Sun 120311 巡礼記を休んでダイエット成功を報告 ついでに英語版の聖書も読破しそうだ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 120311 巡礼記を休んでダイエット成功を報告 ついでに英語版の聖書も読破しそうだ

 4月9日。昨日まで肌寒い日々が続いて、今井君の感覚としては「一昨日がこの冬で一番寒かったんじゃないかね」であり、昨日だって「この冬で2番目に寒いんじゃないかね」であった。桜が咲いているのに寒いのは、2月に寒いのや3月に寒いのよりずっと寒々と気持ちにコタえるものである。
 しかし考えてみれば、近所の空き地でオオヌフグリの青紫の花を見てから、もう半月以上経過しているのである。「半月以上経過」をシミジミと知るのは、この春の講演会ラッシュの締めくくりが3月23日だったからで、なるほど確かにあれから17日が過ぎた。遅れたユキヤナギも今頃になって真っ白に咲いている。
ニャゴ姉さん
(今日も元気なニャゴ姉さん)

 その後いろいろと無視できない用件が相次いで、3月30日までは多忙のまま過ごした。クマというものは、多忙だとストレスがたまり、ストレスの解消にひたすら食べ、ひたすら飲むことしか考えなくなる。
 3月30日、自分でも愕然としたことに、2ヶ月で体重が3kgも増加していた。一口に「3kg増加」と言うが、これはたいへんなことである。まず、安いステーキ屋で注文する200gのステーキを想像してみたまえ。1kgとはそのステーキ5枚分。3kgならステーキ15枚分である。
 ステーキ15枚をテーブルに積み上げて、「ははあ、自分はこんなに太ったんだ」と考えるとき、誰だって「たいへんなことになった」「オレは、何やってんだ」「命が惜しくないのか」と叫ぶはずだ。
太りすぎ
(これは、太り過ぎというものではないだろうか)

 自分が生活習慣病の巣になったように感じ、デップリ太った紅ホッペと2重アゴを眺め、肉がつきすぎてマブタが垂れたぶん、深く皮膚に埋もれた両目が針のように細くなり、表情が意地悪そうなになったのに気づく。「いかん、ダイエットだ!!」と決心したのは、3月29日の夕方であった。
 31日から、何が何でも禁酒に決めた。ほとんど命がけである。命がけなのは、生活習慣病がコワいというより、「人前に出る職業なのに、これじゃ人前に出られなくなる」と判断したから。要するに見栄っ張りなのであるが、見栄やプライドなしにヒトは生きられるものではない。
頭を抱える1
(頭をかかえる 1)

 あれから、今日で10日が経過する。自慢するワケであるが、酒は10日間1滴も飲んでいない。飲んだのはひたすらお茶であり、食事は1日1食であり、運動も規則正しく、読書も驚くほど進んで、カスピ海ヨーグルトだってチャンと食べ続けた。1日1食というとヒトは心配するだろうが、朝はジュース、昼はスープ、そのぐらいはお腹に入れている。
 ワインにビールに日本酒に、そういうお酒代を1日3000円ずつ倹約したとすれば、10日間で30000円の倹約。お財布にも優しいダイエットを心がけて、何だか清々しい気持ちで10日目を迎えた。
 うにゃにゃ、クマだって、やればキチンと出来るのである。体重は2.5kg減。諸君、しつこいようだが、200gのステーキを想像してみたまえ。今井君がこの10日で減らした体重は、200gのステーキ約12枚分。ホントにテーブルに積み上げたワケではないが、積み上げた光景を想像するだけで、感慨は十分に深い。
拡大図
(頭をかかえる 2)

 運動は何をしたかと言えば、ひたすらウォーキングである。夜10時に歩きはじめて、11時まで相当な高速で歩く。時速5.5kmで1時間歩けば、誰が考えても5.5kmを踏破することになるが、これを10日継続すれば、踏破した距離は55kmに達する。
 諸君、笠石玉枝。おっと間違った、喝采したまえ。Mac君、キミは馬鹿正直でいけないよ。「かっさいしたまえ」を間違えて「かさいしたまえ」と入力したからと言って、この場面に何で「笠石玉枝」などという女性がヌッと顔を出さなきゃイケナイんだ? もっと文脈を考えて変換しないと、新しいMacに買い替えるよ。
そっと様子を見る
(そっと周囲の様子をさぐる)

