Tue 120508 新聞2週間分を読む 天変地異の予感に震える 東進の新CMスケジュール | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 120508 新聞2週間分を読む 天変地異の予感に震える 東進の新CMスケジュール

 さすがに2週間も日本を留守にしていると、いろいろなところで思いがけない事件がたくさん起きている。いつも外国旅行から帰って最初にすることは、2週間分の新聞をめくることであるが、あんまりいろいろ起こっているので、2週間の朝夕刊に目を通すと帰国初日はそれだけで終わってしまう。
 訃報も多い。吉田秀和、ドナ・サマー、新藤兼人、邱永漢、中原早苗ときて、今日になって尾崎紀世彦の死去が伝えられた(すべて敬称略)。中原早苗は故・深作欣二の妻、新藤兼人は故・女優乙羽信子の夫である。皆様の冥福を祈る次第である。
 今井君の貧弱な読書歴では、あえて吉田秀和に触れることは避けておいたほうがよさそうだ。貧弱なのは音楽全般の経験も同じだから、ドナ・サマーについても触れる資格はない。尾崎紀世彦は、社会人になって20年以上にわたり、今井君のカラオケ定番であり続けてくれた。深く感謝申し上げる。
2つのモスク
(イスタンブール、カディキョイに向かう船から、ハギアソフィア(右)とブルーモスク(左)を望む)

 今井君は何しろ内気な男だから、スナックのカラオケなんかで人前で歌うのはどうしても気が進まない。しかし黒々としたヒゲをからかわれながら「じゃ、仕方ない。同じヒゲということで『また逢う日まで』とか『ゴッドファーザー愛のテーマ』ならいいですよ」と頭を掻けば、大概の席では歓迎してもらえた。
 もちろん、歌が上手と言って驚かれるのではない。「ま、そのぐらいで勘弁してやろう」という程度。しかし髪が長かったころ、メガネを外せばホントにああいう顔になったのである。昨日の「飛んでイスタンブール」につづいて、「また逢う日まで」もまた筒美京平作曲。昭和の名曲のうちの1つであった。
ガラタの塔
(イスタンブール、エミノミュ港からガラタの塔を望む)

 新藤兼人監督については、朝日新聞では天声人語が1日分まるまる割いて、彼の生涯を語っている。天声人語はこの3~4年の充実ぶりが著しく、各社コラムを大きく引き離した感がある。数日前の天声人語を風呂上がりに熟読しながら、新藤兼人の波瀾万丈の人生を眼前に見る思いがした。
 乙羽信子との40年以上に及ぶ長く熱いパートナー関係について、ひと昔なら賛否両論が相半ばだった記憶がある。詳しくは新藤兼人著「愛妻記」(岩波現代文庫)をどうぞ。オカタイ職業の今井君としては、若い世代に余り強くはオススメできないが、涙なくして語れない感激の熱い愛の世界がそこに展開する。
エミノミュで
(イスタンブール・エミノミュ港のクマ蔵。カディキョイ行きの船を先頭で待ち受ける)

 地震が多いのも、やっぱり気がかりだ。時差ボケで居眠りしていた今井君は、6月1日午後6時の地震に叩き起こされた。東京渋谷区でも震度3。イスタンブール滞在中にも、ネットをいじっていたら「午前1時の東京渋谷区でも震度4」の文字が現れたばかりである。
 同じ時期、イスタンブールからはエーゲ海とアドリア海を隔てただけのイタリアでも、次々に震度5クラスの地震が発生して、世界遺産の教会や塔が全壊したり半壊したりのニュースをCNNやBBCが伝えていた。
ガラタ接近図
(ジェノバ人の建てたガラタの塔。1453年のコンスタンティノープル陥落時もここに立っていた。まだ傾いてもいない)

 「そのレベルの地震で?」とも思うが、何しろ中世やルネサンスの頃に積まれたレンガの建造物だ。2~3日前にブログで示したアイルランド・キルデアの丸い塔の写真を見てみたまえ。これならちょっとした地震で崩壊するのもやむを得ない。下手に修復するとますます崩壊しやすくなるというのだから、ますますやむを得ない。
ボローニャ
(ボローニャ、トッリ・ペンデンティ2007年5月。兄弟ツインの塔が、両方とも激しく傾いている)

 しかも、イタリアの教会の塔はもともと激しく傾いていたりする。別にピサの斜塔だけが傾いているのではない。震源に近いボローニャには「トッリ・ペンデンティ」というツインの塔がある。まさに傾いた(ペンデンティ)+塔たち(トッリ)なのである。
 ヴェネツィアから連絡船ヴァポレットで30分余りのブラーノ島には、飲み込んだワインも思わず噴き出してしまうほど傾いた塔があって、思わず「何で倒れずにいられるの?」「塔の下に住むヒトはコワくはないの?」「どうして何とか修復しないの?」と、見るみんなの首も思わず傾いてしまう。島に近づく船の上から、もう大歓声が上がるほどの傾きである。
ブラーノ
(ブラーノ島の傾いた塔 どのぐらい危ないか、写真では伝わりにくい)

