Mon 110815 失礼、ギリシャに出かけておりました 旨いものを食べ、酒を旨く飲む | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 110815 失礼、ギリシャに出かけておりました 旨いものを食べ、酒を旨く飲む

 しばらく更新が途絶えがちになって、マコトに失礼した。8月下旬から更新は2日に1回の割合になり、9月上旬には「5日間更新なし」などということもあって、読者の中には「また今井がどっかに行っちゃった」とピンと来ていたヒトもいただろう。更新頻度が極端に落ちる時は「どうせまたヨーロッパか」と思ってもらえればいいのである。
 そそっかしいヒトも多くて、「今井が消えた!!」と思い込む。すぐにググって「今井宏 消息」のキーワードをクリックしてみたりする。ついでに発見した「今井宏 傷害」もググって楽しむうちに、ブログのことなんかすっかり忘れてしまう。
シンタグマ
(アテネ・シンタグマ広場のイマイグマ)

 そもそも、何なんだ「消息」「傷害」って? 今井君みたいにありふれた名前だと、赤の他人の妙竹林な事件まで「これって、今井?」と思われて迷惑する。同姓同名のオカタは、元衆議院議員、元東京女子大学教授、元一橋大学教授、元「NHKのど自慢」ピアノ伴奏者。枚挙にいとまがない。
 昭和の「NHKのど自慢」では「ピアノは今井宏サン、アコーディオンは横森良三サン」が定番。名物アナ・中西龍や金子辰雄の名調子で毎週これをやられたから、今井君の小学校時代は「ピアノは今井宏サン」で囃し立てられて大迷惑した。
 中1の英語の時間には「I → my → me」とか「in my hand」が出てくるたびに、クラスメイトが爆笑して今井君の顔を眺めたものである。一部分に「イマイ」の音が混じっているのが面白かったらしいのだが、まあそれほどにイマイはありふれた名前なのだ。
ゼウス神殿
(アテネ・ゼウス神殿のイマイグマ。最近、悲しいことに自撮りがうまくなった)

 閑話休題、ついでに「リシュボア紀行」の真っ最中にマコトに失礼するが、イマイは半月ほどギリシャに出かけていて、ついこのあいだ帰国したばかりである。しばらくブログ更新を怠けていて、ホントに失礼した。心配して「今井宏 消息」や「今井宏 傷害」をクリックしちゃったヒト、申し訳なかった、それらはクマ蔵とは全く別人の話である。
 クマ蔵、2011年8月~9月のギリシャ旅程は以下の通り。
   8月24日 アテネ ①
   8月25日 アテネ ②
   8月26日 アテネ ③
   8月27日 ミコノス ①
   8月28日 ミコノス ②
   8月29日 ミコノス ③
   8月30日 ミコノス ④
   8月31日 サントリーニ ①
   9月1日  サントリーニ ②
   9月2日  アテネ ④
   9月3日  アテネ ⑤
   9月4日  アテネ ⑥
   9月5日  アテネ ⑦
   9月6日  アテネ → 7日帰国
サントリーニのネコ
(ギリシャでは、ネコと犬によく出会う。ネコは知っていたが、犬がこんなに多いとは知らなかった)

 この旅行の詳細は、現在執筆中のリシュボア紀行を終え次第、「クマどんのエーゲ海漫遊記」として、微に入り細を穿ってこのブログに掲載しようと思っている。そのためにもリシュボア紀行を早く前進させなければならないが、2週間のリシュボア滞在記は6回も書いていまだに2日目の途中、いったいいつになったら終息するのか見当もつかない。
彫像
(マジメな彫像ばかりではない)

 クマどんがアテネやエーゲ海で何をして来たのか、読者には全くの謎であるはずだ。ヒトによっては「似合わねエ♨」とか暴言を吐いて、ついでに「失笑」ということになりかねない。諸君、世の中には理解力の欠如したヒト、そもそも理解しようという欲求の欠如したヒトも少なくないのである。
ミソス
(ギリシャビール「Mythos」。ギリシャの店の多くは、グラスもキリッと凍らせて出してくれる)