 で、諸君、喝采したまえ。踏破距離55kmって、マラソンの42km+13kmじゃないか。たとえ10日かかっても、マラソンを完走した後で10000mのトラック競技にも参加したようなものじゃないか。地道な努力の素晴らしさを実感する瞬間であり、予備校講師として生徒諸君に地道な努力の成果を力説したくなる、マコトにお節介な瞬間でもある。
 しかもこの夜ウォーキングには贅沢なオマケがついている。夜桜見物である。今井君のお散歩コースは、旧玉川上水だったか北沢川緑道だったか、とにかく東京都渋谷区の桜の名所であって、春の夜中に桜の名所を彷徨するのは楽しいものである。
様子を探る
(用心深く様子を探る伊賀のニャン者・服部ニャン蔵)

 特に昨日と一昨日の土日は夜桜見物もピーク。そこいら中に酔っぱらい集団が車座になり、オジサマもオバサマも、オニーサンもオネーサンも、無闇にデカイ声で談笑している。何しろ寒いから、バーベキューセットを持ち出して暖まっているヒトビトもいる。
 クマどん自身は禁酒中だからどうしようもないが、楽しそうなヒトビトの様子は傍観するだけで面白い。時速5.5kmの高速で散歩ながら、空を仰げばまん丸な肌色の満月、すぐ目の上は霞のような満開の桜、周囲は酔っぱらいの高歌放吟。何とも陳腐な4月の情景を連日連夜満喫して、近年マレにみる豊かな春であった。
攻撃姿勢にうつる
(果敢に攻撃姿勢をとる)

 地道な努力が実を結ぶことについては、読書においても同じである。今の世の中でキリスト教の聖書を一気に通読するなど、よほどの聖人君子でもなければ考えられないが、今井君はとうとうそのゴールに近づいてきた。
 他にいくらでも楽しいことがあるはずの21世紀の世の中で、もう一度繰り返すが「聖書の通読」「旧約から新約まで全ページ」である。しかもクマ蔵は専門家でも研究者でもないし、信者さんでも何でもない。上智や立教でもなければ、青学やICUのヒトでもない、単なる早稲田出身のそこいらのオジサンである。
 それが2012年4月9日現在、聖書の通読完遂に向けて、ついに「最終コーナーを回った」というところまできた。しかも英語版である。1600ページである。わお、である。うわ、である。スゲんじゃね?である。
 思えば「1日10ページずつ進めば、1600ページあっても160日で行けるじゃないか」と、余りに当たり前のことを思いついたのが、昨年10月下旬。11月初旬に読みはじめ、マコトに地道に、マコトにガンコに「1日10ページ」のペースを守って、とうとう1400ページを過ぎた。
聖書
(英語版の聖書、現在1400ページ付近を進行中)

 計算が合わないのは、マドリードやグラナダやサンティアゴ・デ・コンポステラをうろついていたからであり、講演会ラッシュが続き、10月から3月までの半年で約70回の講演が集中して、全国を飛び回ったからである。そのたびに祝勝会も相次いだが、しかしとうとう英語版で1400ページ、よくもこんなに読み通してきたものだ。これは「執念」の名に値する。
 「意味ナクネ?」「クダラねんじゃね?」という賢い世間サマのご批判は、すべて承知の上である。本来なら、読書はこんな形でするものではない。しかし諸君、こういう地道な形で努力しないと、おそらく読み切れないものがある。
 聖書でも、18世紀や19世紀の欧米文学全集でも、日本古典文学大系でも、こんなに楽しい世の中に暮らしながら読破するのは困難。やってみればすぐ分かる。没頭して徹夜で読み上げるタイプの読書が不可能なら、「1日10ページ×160日」タイプしか考えられないのだ。
 いよいよ予備校の授業が本格的に始まる時期がやってきた。受験生諸君の勉強も「没頭タイプ」と「地道タイプ」とにキチンと分割して進めたまえ。物理や数学なら毎日徹夜で没頭してもいい。しかし英語や古文の単語を記憶するなら、英文法を極めようとするなら、1日10ページタイプに頼るしかないのである。

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES⑥
2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES①
3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES②
4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES③
5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES④
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