにきてもらう。うにゃにゃ、こりゃ贅沢でござるね。
奈良1
(奈良・大和西大寺で講演会 1)

 以上の中から、悩みに悩んだ末にサトイモ大将が選択したのは、③「金銭感覚を疑われる」の選択肢。諸君、大阪のタクシーのほとんどは「5000円超過分は半額」のサービスがつく。メーター8000円なら、6500円(5000円+3000円÷2)。メーターが10000円なら7500円。12000円までメーターが上がっちゃっても、8500円の計算だ(5000円+7000÷2)。
 中途半端に贅沢をする②の新幹線利用より、おそらく③が確実にお得。大きな視点に立てば、金銭感覚を疑うのはむしろ②のほうである。諸君、中途半端が一番イケナイ→最初にボツ。①がツライと判断したら、一気に③に切り替えちゃう。中途半端な②はボツ中のボツ。うぉ、さすがにオトナ、さすがに旅の超ベテランであるね。
 奈良2
(奈良・大和西大寺で講演会 2)

 しかも今回の講演旅行は、巨大スーツケースと、重たいカバンの2つ持ちだ。大っきな荷物2個を引きずりながら、駅の階段を昇っては降り&昇っては降り、そのたびに地元のヒトにジャマにされ、迷惑をかけ、キップを買うのに右往左往し、いろんな人に小突き回される。
 さらに、今井君には「げろ、今井だ!!」「お、今井先生だ!!」「うわ、ツキノワグマだ!!」のヒトビトが着いて回る。ツイッターの諸君もクマ蔵の行動をおおぜい監視している。
「大阪で(京都で)今井先生を発見。大きなスーツケースを引きずって、真っ赤な顔で右往左往してました」
「ケッコ、ダサかったです」
「サトイモが、周囲に迷惑かけてました」
「ウワサには聞いてましたが、短足ぶりにキョーガク」
ということになりがちな選択肢①も、さすがに遠慮しなければならない。
昔の情景
(奈良校で発見、1990年代サテライブ授業用の大型スクリーン。スクリーンの前にみんなで並んで授業を受けた時代が懐かしい)

 ついでに、この疲労のピークに①でさらに疲労を重ねるのも、やっぱり避けなければならない。何しろ京都移動の直後に、今度は奈良・大和西大寺に移動して、90分授業+90分の講演会を控えている。
 気力と体力の温存に気を配り、授業と講演会を最高の出来にするためには8000円の自腹はやむを得ない。諸君、威張るわけではないが、この8000円のタクシー代はあくまで自腹なのである。
 呼んだのは、MKタクシー。荷物の上げ下ろしから何から全て、ドライバーにきわめて丁寧にやってもらい、第2京阪を一気に駆け抜け、たった55分で京都の宿泊先「ホテル・オークラ」の玄関前まで連れて行ってもらえた。新幹線利用より料金も割安、かかった時間もずっと短縮できている。
 ホテルオークラ京都にチェックインすると、たちまち激しい雨が降りだした。うにゃ、no sooner … thanであり、hardly … whenであり、as soon as …である。大昔の英作文の暗記例文集みたいなことになった。
 これは寒冷前線の通過によるもの。一天ニワカにかき曇り、真っ黒な雲から大粒の冷たい雨が降り注いで、せっかくの東山の眺めは水しぶきに曇ってしまった。今井君は高校地学の時間も中学理科第2分野の時間もほとんど寝て過ごしたが、小学校2年のころ熟読した小学館「気象と天文の図鑑」で、この辺の事情は熟知しているのである。
チケット
(京都から奈良へのチケット)

 15時半、京都駅から大和西大寺に移動。近鉄特急で30分である。荷物はホテルに置いてきたから楽な移動だが、何しろ激しい雨が気になる、こんな天気では、せっかく奈良のスタッフが集めてくれた受講生が欠席してしまうじゃないか。
 17時から18時半まで、奈良校の本科生のための激励授業。本科生とは、=浪人生のことである。東進での浪人生活は厳しい。河合塾や駿台みたいに、黙って放任しておいてはもらえない。毎日朝から晩まで、休みなく前進しなければならない。その厳しい浪人生活をあえて選択し、11月中旬まで頑張ってきた諸君である。今井君の授業にも思わず力が入った。
待ち受ける
(奈良の講演会場。豪雨なのに、ここが満員になりますかね?)

