Thu 110914 渋谷で講演会 優秀な人ほど基礎徹底が王道 三軒茶屋で「今井先生ですか?」 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 110914 渋谷で講演会 優秀な人ほど基礎徹底が王道 三軒茶屋で「今井先生ですか?」

 10月7日、渋谷で講演会。正式名称・渋谷駅西口校であるが、渋谷南口を出て空を仰げば今一番目立つ看板が、緑の地に白ヌキの「東進ハイスクール」である。
 最近は同じ南口に「東進ビジネススクール」というのも出来て、誇らしいと同時に、油断してこの辺りをほっつき歩けなくなった。今井君はもう8年も渋谷区民であって、特に渋谷南口は、馴染みの焼肉屋や飲み屋が並ぶ「地元感」の強い地域。「東進ビジネススクール」は、地下に昔なじみの焼肉屋「楠本」のあったテナントビルの7階である。
 そういう事情で、渋谷駅西口校に集まった生徒たちも、今井君の地元に住むヒトビトが多い。公開授業中に周辺の店や塾の固有名詞が出てくるたびに、いつも以上に大きな反応が返ってくる。何だか地元の奥サマ連の世間話みたいになりそうなのを、すんでのところで食い止めながら話を進めた。
 ついでに言えば、渋谷/三軒茶屋/自由が丘/下北沢/茗荷谷/巣鴨など、都心校舎での講演会ということになると、出席者に占める超有名進学校の生徒の割合がビックリするほど高くなる。
 どのぐらいの超有名進学校かと言えば、御三家とか国立大学付属校とか、それに肩を並べる「ヒトも羨む名門高校」の生徒がズラリと並ぶ。これほどの高密度は、代ゼミはおろか駿台ですら経験したことがないので、さすがに今井君でも少しは身構える。
渋谷1
(渋谷での講演会 1)

 今井君としては、「公立高校で7月まで部活に夢中でした」という文武両道型の生徒の、秋からのラストスパートの後押しのほうに、むしろ大きな熱意を感じる。中学受験や高校受験がうまくいかなくて、「やむなく第3志望の高校に入学しました」という、ちょっと悲しげな高校生を応援するのも大好きだ。
 ヒトも羨む名門高校生なら、別にクマどんなんかに後押ししてもらわなくたって、東京大学でも医学部でもスイスイ合格して、スイスイ夢をかなえて、スイスイ世の中を泳いでいけるだろう。彼ら彼女らとしても、今さら「基礎基本徹底の重要性」なんかクマに力説してもらうより、もっと権威のある先生の、もっとコムズカシイ話のほうに興味があるはずだ。
 しかし諸君、優秀な生徒がバリバリに集まっている校舎でこそ、クマ蔵はますます力を籠めて基礎基本の徹底を力説する。ヒタイには太い青筋、まさに破裂せんばかり。両の手の握りこぶしは、地球をひとひねりに捻りつぶしそうな勢いである。
「優秀な生徒ほど英語なんかに余計な時間を費やしてほしくない」
「志望が高いヒトほど、英語を早く片付けて、数学や物理や現代文にどんどん時間を投資してほしい」
「英語は基礎基本徹底で英語マッチョになるのが一番の王道なので、予備校講師が得意気に語る英語トリビア(『アメリカ人も知らないんだ』みたいなヤツ)や、受験に一切必要のない『目を速く動かす速読』みたいなバカ話で時間をムダにするのは、愚かである」
以上が講演の中心テーマだ。
渋谷2
(渋谷、生徒からの感謝のコトバ)

 渋谷講演会、19時開始、20時45分終了、出席者80名弱。いやはや、楽しかった。80名弱とは言っても、教室のキャパシティが70名だから、いわゆる「パンパンパン」な感じ。今井の地元と生徒の地元がかぶっているから、どんな地元トリビアも通じる。
 講演冒頭「タチツテトで笑う生徒」への言及から、もう止まらない爆笑が始まった。ちょうどそこへ「吸って笑う生徒」が存在したので、いわゆる「引き笑い」について一言述べたところ、もうどう頑張っても笑いは止まらない。あんまり楽しいものだから、いつもの主義に反して15分も延長してしまった。
 終了後、現高校3年生たちが講師室に挨拶にきた。受験まで残り4ヶ月になって、彼ら彼女らは公開授業への出席が許されていない。まあ、冷静に考えれば当たり前のことである。残り100日の段階で、「基礎基本の徹底」を説く今井講演で90分も大爆笑しているのは時間のムダかもしれない。みんなで写真を撮るだけで、大人しく解散することにした。
渋谷3
(抽選で著書があたる)