 被害の大きかったフェラーラの街を、今井クマ蔵は2007年5月に訪れた。ルネサンス・イタリアの名門エステ家の居城のある街である。
 エステ家には、有名人も多い。アルフォンソ・デステは、悪名高い法皇ボルジアの娘ルクレツィアを娶った大砲の名手かつ研究家。その姉イザベッラ・デステはモナリザのモデルとも目される美女で、ルネサンスの大物芸術家が集まるサロンを主催した才女である。
カステッロ・エステンセ
(フェラーラ・エステ家の居城 2007年5月)

 ボローニャから豊かな田園地帯を電車で1時間余り。居城カステッロ・エステンセは周囲に堀をめぐらした城。Mac君の変換では「彫りをめぐらした城」。大阪市役所なら退職勧告されそうな城でござる。堀の深緑の水に城の姿が映える、どこか和風の風景である。
フェラーラ大聖堂
(フェラーラ大聖堂 2007年5月)

 城の向こうには、美しい大聖堂が立つ。こんなに静かで美しいフェラーラの街で、あいにくクマ蔵は突然の下痢の発作に襲われ、マクドナルドのトイレに駆け込んだ記憶が強烈に残ってしまった。滞在中のボローニャのホテルで朝食を食べ過ぎたせいである。
 実はさらにその翌日、パルマの街でも下痢の襲撃にあった。あのホテルの朝食は、よほど今井君の体質に合わなかったらしい。そもそも、このクマは意地汚すぎるのだ。ビュッフェスタイルの朝食だと、どうしても皿に山盛りにして2度も3度もオカワリするし、シャンペンがあればボトルがカラッポになるまで飲みまくる。
 そのボローニャ付近で続いた地震のせいで、エミリア・ロマーニャの食材が世界中で不足することが予想されている。チーズ、ハム、ソーセージにパスタ。日本のイタリア料理店でも、これからいろいろ影響を受けそうだ。
今井パシャ
(あいからわずのイマイパシャ)

 トルコから帰国した翌日、東京では午後に雷が鳴った。実はイスタンブールでも何度も雷鳴の轟く夜があって、朝から激しい雷の続いた日もあった。新聞で見るに、東京の5月下旬は激しい落雷や雹の日が多かったようだが、どうも何だか天変地異の予感があっていけない。
メガネ外しパシャ
(メガネなしパシャ)

 ま、根拠もない不安感に怯えて震えながら過ごすわけにも行かないから、読者諸君にも少しでも前向きに考えて気持ちを引き立ててほしい。その意味で、2012年版・東進テレビCMなどを見るのも素晴らしいことだろう。
 6月中旬から7月中旬にかけて、たくさんのスポットCMが入るらしい。そこでまた今井君のフザケタ顔でも目撃して、元気を出してくだされ。
 ただ、15秒のスポットCMを求めて、1日中テレビの前で口を開けているのは、マコトに時間のムダである。一方、長い30秒バージョンの新CMなら、次のスケジュールで確実に見られるらしい。サッカー日本代表の勝利と最終予選通過を祈りつつ、今井君のニヤニヤした姿もついでに目撃してくれたまえ。

① 6月3日(日)
    サッカーワールドカップ・アジア最終予選 
    日本vsオマーン(テレ朝系列 19:00 ~ 21:24)
② 6月8日(金)
    サッカーワールドカップ・アジア最終予選
    日本vsヨルダン(テレ朝系列 19:00 ~ 21:24)
③ 6月12日(火)
    サッカーワールドカップ・アジア最終予選 
    日本vsオーストラリア(テレ朝系列 19:00 ~ 21:24)

 もちろん、忙しい諸君に90分の試合を延々と見てもらうわけにはいかないかもしれない。どうしても「忙しい」「サッカーに興味はない」というヒトは、試合中にはCMは入らないのが原則だから、開始直前/ハーフタイム/終了直後を狙ってテレビの前に座ればいい。それもダメなら、東進HPで見ますかね。
きたないおヒゲ
(キタナイおひげパシャ)

 しかしクマ蔵なんかは、このアジア予選が視聴率100%になってくれるのを心から望むのである。醒めたヒトはキライ。冷めたヒトはもっとキライ。諸君、老若男女こぞって、もっともっとスポーツに燃えようじゃないか。
 確かに「ほかにもっとやることがある」と冷めた声で言われれば、返す言葉もない。確かにサッカーやオリンピックやリニア新幹線よりも、もっと先にやるべきことはある。でもね、東京でオリンピックもやりましょう。ラグビーだけじゃなくて、サッカーのワールドカップもやりましょう。
 2020年オリンピックで東京の最大のライバルになるイスタンブールの街は、サッカーに激しく燃えていた。我々日本人が冷めた顔で冷たくツンと済ましているうちに、世界は激しく前進しているのだ。
 まずは東進CMをそろってテレビの前で見て、「よおし、やるか」と家族みんなで燃えようじゃないか。じゃ、いつ燃えるんだ? その答えは、諸君のほうがよく知っている。

1E(Cd) Alban Berg Quartett:HAYDN/STREICHQUARTETTE Op. 76, Nr. 2-4
2E(Cd) Bernstein:HAYDN/PAUKENMESSE
3E(Cd) Fischer & Budapest:MENDELSSOHN/A MIDSUMMER NIGHT’S DREAM
4E(Cd) Coombs & Munro:MENDELSSOHN/THE CONCERTOS FOR 2 PIANOS
5E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE 1/2
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