Sat 120211 休日の長崎散策 もう1度ザボンを買いに行く 兵庫県明石で最高の講演会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 120211 休日の長崎散策 もう1度ザボンを買いに行く 兵庫県明石で最高の講演会

 3月12日、久しぶりに講演会のない1日を、クマ蔵は長崎を散策して過ごすことにした。さすがに疲労気味なので、ホテルで昼まで寝ているのも選択肢だったが、それじゃやっぱり寂しすぎるじゃないか。
 講演と祝勝会と移動の日々がすでに1ヶ月続いて、読書もナシ、芝居もコンサートも映画もナシ、これで「ホテルで昼まで寝て過ごす」というパターンに落ち込んだら、頭の中も痩せ細っていく。長崎の厳しい坂道を散策して足腰を鍛えれば、そのぶん栄養を頭にも吸収しやすくなるだろう。
ケーキ猫
(白いネコケーキ)

 この日から「真冬並みの寒気」とかいう無用のお客様が日本列島を包み込んで、ようやく梅の花がほころんだばかりの長崎でも北風が冷たい。全日空ホテルでは卒業パーティーや謝恩会が目白押しだが、こんなに風が冷たいんじゃ祝賀気分に水を差されるかもしれない。
崇福寺
(崇福寺)

 今井君の長崎散策は、オランダ坂→唐人屋敷跡→思案橋→崇福寺→ヘイフリ坂→龍馬の道→亀山社中→中華街。何のことはない、長崎フルコースである。昨年の長崎講演会の翌日に軍艦島にも上陸しているから、いやはや、毎年の講演ついでに長崎を満喫していることになる。
福建
(福建会館)

 ヘイフリ坂は、漢字で書けば「幣振坂」。「重い石材を運ぶ人々を、御幣を振って励ました」という言い伝えのある坂という意味で「幣振り坂」である。
 「御幣って何ですか?」。ウーン、時代があまり急速に変わるので、日本人の常識が危機にさらされているねぇ。分かりやすく言えば、神社でお祓いをするとき、長い紙切れのたくさんついたヤツをパサパサふりまわすじゃないか。まあ、あんな感じのヤツである。「お祓いって、何ですか」。おお、さすがのクマ蔵もそこまで面倒を見切れない。
亀山社中の跡
(亀山社中)

 どういうわけかガイドブックでは、平仮名で「へいふり坂」またはカタカナで「ヘイフリ坂」となっていることが多い。これは、余り上品でも清潔でもない連想を引き起こす。
 この急な坂道を歩いていけば、自然に腰を後ろに引いた姿勢でお腹に力を入れるから、行儀のよろしくない体内のメタンガスが「オレ、外に出てみたい」「広い世界を見てみたい」と騒ぎだす。へいふり坂やヘイフリ坂じゃ、人々にそういう印象を与えはしないか。
龍馬のブーツ
(龍馬のぶーつ)

 NHK大河ドラマで坂本龍馬をやったとき、若き龍馬のセリフに「ブンと屁の鳴るほど、頑張りますキニ」というのがあった。2年前の「龍馬伝」じゃなくて、数百年前に北大路欣也が演じた「龍馬がゆく」である。司馬遼太郎原作だから、本屋で立ち読みしてみたまえ。その通りに「ブンと屁のなるほど、頑張りますキニ」が出てくるはずだ。
 幼いころの記憶はオソロシイ。可愛い今井コグマ君の脳裏に「龍馬って、頑張るとメタンガスの排出を伴うヒトなんだ♨」という妙竹林な図式が刻み込まれてしまった。あれ以来、今井君の中の龍馬は常に「ブンと屁の鳴る人」である。
坂本龍馬像
(長崎の龍馬像)

 幣振坂から先、墓地の中に延々と続く急な階段を登っていかなければならない。登りきってみると、遠くに見える30階建てぐらいの高層マンションとほぼ同じ高さである。
 「真冬並みの寒気」の中、真冬のコートに身を包んだクマ蔵は、坂の半ばからすでに汗まみれ。こりゃ、冬でよかった。これが真夏の油照りの中の散策だったら、降り注ぐセミ時雨を浴びながら、とっくに気絶していただろう。おお、仮定法でものを言うあたり、さすがにベテラン英語講師であるね。
ロイヤル
(ロイヤルアイスクリームちゃん)

