Fri 111021 池袋で公開授業 公開授業テキスト全面改訂 御茶ノ水→春日部→浅草のこと | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 111021 池袋で公開授業 公開授業テキスト全面改訂 御茶ノ水→春日部→浅草のこと

 11月12日土曜日、池袋で講演会。というか、公開授業。東進での講演会は、正式名称「特別公開授業」であって、特別に授業を一般公開して見せる場なのである。
 今井君がこの4年間ブログの上でずっと「講演会」と言い続けてきたのは、今井君の場合は授業というより講演の要素が圧倒的に強いからで、英語の入試問題を解説してみせて「どうだ、スゴいだろ!!」「どこの予備校より分かりやすいだろ!!」と大見得を切るようなことは、一切しないからだった。
 授業なら、チャンと受講料を支払って、キチンとした机やディスプレイのあるブースで受けるべきである。100人も200人も大ホールに集められ、隣の人と肱がぶつかったり、後ろの人間の咳や貧乏ユスリが気になったり、前の2~3人の私語がムカついたりしながらでは、高い授業効果は望めない。20世紀の古くさい予備校の名残みたいなものである。
 初めて東進を訪れた生徒でも、無料で5回分「C組」の授業が受けられる「特別招待講習」もあるんだし(Mac君は「正体口臭」だとさ)、11月12日の池袋みたいに150人を超える生徒が狭い会場に集まったときは、むしろ講演的要素に集中してもらいたい。
池袋1
(池袋での公開授業。熱気は息苦しいほどだった)

 「講演的要素」とは何かといえば、もちろん「ヨシ、今日からガンガンやるぞ」「ヨシ、いよいよエンジン全開にするぞ。ぬるま湯の世界は、これで終わりだ」と決意する、いわゆる「モチベーションアップ」のことである。
 さすがに老練&老獪な今井グマは、若者をその気にさせるのが、余りにも巧み。せっかく今井講演に出るなら、細かな英語の授業は後回しにして、「どうもやる気が出ないんです」からの180度転換を図ってほしい。
 ところが、そういう今井の願いが、実に空しく拒絶されることがある。「何だ、タダの雑談じゃないか」「授業だというから、授業だと思って参加したら、結局90分間ずっと人気取りの雑談だった」。そういう感想を漏らす生徒が、100人中1~2人は存在するのである。
 100人中99人を優先するか、1人か2人の気難しい生徒を優先させるか。大いに難しい選択である。「99頭のヒツジを大事にするか、迷える1頭を気遣うか」は、西洋でも2000年にわたって牧者を悩ませ続けた永遠の課題であるし、「99%を救え」が、今もなお世界中の人々の叫びであったりもする。
 しかし諸君、「授業なんだから授業だと思った」と落胆を口にする1~2%の生徒の声は、よく考えてみると、あまりにも当然なのである。キャベツと言えば、普通の人はキャベツだと思うので、キャビアやフォワグラを出して「遥かに高級な食材なんだから、これでいいだろ?」と開き直るのは反則である。
池袋2
(池袋公開授業。授業要素を多くした新テキストを使用)

 講師として、若干反省するのはここである。「キャベツを食べましょう」と言ったんだから、今井君が出すべき料理はキャベツである。例えキャビアやフォアグラを出すにしても、チャンと「キャベツ巻」とか「キャベツ乗せ」とか「キャベツを混ぜて軽くソテーして」みたいにしなければ、羊頭狗肉の謗りを免れない。
 ま、実際には「つまらないだろうと思って気が進まないながらも出かけてみたら、あんまり面白くて、おかしくて、笑いすぎてお腹が捩れそうだった」というのだから、「羊頭狗肉」は当たらない。
 むしろ「狗頭羊肉」なのであって、今井君としては「特別公開授業」の名で「講演会」を行うことに大きな誇りを感じていた。出席した生徒たちのほとんどが、ぬるま湯の世界から一気に飛び出して、音読の声を張り上げ、単語や文法の学習にガムシャラに取り組んでくれる姿を、嬉しく眺めてきたのである。
 しかし、それでも不満を口にして「ちっとも授業じゃなかった」という生徒が1%でも存在するなら、クマどんの側にも改善の余地がある。そこで、この3年ほど公開授業で使用してきたテキストを大幅に改訂することにした。
 これまでの3種から5種類に増やし、どのバージョンのテキストを使っても、必ず授業の要素が40分以上入るように改めた。5種類のうちの1つは、本格的な授業要素80%を含むものもある。
 机もない椅子だけのギューギュー詰め状態で、机の代わりに画板みたいな板が配布されるだけだから、これ以上マジメな授業要素を増やすのは困難であるが、90分のうち40分も英語の授業が入れば、1%の少数派もきっと満足できるだろう。
池袋3
(池袋公開授業、最終盤。この大盛況ぶりを見よ)

