Thu 120705 更新1500回へ、カウントダウン8 河口湖合宿2日目 みんな音読に夢中 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 120705 更新1500回へ、カウントダウン8 河口湖合宿2日目 みんな音読に夢中

 マコトに唐突であるが、今日からカウントダウンを始めることになった。カウントダウンをするなら、本来10からスタートすべきであって、いきなり8から開始せざるを得なくなったのは、このクマ蔵がすっかり油断していたせいである。

 油断の理由は、もちろん「多忙」である。7月上旬から中旬は講演会とか公開授業とかで沖縄から旭川まで日本中を駆け回り、下旬は合宿で河口湖にカンヅメ。その間を縫って、吉祥寺スタジオで収録が11回もあれば、ちょっとやそっとのカウントダウンなんか、忘れてしまっていても当然だ。
 ふと「あれれ、そろそろカウントダウンの時期じゃあるまいか」と気づいたのは、ほかでもないロンドン・オリンピックのおかげである。今朝、美富士園の412号室で今井君は「うーん、オリンピックのカウントダウンも今日で終わりだな」と唸り声をあげた。そこから「そうだ。ボクチンもカウントダウン始めなきゃ」と唸るまでは、ホンの一瞬である。
初日の今井君
(河口湖の今井君。初日はまだマトモなカッコで授業に臨む)

 ではいったい何のカウントダウンかというに、「ブログ更新1500回」である。早いもので、ブログ更新1000回祝賀大パーティーを催したのは、つい1年半前のこと。あれからも捲まず撓まず努力を続け、あと8日書き続ければ1500回になる。

 クマ蔵どんは計算が苦手だから、何度も紙に書いて計算したのだが、もう1度ブログ上で確認しておこう。2008年6月5日の記事が第1回。今年が4年目だから、2012年6月4日の記事が365×4+1(うるう年の分)で第1461回。7月4日付の記事が第1491回。1500回記念は7月13日付の記事になる。

 実際の日付と、ブログ上の日付が1ヶ月近くズレてしまったまま、2年が経過。そのことはホントに申し訳ないが、この長い文章のスタイルを貫いて1500回を迎えることについては、自分でも大したものだと思う。
今井君のお部屋
(美富士園412号室。今年から合宿のお部屋にテーブルを入れてもらうことにした)

 ここまで書いた分量は、毎日ほぼ平均してA4版ワード文書で2.5枚。気の遠くなるような話だが、2.5×1500=3750枚分。文庫本に換算すると、約7000ページ分。250ページの平均的文庫本なら28冊分。これはまさに驚くべき話であって、着実に努力を積み重ねると物凄いものが出来ていく見本のようなものだ。

 諸君、今から1500回分全てを読破するのは、たいへんな仕事である。読んでいる間にもクマ蔵はどんどん記事をアップするから、アキレスと亀のお話と同じで、諸君は決して追いつくことが出来ないかもしれない。

 8日後、カウントダウンが終わるころ、今井君は福岡か名古屋あたりで講演会である。大パーティーは無理だから、一人寂しく祝杯をあげますかね。福岡なら、中洲の屋台。名古屋なら、名古屋コーチンの「山ちゃん」あたりか。今井君は安くて平凡なお店が好きだから、まあその辺に落ち着きそうだ。
第1期の富士山
(第1期初日の富士山。完全に雲に覆われていた)

 さて、合宿2日目であるが、授業は3回。9時からの第3講が「不定詞」、午後2時からの第4講が「動名詞」、夜9時からの第5講が「会話読解問題特集」。第3講には「for there to be …」の形や「tough構文」の難問が入っていて、講師も生徒も苦労するところである。

 毎回このレベルの文法問題が20問。30行ほどの読解問題の速読が1問、さらにディクテーションが5問。これを90分でこなす。生徒に問題を解かせる時間もあるから、講師に与えられる解説時間は60分程度。今井先生は、丁寧に丁寧に解説を積み上げるタイプだから、本意ではないのだがどうしても毎回15分近い延長になってしまう。
第1期の2日目
(第1期2日目の富士山。雲がとれはじめた)