 終了後、1時間ほど浪人生諸君と個別に話をして、19時半から高1&高2生対象の講演会。相変わらず雨は激しく降り続いていたが、「初めて東進を訪れた」という外部生30名を含め、約90名が集まってくれた。
 「雨だから」というズル休みの類いは1人もいない。玄関ホールに急遽しつらえた長テーブルとパイプ椅子の会場は超満員。参加を許されない高3生諸君が吹き抜けの2階から見おろす中、19時半、講演会が開始になった。
奈良3
(奈良もチャンと、超満員になりました)

 玄関ホールだから、マイクの音響がなかなか思い通りにならない。しかしさすが今井君ほどの超ベテランになると、100名ぐらいの講演なら元々マイクなんか必要としない。熱くなりすぎて10分延長してしまったが、いやはや、100分にわたってマコトに熱く語り、マコトに熱く笑いに笑った。
 開始直後は、おそらく緊張感のせいで驚くべき静寂に支配され、90人が90人冷えた鋼鉄のように固まってしまっていた。それを解きほぐして真っ赤に融けた熱い鉄にかえるのに、サトイモ閣下でも15分ほどかかってしまった。しかし、いったん融けてしまえば、あとは一気呵成である。
ケーキ
(大和西大寺でも、ケーキ2個をいただきました)

 会場を出ると、雨もすっかり止んでいる。何しろ寒冷前線の通過だから、雨が止むと一気に空気は冷え込み、強い冬の北風が吹きつのる。大和西大寺の駅のホームにも北風が吹き荒れ、たったいま講演で汗ビッショリになったクマ蔵のシャツが、言語道断に冷たい。
 京都まで、再び近鉄特急で30分。京都駅前の大きな寒暖計は「気温10℃」を示している。内陸の10℃は数字以上に冷えるものであって、こういう時はとにかくカラダの中から温めるにかぎる。今井君はさっそく祇園・花見小路に向かった。
看板
(今夜のメシは、祇園花見小路で)

 今夜のメシは、花見小路北側から入って3~4軒目に発見した「やきとり京遊」。「名物・祇園つくね」の看板が上がっている。周辺には、ちょっとオッカナイ感じのオニーチャンが数人、あたりを睨みつけながらウロウロしている。キラビヤカだが「そんなカッコじゃ風邪ひくんじゃないの?」なオネーサンたちも立っている。
 そんな界隈だが、「京遊」の店内は至って地味な、ごく普通の焼き鳥屋である。他のお客は、男女4人組が1組だけ。この4人組もたいへん上品なヒトビトで、勤務する大学病院の話を静かにトロトロ話し合うばかりである。
つきだし
(無料のキャベツ。旨かった)

 店員さんも、1人だけ。1人で、午前3時だか4時だかまで店を切り盛りする。今井君が入店したのは22時半。大好きなネギマ、モモ肉、ずり、セセリを焼いてもらい、無料で出されたキャベツをかじり、いかにも温まりそうな「牛スジ煮込み・温泉タマゴのせ」を注文した。
 案の定、この寒空に「牛スジ煮込み」は最高である。牛スジもタップリ、温かいコンニャクもタップリ入って、温泉タマゴがよく絡む。最初はビアを飲んでいたが、途中から日本酒に切り替えた。愛知県半田のニゴリ酒が旨い。
 そういえば、今年3月には愛知県半田の講演会もあった。400名参加で楽しかったが、1500名はいる超大ホールで400人、何だかシュールな光景だったのを懐かしく思い出す。今年もホントにいろいろあったけれども、あと50日足らずで新年を迎えることになる。
ねぎま
(大好きなネギマを2本)

 お隣のテーブルの大学病院関係者グループの中に、明らかに今井君を知っている男子が1名存在する。もうずっと今井君をチラチラ覗き見しては、そのたびにホントに嬉しそうにニカニカ笑っている。「どうせなら、早く声をかけてくれればいいのに」と思いながら、23時半、店を出てホテルに戻った。

1E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 3/4
2E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 4/4
3E(Cd) Mascagni & Teatro alla Scala di Milano:MASCAGNI/CAVALLERIA RUSTICANA
6D(Dmv) KING ARTHUR
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