Fri 111007 クマ大師、秋の講演を半分終了する 新松戸、津田沼、その後の大ピンチ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 111007 クマ大師、秋の講演を半分終了する 新松戸、津田沼、その後の大ピンチ

 右欄「秋冬の講演予定」をちょっと見てくれたまえ。10月26日の町田を境に、いよいよ後半に入った。9月19日、山口県新山口駅前で秋の講演第1回をしたのが、もう数十年も昔のことのように思える。
 倒れもせず、遅刻もせず、失敗もせずに、よくここまで頑張ってきたものだ。読者諸君、ほめたまえ、讃えたまえ。あまりにも立派な今井君を尊敬し、絶賛し、人生の師と崇めたまえ。
 要するに、1回1回の講演をキチンキチンとこなし、1講1講の授業を大切にし、奇跡やミラクルを求めない。講師も、生徒も、成功のカギはそれである。満塁ホームランを狙わずに、センターがえしの基本に忠実に生きれば、努力に見合う成功は必ずついてくる。
 齢・数百歳になって、今井クマ大師はついに以上のような悟りに到った。何のことはない、田舎のババサマや山の中のジジサマでも出来そうな悟りであるが、こういう悟りの価値はまさにその「誰だって言えそうだ」という普遍性にあるのだ。
くまだいし1
(語るクマ大師。新松戸で 1)

 振り返ってみれば、予備校講師を始めてからのクマ大師は、1度も遅刻したことがない。授業でも講演でも、常に開始1時間前に現場に姿を現し、「準備万万怠りなし」で仕事を始める。生徒の態度の悪さにムクれて途中退場したことも1度もない。「生徒の態度」が年々歳々悪くなっていくことを考えると、こりゃ奇跡の一種と呼んでいい。
 逆に「延長」の悪に染まったこともない。こういう一種の人気商売をしていると、「あれをまだ言ってない」「あのネタで笑いをとりたい」の類いの悪に染まって、制限時間90分を大きく延長→逸脱する悪いクセがつくものだ。
 しかしクマ大師は厳に自ら戒めて、その悪を寄せつけない。「延長は、遅刻にさえ劣る」が座右の銘。たった今作ったインスタント座右の銘ではあっても、なかなか的確に真理をついている。ほっほっほ、がっはっは、うぁっはっは、でござるよ。
くまだいし2
(語るクマ大師。新松戸で 2)

 もっとも、そうやって自ら悦に入っているから、時としてトンデモナイことが起こる。昨年の今日、今井君は網膜剥離を発症。右眼に強烈な飛蚊症が発生して、常に分厚い網戸をすかして外を眺めるようなアリサマになったが、1週間それをゴマカして連日の講演会をこなしつづけた。
 11月6日、右眼視界の右上部に黒い影が出来、ついにゴマカしきれなくなって入院→翌日午後に緊急手術。日本医科大・高橋教授の執刀は見事で、何とか右眼視力を回復、今日に至る。当時の状況は昨年11月から12月にかけてのブログに詳しいから、ブログ内検索で「網膜剥離」をクリックしてくれたまえ。元生徒の若い医師やナースにも出会った。
津田沼
(クマどんの話に聞き入る生徒たち at 津田沼)

 さて、実は今朝、久しぶりのピンチがクマ大師を襲った。「寝坊→遅刻」という、何とも情けない男子高校生みたいなピンチである。本日のクマ大師は、19時から石川県金沢市のオペラ座で300名規模の大講演会の予定。羽田発10時の小松行きANA便を予約した。ところが、代々木上原のネグラで目が覚めたのは8時半。おお、危機一髪であるね。
 暖かいネグラを慌てて飛び出したクマ蔵は、ほぼ10分で身支度を完了。やむを得ない時はやむを得ないから、魔法のジュータン=タクシーを呼び、幸いガラガラだった首都高速を飛ばしに飛ばしてもらい、羽田には9時20分についた。おお、さすが魔法のジュータンでござる。
 ところが、羽田の豪華ラウンジのトイレで今度はお腹の調子がおかしくなり、ピンチはさらに続く。うにゃにゃ。こんなピンチの連続は珍しいが、よく考えてみれば、まさに自業自得。さすがにクマ蔵はインスタント大師サマだから、こんな時でも、深い悟りをさらに深め続けた。
新松戸1
(楽しかった新松戸での講演会。何しろ20年前に今井君は新松戸で暮らしていた。要するに、昔の地元。後ろ姿から見ても、爆笑しているのがわかるじゃないか)

