Fri 110701 夏風邪をものともせず、長崎に向かう 島原「ホテル南風楼」に一驚する | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 110701 夏風邪をものともせず、長崎に向かう 島原「ホテル南風楼」に一驚する

 7月9日、羽田空港発11時の飛行機で長崎に向かう。昨夜12時過ぎ、以前から引いていた夏風邪が突如としてキバをむき、歯の根もあわないほどブルブル震えながら、朝5時まで眠った。それでもTシャツ5枚ビッショリの大汗をかく荒療治をして、出かける頃にはまあ37℃程度まで熱は下がっていた。
 こういう時には、人生に甘えたほうがいい。電話でタクシーを呼び、「羽田空港まで、定額運賃でお願いします」と言えば、タクシー代は高速料金込みでも7000円で済む。普通にメーターを回して行けば9000円もかかる距離だから、「空港、定額で」はたいへんお得。思わず運転手さんに「定額制度じゃ、儲からないんじゃないですか?」と尋ねてしまうほどである。
 「使用機材が遅れたせい」ということで、長崎行きの出発は30分遅れになった。ANAのラウンジで、氷の入ったグラスを熱っぽいヒタイにあてて冷やしながら出発を待った。節電の夏で羽田はどこも蒸し暑いけれども、ラウンジ内だけは、キツい夏風邪を何とか耐えられるぐらいの温度まで冷房を効かせてくれている。
 しかもラッキーなことに、飛行機に乗り込んでみると隣の席が空いている。はっは。こりゃラッキーだ。プレミアムシートのお客というのは、何かと暑苦しいお客が多い。CAに対して変に高飛車な口調で話すとか、まあ松本龍大臣&チーム・ドラゴンみたいな(すでに死語ですか)ヒトが多いのだ。自分が病気のときは、ああいう暑苦しいお客が近くにいるだけで鬱陶しいのである。
雲仙普賢岳
(長崎、島原から雲仙普賢岳を望む)

 長崎着13時。しかし講演会の開始が19時半。「何だこりゃ?」というほど時間が空いているけれども、長崎空港と島原との間の距離は、クルマで2時間である。渋滞でもしていれば、3時間見込んでも足りないかもしれない。
 長崎空港が長崎県の北西部、島原は長崎県の南東部だから、意地悪なほど複雑な形の長崎県を、端から端まで斜めに横断したことになる。実際には、熊本空港に降りて、熊本からフェリーで島原入りする方が便利なのだ。それでもやっぱり空港から2時間かかるが、クルマを運転するヒトの手間は、ほんの少し省けるのである。
 東進スタッフと長崎空港で待ち合わせ、クルマに乗せてもらう。この「東進スタッフ」というのが、今井君が大いにイチモク置いている人物。「大いに」と「イチモク」という2つの形容詞を並列できるものかどうかは別として、彼はスペイン語と英語をネイティブ並みに話す、驚くべき人物なのだ。
 一昨年だったか、メキシコ人の奥方とケータイで話す彼のスペイン語の流暢さに、クマどんはひっくり返ってしまった。そういえば、風貌も日本人離れしてきたようだ。彼はもともと熊本のヒトなのであるが、普段話している言語によって風貌は変化する。スペイン語の話者には、スペイン語の話者独特の風貌があるものである。
もなか

もなかとなるだん
(国見高校の故郷だけあって、お菓子もサッカーである)

 島原に到着したのは15時を過ぎていた。この日の島原は最高気温が35℃。「25℃で融けはじめる」という秋田出身のクマどんにとって、この気候は余りにも過酷である。もちろん東京だって十分暑いけれども、東京の暑さと九州の暑さとでは、気温のデータ以上に暑さの質に明らかな違いがあるのだ。
 まず宿泊先のホテルにチェックインする。とは言っても、何しろ島原である。「島原の乱」の島原。天草四郎と一緒に皆で立てこもったり、伊東マンショ+中浦ジュリアン+原マルチノ+千々石ミゲル=天正遣欧少年使節団=クワトロ・ラガッツィの島原(それは天草か)。サッカーの国見高校の島原である。でっかい豪華ホテルなど、期待する方がおかしい。
南風1
(長崎県島原市「ホテル南風楼」に宿泊する 1)

 で、宿泊は、写真の「ホテル南風楼」。畏れ多くも、高松宮さまも宿泊されたという超高級旅館である。もちろん温泉付き。島原温泉には、ついこの間まで温泉旅館がもう1軒存在したらしいのだが、倒産してしまったとか何だかで、今やこの「南風楼」1軒を残すだけなのだそうだ。
 講師の中には「温泉大好き」という先生もいらっしゃる。講演に出かけるにも、「とにかく大浴場」「とにかくラーメン」「とにかく焼き肉」「とにかくギョーザ」であって、もし「温泉にも入れます」などということになったら、その場で狂喜乱舞。とても講演どころではなくなってしまいそうだ。
 今井君はというに、それほどの温泉好きではない。いま、目の前に立ちふさがる「ホテル南風楼」の建物を一瞥して、正直にいえば「唖然」「呆然」。「は? ここに一晩泊まるの?」である。でも、とにかく写真を冷静に見てみたまえ。「呆然」の2文字がアタマに浮かんだとしても、そんなに無理はないんじゃないか。
 今井君の後から続いて、2台の観光バスで到着したのは
「あったか九州、有明海3温泉ゆったりくつろぎの旅!! 武雄、柳川、島原ご一行さま」
の大量の中高年男女。この一団とともにエレベーターに乗れば、溜め息の2つや3つ、こらえることも難しい。
南風2
(長崎県島原市「ホテル南風楼」に宿泊する 2)

 しかも昨日の記事で書いた通り、今井君はキツい夏風邪の真っ最中。この前夜には39℃近い熱が出たし、シャツ5枚グッショリの荒療治をしたにしても、今朝だってまだ37℃の熱があった。咳も出るし、アタマもフラフラするし、声もまだ嗄れている。しかもこれから1週間、講演会が連続する。「のんびり温泉につかって」みたいな状況ではない。
 案内されたのは、3階の廊下の一番奥の部屋。廊下を隔てて反対側なら、夕暮れの有明海がキレイに見えるはずだが、残念ながら今井君の部屋の窓を開けても、見えるのは物置小屋の屋根と、畑と松林と、少年サッカーのグラウンドだけ。梅雨が明けたから、すぐ近くの松林でセミたちが甲高い声を上げているが、夏風邪グマの耳には暑苦しいだけである。
南風庭園
(ホテル南風楼の由緒正しい庭園)

 それでも最近の今井君は、物凄くイライラしていても、何とかニコニコ笑顔を保持できる。まさに穏和&温厚オジサン。達人の領域に近づいてきたのだ。団体旅行のオバサマたちと「いやあ、暑いですね」笑顔で挨拶を交わしながら、19時過ぎ、講演会場に向かった。会場は、東進・島原校舎の大教室である。

1E(Cd) Candy Dulfer:LIVE IN AMSTERDAM
2E(Cd) Patti Austin:JUKEBOX DREAMS
3E(Cd) Richard Tee:THE BOTTOM LINE
4E(Cd) Isao Tomita:Shin Nihon Kikou
5E(Cd) Anastasia:SOUVENIR DE MOSCOW
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