Thu 111215 センター試験で失敗した諸君へ 失敗した諸君の周囲の皆さんへ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 111215 センター試験で失敗した諸君へ 失敗した諸君の周囲の皆さんへ

 長かったセンター試験がやっと終了して、とりあえず入手した英語の問題を見るかぎり、今井君は大活躍だったようである。第3問BではHiroshi君が出ずっぱり。第5問ではIMAIさんが大活躍。まとめて言えば2012年のセンターはIMAI Hiroshiの当たり年であって、「アンチ今井」みたいなガンコな受験生にはさぞかしツライ2日間だったと思う。

 冗談はさておき、とにかくセンターは終わった。大成功に快哉を叫ぶ者、大失敗に頭を抱える者、何となく生ぬるい出来映えに何となくモヤがかかったような鬱々とした気分の者、「一喜一憂してても仕方ない」とは言うものの、若者の真剣な表情を見守るオトナとしては、かける言葉に迷うところである。

 とにかく、何はともあれ大成功の諸君には「おめでとう」を言っておこう。努力はウソをつかないものであって、諸君の丸1年にわたる努力は、マコトに見事に結実したのである。あとは、センター試験の大成功をムダにしないように、残り一ヶ月半、健康に気をつけながら努力をたゆまず続けたまえ。
どうでしたか?
(どうでしたか?)

 しかし今井君が今どうしても声をかけてあげたいのは、残りの2者、「大失敗に頭を抱えている諸君」と「中途半端な出来映えにモヤモヤしている諸君」、及びその周囲の皆さんである。「その周囲」とは、諸君のご両親、きょうだい、担任の先生、彼氏、彼女、グランパ&グランマ、いとこ&はとこからフィアンセ、隣近所のオトナたちに到るまで、ありとあらゆる関係者である。

「努力はウソつかない」などというのは、目前の勝利におごり勝利にたかぶる無慈悲な勝者が、失敗した者の苦しい心情を無視して口にする捨てゼリフである。クマ蔵の長い経験では、恐れず極端な表現をすれば「努力がウソをつく」事例はいくらでもあって、間違った努力でもなく、努力の方向性も正しかったのに、それが喜ばしい結果につながらないことは珍しくはない。

 いや、長い人生を考えると、努力が求めた結果につながらないことのほうが遥かに多い。「努力はウソつかない」という格言は、努力しようとしない者を叱咤激励するのには有効であっても、だからといって努力がウソをついた時に「ダマされた」と天を仰ぎ、天を呪うのは、それはその人間が未熟な証拠である。

 努力にウソをつかれる経験を18歳で体験した者は、ミクロに捉えれば苦痛であっても、マクロで人生を見ればむしろ幸いなのかもしれない。失敗して、入学する大学のランクが1つか2つ下がっても、この世界はビクともしない。諸君が成功しようとしまいと、ユーロの信用は低下し続け、サグラダ・ファミリアの溶解は止まらず、日本の負債は猛スピードで膨張を続ける。
反省も大事ですが
(反省も大事ですが)

 もちろんクマ蔵は、安易に怠惰を肯定するのではない。努力の不在、怠惰の蓄積、その結果としてセンター試験の結果が思わしくなかったならば、反省は不可欠だ。しかし、未熟な若者の「反省」は、単なる落胆になりがちだ。反省しているつもりで落胆に酔い、落胆は悲嘆に変質し、安易な悲嘆に陶酔するうちに、落胆も悲嘆も、やがて悪質な怠惰の肯定に変わる。

 あれれ、言ってることが難しいですか? ならばカンタンに言おう。「ダメだった」→「やってらんネーゼ」→「オレは(アタシは)何をやってもダメなんだ」→「ちぇ」→「どうせ、やってもダメなんだ」→「意味ネグネ?」→「浪人すっかな? 1年ぐらい浪人したって、いいんじゃね?」→「じゃ、12ヶ月計画たてて、根本からやり直しだ!!」。

 こうして、残り1月と2月は、地道な努力の継続より、夢のような計画表作成に費やされることになる。諸君、残り1ヶ月頑張れないような人間が、もう12ヶ月頑張りきれるなんて、あり得ないのである。反省と落胆を混同するのはもうヤメにして、明日からすぐに目の前の目標に向かって最大限の努力をスタートしたまえ。
思う存分叫びなさい
(まず、思うぞんぶん叫びたまえ)

 センター試験で大失敗したのなら、目玉が流れ出るほど1度だけ思う存分泣いて、泣き止んだら、早く次のことへ目を向けるべきだ。右欄に掲載したブログ記事をいろいろクリックして読んでくれたまえ。すでに3年半継続した今井ブログから「センター試験で失敗したヒトのために」の関連記事をピックアップしておいた。

「中途半端な出来映えでモヤモヤ」タイプの人も、同じように今井の過去ブログを読んで、今後の方針をビシッと決めたまえ。明日はセンターリサーチで予備校回りをしなきゃいけないだろうけれども、終わったらサッサと勉強開始だ。

 スタバなんかで友人たちと愚痴を言って「語りあう」などというのは、時間のムダ以外の何者でもない。今は、自分一人で決めて自分一人で進むべき時であって、友達どうし傷を舐めあっても、事態は全く改善しないのだ。
食い過ぎたっていい
(食べ過ぎたって、かまわない)

 とにかく、ひとまず試験は終わったんだから、メシをガッツリ食いたまえ。「友人どうしケンカになりそうになったら、とにかくメシを食え」とは、大昔の哲学者の助言。今は「友人どうしケンカ」どころか「自分自身とケンカ」の危機だ。自分とケンカしたくなければ、腹一杯メシを食って、その後はひたすら眠ることだ。

 明日の朝5時まで眠って、目が覚めたらすぐに次の努力を開始する。努力って、要するに何でもいいから勉強すればいいんだから、カンタンだ。何だか、ワクワクしてこないかね? 食って、グッスリ眠って、早朝にガバッと起きたら、そこからはひたすら音読だ。悔しさは、音読の声の大きさでカバーして、1日も経てば気分もスッキリするはずだ。
そしてグッスリ眠りなさい
(そしてグッスリ眠りたまえ)

 周囲の人々は、ニコヤカにそれを見守ればいい。「おお、始めたな」「おお、やってるな」「意外に立ち直り早いじゃないか」と感心すればいい。「アイツも、成長したな」と実感できるのは、若者が小さな勝利に驕りたかぶって盛り上がっている時ではない。大きな失敗からいち早く立ち直って固いコブシを突き上げている姿こそ、我々オトナは見守ってあげたいのである。

1E(Rc) Collegium Aureum:MOZART:EINE KLEINE NACHTMUSIK・SYMPHONY No.40
2E(Rc) Collegium Aureum:VIVALDI:チェロ協奏曲集
3E(Rc) Amadeus String Quartet:SCHUBERT:DEATH AND THE MAIDEN
4E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
5E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
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