 ギリシャとエーゲ海に、ウワバミどんがいったい何のために出かけたのかと言えば、言うまでもない。「旨いものを食べて、旨い酒を飲んで、あとは何にもしない」ためだったのである。いつもの通り、「何にもしない」は大成功であった。
 「旨いもの」と「高いもの」とはもちろん全くの別物なので、今井君がギリシャに求めた「旨いもの」はイカとタコとヒツジとイワシである。昨年はバルセロナとリシュボアにそれを求め、今年はギリシャに同じものを求め、しっかり報いてもらえた。
ひつじ
(ラムのスブラキ。固くて、旨い)

 「旨い酒」と「高い酒」ほど懸け離れたものもない。というより、「旨い酒」などを探して酒屋や高級料理店を右往左往する方が間違っていて、「旨い酒を飲む」は「酒を旨く飲む」と言い換えた方が正確である。
 「旨い酒」でもシチュエーションによっては飲み下すのに苦労するほどマズいのは当然の話。ウワバミ君を自称する今井は、どんなにマズい安酒でも「甘露も及ばぬ銘酒」として嗜む方法を知っている。
 アテネやリシュボアやバルセロナの裏町で、「オマエ、よく飲むな!!」というウェイターの笑顔や目配せに、苦笑いで応えながら、1リットルでも2リットルでも痛飲。マルセイユでもいい。目の前には食べきれないほどのイカとタコとイワシ。あるいは得体の知れない貝類。酒は、もともと旨いものではなくて、飲み方で旨くするものである。
カラマーリ
(来る日も来る日も、イカ。ギリシャでもイタリアでもスペインでも、イカは「カラマーリ」である。よほどよくカラマッタのであるね)

 大規模デモの暴徒化で高級ホテルが襲撃され、危険な街のイメージが定着したアテネでも、今井君は連日プラカ地区をぶらついて、旨いものを食べ、安い酒を思う存分楽しんだ。2時間も3時間も同じ店に座って、50ユーロもかからない。円高サマサマである。
 ある夜、ついつい興が乗りすぎて、白ワイン2リットルを2時間で飲み干した。お勘定を頼むと、「よく飲んでくれたお礼」で、もう0.5リットルのワインがサービスされ、さすがのウワバミ太郎も降参。自らの酒量を超えたことを意識しつつも、善意で出してくれたものを拒むわけにも行かず、それもまた豪快に飲み干した。
ミコノスで
(ミコノス「6つの風車」を望む店で。どんなワインでも、旨く飲めば旨い)

 その後、国会議事堂のあるシンタグマ広場に戻ると(Mac君は「新田熊」だ)、デモと討論会の真っ最中。200人規模の討論会では、発言の意志のあるヒトが1列になって、次々と真剣にマイクに向かう。その姿を見て、ふと今井君も発言したくなった。SVCとSVOの単純な文型を連ねた、誰にでもわかるカンタンな英語でなら、ギリシャ人集会にも参加できるだろう。
ギリシャ語
(恐るべし、ギリシャ語)

 しかし、ま、そんなのは武勇伝でも猪突猛進でもなく、酒の勢いに負けた軽挙妄動にすぎない。「状況もしらない日本人が何を言うか」である。ギリギリで自己抑制が利いた。国会議事堂の前で警官隊ともみあうヒトビトも間近で見た。明らかなプロの扇動者もいるが、多くのヒトビトは国の将来をホンキで憂えるマジメな市民であった。
 「そんな危険な、治安の悪そうな国ばっかりに出かけてどうするんですか」と質問されることもある。しかし、評論家が口を揃えて「日本は東洋のポルトガルになる」「今に日本もギリシャみたいになる」と予言するなら、将来の日本の姿を眺めるためにも率先して出かけた方がよくないか。
 この2年で今井君が見て来た国は、アイルランド、スコットランド、ハンガリー、チェコ、オーストリア。ポルトガル、スペイン、ギリシャ。今年の年末には再びスペイン。今度はスペイン北部を見てくるつもりである。

1E(Cd) Holly Cole Trio:BLAME IT ON MY YOUTH
2E(Cd) COMPLETE MOZART/DIVERTIMENTI・SERENADES 3/11
3E(Cd) COMPLETE MOZART/DIVERTIMENTI・SERENADES 4/11
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