 さて、長い散策も終え、一昨日に続いて再び「江山楼」で皿うどん細麺を満喫した後は、一昨日の果物屋にもう1度ザボンを買いに出かけた。滅多にお土産をいうものを買わないクマだが、今回はどうしてもニャゴロワとナデシコをビックリさせたい。ネコたちを驚かせるためなら、重いザボンを長崎から東京まで運搬するのも悪くない。
 果物屋さんでは、一昨日の明るく優しいオバサンが待ち受けていた。「約束どおりに、きっとクマは来る」と確信していた感じである。ザボンの旨さを知りつくしていればこそ、この確信ができるのだ。ちょうどそこへ、店主のオジサマが散歩から帰ってきて、店の前でザボンと一緒に写真を撮ってくれた。
ザボン店
(再びザボンを買った店)

 さて、1000円のザボンを下げて、店のそばの「石橋」の駅から市電に乗った。驚きと喜びに満ちた笑顔で「今井先生ですか?」が来たのはこの時である。「福岡県の久留米で受講してました」「医学部志望で、今年はダメでしたが、来年また挑戦します」とのことである。
 いやはや、油断もスキもないが、ガッチリ握手して別れた。「1年、しっかり勉強したまえ」であり、「1年あるからといって気を抜くと、あっという間に6月半ば、あっという間に9月末、あっという間にセンター試験」である。浪人を決めた諸君、今すぐ始めないとあっという間に後悔のホゾを噛むことになる。とにかく今すぐに、始めたまえ。
路面電車
(長崎の路面電車)

 長崎空港まではバスで1時間。長崎空港のレストランをラウンジで時間をつぶし、長崎から羽田へ、羽田空港から代々木上原へ、合計6時間の長い長い移動を経て、21時半、6日ぶりに帰宅した。
 翌日12時には再び代々木上原を出て、兵庫県明石で仕事がある。ホントなら長崎から神戸に新幹線で移動し、神戸で1泊するのが常識人の行動。しかしこのクマ蔵に常識は通じない。片手には重いザボンがのしかかり、ネコたちとザボンとの対面をひたすら楽しみにしながら、6時間の移動に耐え忍んだ。
明石1
(明石の370名 1)

 3月13日、兵庫県明石で講演会。19時半スタート、21時終了、会場は明石グリーンヒルホテル。普段は結婚式場として使用される大広間を2つくっつけて、370名の出席者に対応した。繰り返すが、370名。要するに「約400名」である。よく集めてくれたし、よく集まってくれた。スタッフにも、出席した生徒諸君にも、感謝&感謝、大感謝である。
明石2
(明石の370名 2)

 こういう状況になると、講演者クマ蔵にもますます力が入る。この日のペースは、ついに「15秒に1回の大爆笑」である。笑いに厳しい関西のヒトたちが、90分連続して身をよじり、「ヤバい!!」「腹、痛え!!」「アゴ、外れる!!」の絶叫や、大きな拍手も自然発生した。
 それでもチャンと教材もこなし、キチンと授業もして、90分ピッタリで収めた。万が一延長なんかしていたら、気絶するヒトさえ出かねない最高の盛り上がりである。外部からの参加も約70名、大いにやる気を出して帰ったことだと思う。
明石花束
(明石でも、最後に花束をもらう)

 終了後、明石駅前の和食店で祝勝会。これ以上の勝利はなかなか考えられないから、祝勝会も楽しかった。講演が始まる前から「明石なら、鯛飯が食べたいな」と熱望していたのだが、その鯛飯が見事に登場してくれた。
 アルバイトの店員さんの中に「今井先生ですか?」が2名。「うひゃ」であり、「あひゃ」であり、「うにゃにゃ」である。

1E(Cd) CHAD Music from Tibesti
2E(Cd) AZERBAIJAN Traditional Music
3E(Cd) Ibn Baya:MUSICA ANDALUSI
4E(Cd) T.Beecham:BERLIOZ/LES TROYENS 1/3
5E(Cd) T.Beecham:BERLIOZ/LES TROYENS 2/3
total m63 y227 d8122