 生徒たちは、授業が終了するとすぐに復習に入る。とにかくクラス全員で音読。録音されたネイティブの発音をリピートしたり、スタッフがリードして音読したり、廊下に出て個人個人で音読したり、いろいろなタイプの音読を矢継ぎ早に連続して、学習に変化をつける。昨日も書いたが、ハイレベルクラスでは2日目あたりから「見ないで音読」を積極的に取り入れる。

「書いて書いて書きまくる」も忘れてはならない。「ディクテーションが出来ない」という生徒が多いので、文法の例文も読解問題も、ネイティブの音読を聞かせて書き取らせる訓練を重ねる。授業より個別学習の時間のほうが厳しい努力を課されるので、授業はむしろ「ホッとできる90分」の色彩を帯びてくるほどである。
第2期の富士山
(第2期初日の富士山)

 食事の場にもテキストを持ち込んで音読を続ける。美富士園には250名もの生徒が集まっているから、食事の場の雰囲気も異様なほど高揚している。高揚しすぎて、他の生徒たちの集中を妨げるほどの叫び声を張り上げる者も出る。

 それもまた、第1日と第2日は仕方ないので、音読が楽しくて楽しくてたまらなくなれば、他の生徒の迷惑を顧みなくなってしまうのも、心情的には理解できることである。

 ただし、3日目になっても4日目になっても、他者の迷惑に気がつかないのでは困る。超ベテランの今井君がスタッフにお願いして、他者を思いやる心を培うのも合宿の目的の一つだったことを思い出させることになる。「食事の場での音読は、周囲の生徒のことを考え、抑えめの声で」。スタッフが呼びかけると、それを理解できない生徒は存在しない。
食事の場
(食事の場でも音読に夢中)

 音読を継続すれば、必ず英語力は上がる。それはハッキリ分かっているのに、他の予備校の先生がたの中には、意地でも音読を否定しようと頑張り続けているヒトも少なくない。


「試験会場では声を出して読めないんだから、普段から黙読の練習だけにすべきだ」
「音読の練習ばかりしていると、音読を上回るスピードで読む能力がつかない」
「声を出せば、発音とかアクセントとか、余計なことに気をつかうから、文脈を論理的に追うことが疎かになる」
以上、音読を懸命に否定する先生がたのおっしゃることは、ほとんどが噴飯ものである。
壮観だ
(300名分の夕食。壮観である)

 少なくとも日本の大学入試の英語長文には、1行8秒のスピードで読んで間に合わないものは皆無である。「超長文」と呼ばれる慶応SFCだって早稲田国際教養だって、1行8秒なら十分にお釣りがくる。センター試験の第6問なら約60行だから、1行8秒×60行=480秒。たった8分で読み終わる計算だ。

 そして1行8秒とは、音読のスピードよりずっとゆっくりなのである。だから日々音読に励んで、本番で例え知らない単語が若干あっても、1行8秒のスピードを確保できる実力をつければいい。具体的な数字まであげて計算してみせれば、どんな生徒でもカンタンに納得できるはずだ。
初日の夕食
(初日の夕食。生徒もスタッフも講師も、全く同じ夕食をとる)

 音読、ひたすら音読。クマ蔵は、駿台でも代ゼミでも「音読が最高の方法ですよ」と言い続け、先輩の先生がたの中には、それを否定することに躍起になるヒトが少なくなかった。「アメリカ人も知らないんだ」という英語トリビアが予備校の教室を支配し、「音読なんか、マヤカシだ」「音読しても、何の感動もない」という意見に悩まされ続けた。

 東進移籍後もずっと「音読がいいよ」と言い続けて、8年が経過。いまや、目の前の生徒たちで音読の効果に疑問を持つ者など、1人もいなくなった。特に河口湖合宿では、誰もが音読の効果を信じ、「1分でも多く、1行でも多く、心をこめて音読しよう、文字を見ないで音読しよう」と懸命になってくれる。
第1期は雨
(第1期は、2日目が過ぎても富士山は姿を現さなかった)

 胸のすく思いで彼ら彼女らの様子を眺めながら、2日目が過ぎていく。8年経過して、東進生の英語力が大きく伸びたことをホントに実感するのも、この合宿2日目なのである。

1E(Cd) Sarah Vaughan:SARAH VAUGHAN
2E(Cd) José James:BLACKMAGIC
3E(Cd) Radka Toneff/Steve Dobrogosz:FAIRYTALES
4E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
5E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
total m25 y1138 d9033