 校舎を出たのが21時40分。すぐタクシーを拾って三軒茶屋へ。この時間帯で仕事が終われば、そりゃオトナなら「一杯飲みに行くか」になるに決まっている。こういう時あんまり素直に自宅に帰るんじゃ、何だか寂しい人生じゃないか。
 ま、三軒茶屋なら、大人しいものである。普通、今井君ぐらいの年齢のオトナで、しかも一定以上の収入でフトコロが暖かければ、金曜夜に繰り出すのは、六本木か西麻布。銀座や赤坂が好きな御仁もいらっしゃるが、どうもその種の贅沢はクマ蔵の趣味に合わないので、もっぱら三軒茶屋や下北沢の若々しい雰囲気の中で夜更かしをする。
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(渋谷での講演会 2)

 入ったのは、つい3~4日前と同じ「いなせや」。このブログにも「昔は焼き鳥屋で『あぶり亭』という屋号だった」と書いたばかりである。金曜の夜だから、前回以上に混み合っていたし、前回とはうってかわってアヤしい感じの男女が多かったけれども、酒も肴も相変わらず旨い。
 前回はネコ以上に上手にサンマを食べて写真まで掲載したが、今夜は久しぶりにホッケというものを食べた。ボリュームがありすぎて、最後は降参気味。若い頃はホッケなんか3匹でも4匹でも平らげたのに、おお、クマだってやっぱり年はとりたくないものだ。
 降参したくない意地っ張りなクマ蔵は、次から次へと日本酒を注文し、今度はそっちでも降参気味になってしまった。飲んだのは広島の「賀茂金秀」。広島出張の時も飲み、新宿の焼鳥屋でも飲んで、この酒はすっかりクマ蔵のお気に入りである。
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(渋谷での講演会 3)

 帰りがけ、お勘定をお願いした店員さんがニコニコ笑いながら「もしかして、今井先生ですか?」と尋ねてきた。最近はニコニコされただけで「お、来るな!?」と身構えるが、こう行く先々で「今井先生ですか?」が来ると、すっかり状況に慣れてしまって、誰も尋ねてくれないと寂しくなるぐらいである。
 「10年ほど前に代ゼミの岡山校で受講していました」とのこと。岡山なら明らかにサテライン受講であるが、10年の長い年月を経て、突如ツキノワグマが目の前に出現したら、そりゃ腰を抜かしただろう。
 「実は、前回のご来店のときから今井先生だとわかっていました」という。何だか店員さんたちの愛想が妙によかったと思ったら、どうも「あれは今井先生といって…」という情報が彼ら彼女らの間を駆け巡っていたのである。
 すっかり恐れ入って縮こまったクマどんは、「やっぱり〆はCoCo壱番屋のカレー」ということにした。前回は普通の4倍辛い「3辛」だったが、今日はもうワンランク上げて5倍辛い「4辛」を注文。これもまた難なく平らげた。
 何だか、この店の店員さんもニコニコしていて、クマ蔵に対してだけ他より愛想がいいような気がする。「さては!?」と思って身構えたが、とりあえず今夜のところは「今井先生ですか?」と声をかけてくるヒトはいなかった。あれれ、ちょっと期待が外れて、ガッカリなぐらいである。

1E(Cd) Dutoit & Montréal:RESPIGHI/LA BOUTIQUE FANTASQUE
2E(Cd) Rubinstein:CHOPIN/MAZURKAS 1/2
3E(Cd) Rubinstein:CHOPIN/MAZURKAS 2/2
4E(Cd) Lima:CHOPIN FAVORITE PIANO PIECES
5E(Cd) Muti & Berlin:VERDI/FOUR SACRED PIECES
total m65 y1251 d7212