Tue 120626 古老クマ蔵はニヤニヤ笑う 埼玉県川越で講演会 モト生徒の先生と遭遇 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 120626 古老クマ蔵はニヤニヤ笑う 埼玉県川越で講演会 モト生徒の先生と遭遇

 7月20日、明日から河口湖の夏期合宿が始まるというのに、東京は「最高気温23℃」などという恐ろしい低温に見舞われた。
 人間というのはマコトにワガママな生き物であって、つい昨日まで「暑くて死にそうだ」「暑くて融けそうだ」「暑くて胃袋の中身が沸騰しそうだ」と呻いていたクセに、異様に涼しくなればなったで、やっぱり顔色を緑や紫に変えて不平不満を口にする。
 新聞報道によれば、オリンピックを間近に控えたロンドンも寒さに震えているという。ほらほら、言わんこっちゃない。これからロンドンに行くヒトは、チャンと今井ブログで予習して、夏のイングランドが11月の東京なみの寒さに震えていることぐらい、学んでいかなきゃイカン。
 長い文章を読むのが苦手な人は、今年5月から6月にかけて連載した「スコットランド周遊記」の写真だけでもザッと眺めてからイングランドに向かうこと。来る日も来る日も重い曇天と霧雨。人々は冬のコートやウィンドブレーカーに身を包み、冷たい雨と風にひたすら耐えるばかりだ。
川越1
(クマ蔵は、埼玉県川越で盛り上がって参りました)

 思い起こせば、昨年の河口湖合宿も、初日は異常な寒さの中で始まった。河口湖駅前から乗ったタクシーの運転手さんと初めに交わした会話が「いやあ、寒いですね」だったのを記憶している。
 諸君、心配するにはあたらない。この寒さはあくまで一時的なものであって、2~3日のうちに必ず夏の酷暑が戻り、人々はまた「暑いですね」「融けそうですね」「沸騰しそうですね」「かき氷が恋しいですね」と愚痴をこぼすに決まっている。
 今や今井君は日本を代表する古老の一人であって、屋久島の古代杉に勝るとも劣らぬ落ち着きと沈着さに満ちている。若い諸君がどんな不安を口にしても「なあに、今に普通に戻ります」「なあに、こんな異常事態はどうせ長くは続きません」「なあに、必ず近いうちに平常に復します」と、ニッコリ笑って呟くことが出来る。
川越2
(150名の教室に150名。川越の講演会もまた100%満員だった)

 若い人々は、とかくイワレのない恐れをいだきがちであり、とかく恐怖の叫びをあげる。知識人とか学識経験者だって、ヤタラに叫び声をあげ、無用の恐怖を増幅させるばかりだ。そのとき古老の役割は「なあに、大丈夫ですよ」と笑顔で呟くことである。昔の古老の口癖は「なあに」「なあに」と「なんの」「なんの」であった。ドストエフスキー「カラマゾフの兄弟」のゾシマ長老が、まさにその代表格であるね。
川越3
(楽しかった川越での講演会 1)

 だから今も今井クマ蔵は「なあに、すぐにまた夏らしくなりますよ」と呟いてみせよう。昨年も一昨年も、7月末の河口湖畔はまず暗い梅雨の雨に震えた。しかしいよいよ合宿が終わろうとする朝には、真っ青な空の下でセミが盛んに鳴き声をあげ、見上げれば富士山が、カンペキな円錐形の容姿を誇らしげに見せつけていたものである。
 東進河口湖合宿には、第1期と第2期合計して数千名の参加者がある。ひと昔前のバブル期の予備校が、1校分まるまる東京から河口湖に移動して勉学に励むような、たいへんな迫力である。参加する諸君も参加しない諸君も、詳しい合宿の状況を予習したかったら、昨年7月か一昨年7月のこのブログを、右のアーカイブ欄から検索して読んでみたまえ。このクマどんが、微に入り細を穿って描写した渾身の記録がそこにある。
川越4
(楽しかった川越での講演会 2)

