Fri 110708 春日部「ラホール」のジャンボハンバーグカレー 東武野田線の思ひ出 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 110708 春日部「ラホール」のジャンボハンバーグカレー 東武野田線の思ひ出

 7月15日、埼玉県春日部市で講演会があり、クマ蔵どんは講演会開始より2時間半も早く、16時半に春日部に入った。目的は、馴染みのカレー屋「ラホール」に立ち寄って、この店の名物「ジャンボハンバーグ、インドカレー辛口」をかきこむことである。
 この暑さだ。真冬でさえ大汗をかいてビッショリになる辛口インドカレーを一気にかきこめば、頭からも首筋からも滝のように汗が噴き出して、さぞかし爽快なことだろう。
 ハンカチだけでなく、「極デカ冷却ボディタオル!! BIG SIZE」も持参。ついでだから鞄の中には「ギャツビー・パウダー・デオドラント・ボディペーパー」という何とも念の入ったシロモノも忍ばせた。ホクホクしながら密かに代々木上原を出たのは、まだ日の高い午後3時であった。
なでしこどん
(クマ蔵を見送る後ろ姿のなでしこ。ネコの基本姿勢が美しい)

 代々木上原から春日部まではルートが2つある。①新宿から埼京線で大宮、大宮で東武野田線に乗り換えるか、②代々木上原から北千住まで千代田線にのり、北千住から東武伊勢崎線に乗り換えるか、どちらでも所要時間は同じである。
 この日の今井君は①を選択。せっかくなら、首都圏にぽつんと残された単線の電車でノンビリ揺られて行きたい。シートの上にチョコンと正座し、ミカンをむいて食べている和服のオバーチャンを目撃したのは、ホンの20年前。秋が深まれば、上下左右に大きく揺れる電車の窓から、赤い柿の実を満載した大きな柿の木が見えたりもする。
野田線
(大宮駅で発車を待つ東武野田線、柏ゆき)

 真夏のこの時期、夜の野田線に乗れば、窓から巨大な蛾や昆虫がいくらでも飛び込んでくる。荒野あり、大河ありのダイナミックな夕暮れの風景の中を行けば、遥か遠くの民家の明かりが瞬き始めて、懐かしい昭和の原風景がよみがえる。今はどうかわからないが、初夏の朝に「この付近で農薬の散布が予定されています。窓をお閉めくださるようお願い致します」という切迫した車内アナウンスが流れることもあった。
シルバーシート
(東武野田線、「シルバーシート」なままの優先席)

 「食べログ」その他、クチコミの皆さんの評価はたいへん厳しいから、こんなに旨いカレー屋でも評価はあまり高くない。今井君は、食べ物は爽快なのが一番好きだから、腹に入りきらないほどのカレーと、見た瞬間「ひえぇ」と身体の底から唸りたくなる大量のライスがあれば、その段階で星5つあげてもいい。
 それより何より、注文した直後に厨房の奥の方から聞こえてくる「ペチッ」「ペタッ」「むにょっ」という力強い音がたまらない。もちろん、超ジャンボなハンバーグは注文を受けてからこうして丁寧にコネ上げるのである。
 店内には20年も30年も壁や天井に染みついたカレーの香りが立ちこめている。おでんのダシや鰻のタレなら「開店以来、注ぎたし&注ぎたし使ってきた秘伝のダシorタレ」とグルメ番組でも喧伝するけれども、カレーの場合はこの「秘伝の香り」こそ最大の魅力なのだ。
 やがてハンバーグをコネる音がやみ、「30年間注ぎたし注ぎたし」のカレーの香りに、ハンバーグが焼ける香ばしい香りが加われば、待ちに待ったジャンボハンバーグカレーがテーブルに運ばれてくるまで、残り2分である。
ジャンボハンバーグカレー
(春日部「ラホール」のジャンボハンバーグカレー、インド辛口)

 この日は講演前だからビールは御法度。ウーロン茶で我慢するしかない。もっとも、「ウーロン茶で我慢」とは言うものの、万が一ここで瓶のビールなんか注文したら、ビールとカレーとハンバーグが胃の中で混じりあって、確実に胃袋の許容限度を超える。
 サラサラの極辛インドカレーが何と言ってもこの店の持ち味。看板には「カツカレー専門店」とあるが、どうもこれは看板の間違い。看板は、不動産の居抜きでこの店に移った時、前の店から受け継いだものをそのまま使っているのかもしれない。カツカレーも旨いが、ハンバーグもカニクリームコロッケも絶品だ。
看板
(納得がいかない看板。「華麗屋」「かつカレー専門食堂」ともに、この店の旨いカレーに似合わない)

 やがて予想通りの大汗が噴き出して、まずハンカチ1枚がビッショリになった。頭からも首からも汗が滴り落ちて、猛暑の中で草刈りに精出した勤勉グマみたいである。
 今井君はもうすっかり中年グマであるから「滝のような」「泉のような」といった清冽な印象は当たらない。ジュンサイ採りの最中にタライがひっくり返って、真っ逆さまに沼に落ちたみたいなビッショリぶりである。
「そんなに汗ビッショリで、この後の講演会がキチンとこなせるのか?」
というアリサマであるが、心配はいらない。もともとこの事態を予想して、ポロシャツ1枚で春日部にきた。公開授業用のワイシャツもネクタイもしっかり鞄の中に入っているから、これから春日部校の講師控え室で着替えればいい。「超デカ冷却ボディタオル!!」も、着替えの時のために持参したのだ。
 パッケージのサブタイトルに「汗、べたつきをふき飛ばす!!」とある。今井君は汗をかいただけで、断じて「べたつき」なんかはないが、まあ大いに頼もしい。サブタイトルのそのまたサブタイトル「さらさらパウダーin」で、汗だらけの今井ボディにダメ押ししてくれるだろう(明日に続く)。

1E(Cd) RUSSIAN MEDIEVAL CHANT
2E(Cd) Philip Cave:CONONATION OF THE FIRST ELIZABETH
3E(Cd) Rachel Podger:TELEMANN/12 FANTASIES FOR SOLO VIOLON
4E(Cd) Sirinu:STUART AGE MUSIC
5E(Cd) Rampal:VIVALDI/THE FLUTE CONCERTOS 1/2
total m39 y654 d6619