Thu 110616 綾瀬で講演会 3月中旬を回想する 翌日、北千住で父母対象の講演会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 110616 綾瀬で講演会 3月中旬を回想する 翌日、北千住で父母対象の講演会

 6月17日、綾瀬で講演会。19時開始、21時終了。出席者80名弱。教室は本来50人も入らないから、これでもすでにパンパンパンである。
 本来なら、綾瀬の公開授業は3月16日の予定だったが、大震災があって、計画停電があって、中止になった。当時のブログを読むと、あの日のたいへんな緊迫感(今日もまたMac君は「金箔感」。なんて金ピカなんだ)が伝わってくる。
 翌3月17日には防衛大臣の「もう今日が限界」発言があり、自衛隊ヘリコプターが上空からフクシマ3号機に海水を撒いた。さらに「最後の切り札」だった警視庁の放水車を投入、あっという間に撤退。最終的には自衛隊の放水車が投入されて、日本国民はようやく一息ついたのであった。
 3月11日、大地震発生時は金沢のホテルにいた。その夜は富山で講演。深夜3時、長野県栄村の震度6で、金沢も大きく揺れた。早朝までテレビにかじりついて、被災地からの中継を見続けた。
 翌12日は小松空港から東京に戻って、神奈川の平塚で講演。前夜の帰宅困難騒動がまだ続いていた羽田空港から、タクシーでいったん帰宅。午後3時から小田急線を乗り継いで平塚に向かった。フクシマの惨状を、U Streamで刻一刻確認しながらの講演だった。
 14日は奈良・大和西大寺で講演。震度4クラスの余震が続き、東海道新幹線がいつ「運転見合わせ」になるかわからないという状況の中で、今井君はあえて飛行機を選択。伊丹空港経由で奈良に向かった。
綾瀬
(6月17日、綾瀬での公開授業)

 伊丹空港での蕎麦屋で、昼食のお蕎麦をすすりながら、斜向いのテーブルのオバチャンが「やっと関西にチャンスが回ってきたで」と暴言を吐いているのを聞いた。ここには詳しく書かないが、彼女の暴言はさらに激しい一言に進んだ。見たところ60歳過ぎの分別盛り。ヒトというものは、どうしようもないものだ。
 いつもの今井君なら、間違いなく立ち上がって、敢然と彼女をたしなめるところである。しかしさすがのクマ蔵も疲労の極。しょうもないオバチャンを放置して、いったん宿泊先の堂島のホテルにチェックインし、奈良の講演会場に向かった。
 翌朝10時から、大阪のスーパーに出かけ、米と水とトイレットペーパーを購入、宅配便で東京に送った。購入したものは、いずれ東北新幹線が動き出せば、仙台の実家に持参する予定だった。まさか10日後に山形空港経由の飛行機で運ぶことになるとは思わなかった。
 しかも大阪のホテルでは、いったん荷物を引き受けたフロントクラークが慌てた様子で「発送先は東京ですか? いま東京は震災の影響で、宅配便がいつ届くかわからない状況です」と断りを入れてきた。「別に腐るものではないから、何日かかっても構わない」と何度も繰り返して、ようやく引き受けてもらった。
北千住1
(6月17日、北千住での父母対象講演会 1)

 3月16日の綾瀬での公開授業は、こんな緊迫した中で中止と決まった。それでも「生徒たちがずっと前から楽しみにして待っていたんだから、予定通り実施すべきなんじゃないか」という意見もあったが、今にして思えば、あの日の首都圏は放射性物質がたくさん降り注いでいた。防衛大臣でさえ、思わず「今日が限度」と漏らしたほど。校舎すぐ近くが計画停電区域でもあって、中止にしたのは決して間違いではなかったと確信する。
 あれから3ヶ月、計画停電の記憶も今では遠くなった。綾瀬は弱い雨が降っていたが、予定の80名弱が狭い教室を埋め尽くし、大盛況になった。一度中止になった公開授業に、こんなに多くの生徒を集めてくれた校舎スタッフに感謝する。
北千住2
(6月17日、北千住での父母対象講演会 2)

 今井君は、座席表にも細心の注意を払う。最初から熱く燃えあがっている内部生が前列を埋め尽くし、初めて東進を訪れた遠慮がちな外部生が後方の座席に追いやられると、
(1)外部生が疎外されたようでかわいそう
(2)前列ばかりが盛り上がり、後方がシラケたりすると、チグハグで授業がやりにくい
という理由から、外部生をできるだけ前列の真ん中に、内部生には後方と両端に着席してもらって、初めての生徒たちを取り囲むような座席表を作成してもらう。
 ここまで面倒くさいことを注文する講師も珍しいのではないかと思うが、せっかくの公開授業だ。「内輪だけ盛り上がっていた」という疎外感をかかえて帰る生徒が1人でも出るのは、今井君は残念でならない。校舎スタッフに面倒をかけてでも、座席表は綿密に作成しなければならない。
 ついでに言えば、講演会でも公開授業でも、これはあくまで授業の一環であって、イベントとかお祭りではないのだ。内部のコアな生徒が必要以上に盛り上がり、お祭り騒ぎにしてしまったのでは、彼ら彼女らのためにもならない。
 講演中は確かに大爆笑の連続であって、「最低でも90秒に1回の大爆笑」は確保するけれども、もちろんあくまで私語は厳禁。講演終了後も、サイン会とか、抽選会とか、握手会とか、そういうお祭り色の強いものについては、出来る限り抑えてくれるように、今井君は校舎サイドにお願いしている。
 それでも、校舎スタッフも20歳代30歳代の若者たちだ。ふだん画面で見ている講師がナマでやってきて、可愛い生徒たちが嬉しくて大騒ぎになっているのを、抑制するのは難しい。ついつい生徒たちを甘やかし気味になるのも仕方ないかもしれない。
北千住3
(6月17日、北千住での父母対象講演会 3)

 翌18日土曜日は、綾瀬のお隣の北千住で父母対象の講演会。15時開始、17時終了。出席者90名弱。本来70名しか入らない教室に、机20人分を増設して、超満員で実施することになった。北千住という場所で、予備校の父母対象講演会が行われることに、出席者も感慨が深い様子である。
 節電の季節でもあり、講演中は蛍光灯を約半分にし、蒸し暑かったが、冷房も「かけるかかけないか」のギリギリ運転で我慢。それでもつい夢中になって、予定を20分もオーバーしてしまった。
 外に出ると、ますます雨が強く降り出している。今年の梅雨は、いつもの梅雨以上に梅雨らしい梅雨である。

1E(Cd) Preston:BACH/ORGAN WORKS 4/6
2E(Cd) Preston:BACH/ORGAN WORKS 5/6
3E(Cd) Jessica Simpson:IRRESISTIBLE
4E(Cd) Jandó(p) Ligeti & Hungarius:MOZART/Complete Piano Concertos 4/5
5E(Cd) Jandó(p) Ligeti & Hungarius:MOZART/Complete Piano Concertos 4/5
total m80 y545 d6510