 さて、そろそろクマどんも合宿の準備に入らなければならないから、本日のブログはこの辺りで簡潔に書き終える努力に入らなければならない。
 7月19日、埼玉県川越で講演会。これが7月の公開授業の締めくくりになるから、ガッチリ成功させて気持ちよく河口湖に向かいたい。開始が20時だったから、代々木上原を出たのは余裕の17時半。思えば、前日の35℃から急激に気温が下がったのはこの時間帯であって、夕暮れの新宿には気持ちいい涼風が流れていた。
 西武新宿の駅から特急「小江戸号」に乗って、本川越まで約1時間。曇り空のせいか、7月中旬というのに夕暮れが早かった。高田馬場、野方、新井薬師、都立家政、上石神井。早稲田出身者には懐かしい西武線の駅を車窓に眺めながら、「ここにはアイツが下宿していた」「アイツの下宿で朝まで飲んだ」「いやはや、バカバカしい日々だった」と、学部生時代の記憶にふけるのが西武新宿線の旅の楽しみである。
西武新宿
(西武新宿線の旅)

 所沢を出たあたりで沿線がすっかり暗くなり、本川越着18時50分。川越校はここから徒歩で7~8分である。校舎に向かう途中、川越駅前がますます塾と予備校に占拠されていくのを感じて、しばし愕然とする。川越は3年ぶりぐらいだが、3年前より状況はさらに進んでいるのである。
 東進の校舎に入って、今井君はまず「おお、キレイになりましたね」と歓声をあげた。東進移籍以来、川越校ではすでに講演会を3回実施してきた。しかしそのたびに、講師控え室が少々乱雑で、窓も床もソファも壁も、何だか清潔感に欠けるような、イヤな感じがしていたものだ。それが今回、驚くほど清潔に変貌している。
 清潔感は何より大切であって、敏感な高校生が勉強に励む環境には、贅沢さは必要なくとも清潔さは必須である。「これじゃ、ムリ」と思わず呟くような環境では、学力だってマトモに上がらない。2012年の川越校は一気に生徒数が急増したとのことであるが、それには他の何よりもこの清潔感が貢献したのだと確信する。
ケーキ
(今井はケーキ好きという噂が定着。今日も旨かった)

 講演会直前の講師室を、都内某私立高校の進路指導部長が挨拶に訪れてくれた。尋ねてみると、「実は受験生時代、駿台の御茶ノ水本校で、今井先生の特設単科講座を受講していました」とおっしゃる。
 おお、懐かしい。「今井のENGLISH FARM」である。毎回1つ英字新聞の社説を読み上げて、150字の要約をまとめる。当時の駿台は、「50分授業で10行進む」という遅読と精読がモットー。その中で、「100分で100行」というスピード感が人気の特設単科だった。
ファーム表紙
(駿台単科講座「今井のENGLISH FARM」、94年版と96年版)

 当時の今井君は、それでも意地でもたくさんの笑いを挿入して、なかなか楽しい授業を展開していたらしい。モト生徒であるこの先生にも「今日もまた、先生の面白いお話を楽しみにしています」と頭を下げられた。90分、授業を見学されるとのことなのである。
 丁重に頭を下げられてたいへん光栄ではあるけれども、もちろんお願いされなくても今の今井君は常に絶好調である。川越高校と川越女子高校を中心に会場を超満員にしてくれた生徒諸君の笑いのせいで、狭い教室は90分間大きな波を打って笑いに揺れ続けた。モト生徒の先生も、教室の最後方の席でずっと爆笑していらっしゃった。
ファーム中身
(次の文章を120字から150字で要約せよ。この素っ気なさが懐かしい)

 20時開始、21時終了。出席者150名。150名入る教室に150名だから、パンパンの超満員。前日までの予定では、約120名とのことだったから、飛び入りの参加者が30名もあったことになる。それもこれも、校舎の清潔感が第一の原因だったのだと信じる。校舎スタッフに心から感謝する。
 終了後、池袋でプライベートな会合に参加。1次会はホテルメトロポリタン最上階のバー。2次会は、一転して何と「和民」池袋西口店。諸君、最近の「和民」はなかなか大したものであるね。中年男子3名で大いに盛り上がって、午前3時まで。うごご、こりゃ楽しかった。
 深夜の池袋で酒を飲むなどというのは、河合塾池袋校で授業をしていた新人講師の頃以来。おそらく20年ぶりのことである。1次会の場所に急いで向かっていると、「あれれ、今井先生だ」に遭遇。うにゃにゃ、油断もスキもない日々でござるよ。

1E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 12/18
2E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 13/18
3E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 14/18
4E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 15/18
5E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 16/18
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