 というわけで、池袋での公開授業、19時開始、20時半終了、出席者160名。初めてのテキストを使用した関係上、さすがの今井君もちょっとバランスを崩し「10分延長」というみっともないことをしてしまったが、生徒の満足度はさらにいっそう上昇したものと信じる。
 それにしても、息苦しいほどの超満員は、先週の藤沢に続いてマコトに申し訳なかった。あのキャパシティに収容できる常識的な人数は100人程度だと思う。せっかく160人も200人も出席してくれるなら、せめてもっと広い外部会場を借りて、生徒諸君の熱意に応えてあげたい。
 だから、大きな拍手を受けながら入場した今井君の第一声は「ゴメンね、こんなに狭くて」だし、最終盤のメッセージも「狭くて、息苦しいほどでしたね」「普段の授業は、チャンと広々したブースで、余裕で受講できるから安心してくださいね」であった。
 生徒たちは明るい笑顔と大爆笑の連続で応えてくれたが、中には「狭くて、ムカついた」「あんな狭苦しい予備校なんか、絶対行きたくない」「ああ、狭くてイヤだった」と声高に叫びながら家路についた諸君が1~2名いたんじゃないか、今度はそれが心配。だって、あんなに爆笑の続く講演会でさえ「全然、授業じゃなかった」とムクれるコドモの出る、たいへん難しい世代なのだ。
御茶ノ水
(御茶ノ水で浪人生対象の授業。約90名が出席)

 池袋の2日前、11月10日には、午前9時半から御茶ノ水で浪人生対象の授業を実施。今年3回目である。
 これは完全に授業なので、早稲田大学政経学部2011年出題の長文読解問題を1題、90分で精密に解説。解説の終了後、これから残された90日で浪人生諸君が何をすべきかについて、また試験当日の心構えについて、熱弁をふるった。
 普段の今井君は「午前4時就寝、午後9時起床」の5時間睡眠で生きている。9時半から授業ということになると、起床時間を3時間近く早めることになるから、生活のペースが若干乱れるが、ワガママを言ってはいかん。マトモな人は、午前4時まで起きていたり、9時まで寝ていたりはしないものなのだ。
 授業終了後1時間ほど、サインを求める浪人生諸君の人生相談に付き合った。さすがに浪人生活もまもなく10ヶ月になる。緊張の糸が切れ、話しながら感情が高まって涙を流す女子生徒も3人いて、講師としても「もっとチャンと、真剣に仕事をしなきゃな」の感を深くした。
スペーシア
(浅草から特急スペーシアで春日部に向かう)

 終了後、まず浅草経由で春日部に出かけ、お馴染み「ラホール」の「ジャンボハンバーグカレー・インド辛口」で自分に気合いを入れた。夕方、特急「きぬ」で浅草に戻り、浅草駅地下の床屋で5mmのスッキリ丸刈り君に戻って、さらに気合いを充実させた。
春日部カレー
(春日部「ラホール」のジャンボハンバーグカレー)

 すると今度は気合いが充実しすぎて「神谷バーにでも寄ってくかね」と考え、神谷バー3階の「割烹 神谷」で小料理をつまみながら日本酒6合がカラッポになった。「せっかくだ、名物・電気ブランを飲まなくちゃ」と、さらに調子に乗って、気がつくと何故か地下鉄・銀座線の終点・渋谷に着く寸前だった。
 渋谷駅でスレ違った女子高生2人組が、「あれって、今井先生だよね」「ホントだ。ぜったい、今井先生だ!!」と盛り上がっているのを背中で聞きながら、「こんなに調子に乗ってちゃ、ホントにダメだ」と反省。その反省から、今回の「公開授業テキスト全面改訂」を決意したのである。
ハンバーグ
(こんなハンバーグを食べると、顔もハンバーグ風に変わる)


1E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 7/18
2E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 8/18
3E(Cd) THE WORLD ROOTS MUSIC LIBRARY トルコの軍楽
4E(Cd) THE WORLD ROOTS MUSIC LIBRARY トルコの軍楽
5E(Cd) THE WORLD ROOTS MUSIC LIBRARY トルコの軍楽
total m105 y1436 d7397