 では、ありがたや♨ありがたや、ありがたいクマ大師サマの悟りの境地を天下に知らしめるために、この2日間のクマ蔵の行動を簡潔に述べておく。
 10月29日、千葉県新松戸で講演会。出席者85名。2~3名を除けば、驚嘆に値するほど素直で明るい生徒たちで、クマ大師のボルテージも上がり放題。出されたケーキも2個まるまる、10分もかからずに食らい尽くして、クマの威信を示した。
ケーキ
(新松戸で出してもらったケーキ。サバランとババロア)

 翌10月30日、同じ千葉県の津田沼で講演会。諸君、津田沼は今や予備校戦争であって、地元の習志野市民は駅前をズラリと占拠した予備校の巨大看板に辟易している。
 こういう醜い戦争はヤメたほうがいいんじゃないか。巨大な店舗が3軒も隣り合って競合するぐらいなら、1軒はお隣の西船橋、残りの2軒は船橋と市川とか、よく話し合って痛み分けにするのが、武士の情けというか、人間の慎みというか、要するに常識的行動なんじゃないかね。
 とは言うものの、「じゃ、オマエんとこはどうなんだ?」であって、わが東進も、駿台・代ゼミ・河合塾と3軒並んでゴミゴミした駅前の、その反対側の雑居ビルに、遠慮がちに店舗展開している。5階と8階の2フロアである。
 10月30日津田沼での今井講演会、17時開始、19時終了、出席者95名。直前に雨が降り始め、京成線が人身事故でストップし、このために若干の欠席者が出た模様であるが、まあ大成功には間違いなかった。
新松戸2
(千葉県津田沼での講演会)

 大成功に気をよくして、さすがのクマ大師にも油断があった。「大成功には、自分にゴホウビ」が成功を継続させる秘訣であり、今やクマ大師の「自分にゴホウビ」はカレーと決まっている。
 錦糸町で地下鉄半蔵門線に乗り換え、四谷付近のお気に入りのカレー屋へ。辛さを表現するトンガラシ・マークが3つもついた激辛カレーを2つペロリと平らげた。白ワインも1本。チェコ産のインドビール「チャクラ」も2本。インド人店長と、クリケットの話をしたのも楽しかった。
 帰りのタクシーに乗り込んだところで、さらに「飲みに行かないか?」の誘いの電話。すでに疲労の濃いクマ大師は、一応は断ってみせたものの、疲れているときほど「カンタンに帰りたくはない」という邪念が強くなる。「じゃ、幡ヶ谷あたりで、一杯やりますか?」の一言が口をついて出てしまった。
 幡ヶ谷「祐定」で飲んだ酒の量自体は大したものではなかったが、連日の公開授業の蓄積した疲労と、お風呂1時間分の汗を一気に流すほどの辛さのカレーと、1時間で5合流し込んだ日本酒とが混じり合えば、こんな頑丈なクマどんをもピンチに追い込むことは必定である。
カレー
(カレー屋で飲んだインドワイン。おお、旨かった)

 10月31日、金沢行きの朝にクマ大師がピンチに陥った原因は、この一連の行動である。カレーも辛すぎれば、お腹がビックリしてストライキを起こす。お酒もスピードが過ぎれば、脳も「もっと寝ていたい」とストライキを決行する。
 諸君、ありがたや&ありがたやのクマ大師さまでも、こんな失敗とピンチに見舞われかねないのだ。酒のペースと、カレーの辛さと、仕事の分量と、そういうことには是非とも気をつけて日々の努力に励みたまえ。
金沢
(金沢、ホテルからの夕景)


1E(Rc) Solti & Chicago:DEBUSSY/LA MER・PRÉLUDE A L’APRE MIDI D’UN FAUNE & RAVEL/BOLERO
2E(Rc) Bernstein & New York:/SHOSTAKOVITCH SYMPHONY No.5
3E(Rc) Rozhdestvensky & Moscow Radio:BARTOK/DER WUNDERBARE MANDARIN & TWO RHAPSODIES FOR VIOLIN & ORCHESTRA
4E(Rc) Darati & Detroit:STRAVINSKY/THE RITE OF SPRING
5E(Cd) Madredeus:ANTOLOGIA
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