Sat 110604 9日からの収録に備えて浅草の床屋に行く 合羽橋の問屋街を散歩する | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 110604 9日からの収録に備えて浅草の床屋に行く 合羽橋の問屋街を散歩する

 6月7日、前日の暑さにも一段落ついて、浅草までちょっと床屋に行ってくることにした。
 前日でもよかったのだが、何しろ東京の最高気温29℃。25℃を過ぎたあたりでそろそろ肉体がドロリと融けはじめる溶解人間グマとしては、溶解の危険性を冒してまで散髪に出かける勇気はさすがに湧いてこない。
 そもそも6日は全国の床屋さんが一斉にお休みになる月曜日。ホントは溶解がコワいくせに、「溶解がコワい」という臆病な現実をカワすには最高の言い訳があったわけだ。ここでまた我が友Mac君は「妖怪が恐い」などという余りにも当たり前な変換をしてクマ蔵を脇道に引き込もうとする。最高にいいヤツである。
 まず「なぜ散髪に行かなければならないか」であるが、何と「髪が伸びたから」。これが古今東西、老若男女、人類である限り、従わなくてはならない最低限の作法であることは論をまたない。
 ましてや9日からいよいよ授業収録が開始になるのである。長年ライブラリーとして残る授業ビデオに、散髪もしていない薄汚い今井君が映るのはマナー違反である。明日の授業ではネアンデルタール人とクロマニョン人を比較した長文読解問題を解説するが、だからといってネアンデルタールの扮装をする必要はないざんしょ。
提灯や
(浅草の帰りに合羽橋に寄った。提灯屋で「くまさん」の提灯を店の奥に発見)

 しかも、テレビを見ていると東進の2011年版CMがバンバン入り始めている。「音読を繰り返せば、みんなアタマに入ってるから!!」で「アタマをポン!!」である。日本vsペルー戦でもvsチェコ戦でも、ハーフタイムの後半にそれぞれ2回も入ったとのこと。諸君、これからもCMはたくさん流れる。ぜひ注目してくれたまえ。
 こういうのは「まだか&まだか」とヤキモキしていると、かえってなかなか始まらないもので、「3試合全部0-0」だったキリンカップの結果以上に、日本国民はみんなヤキモキしたに違いない。こんなにヤキモキするなら、いっそ日本のCM全部が東進新CMになってもいいぐらいだが、まあそれもまた逆効果というものか。
 「アタマをポン!!」は、しっかり5mmか6mmに刈り込んだサトイモ系丸刈りアタマでないと成立しない荒技なのであって、最後の散髪から50日も経過してロビンソン・クルーソーみたいに変貌したアタマでは、CM大明神に申し訳が立たない。
 「床屋に行こう」という決意は、こうして極めて論理的に決断したクマの行動である。「数式はコトバなんだ。計算じゃない」。同じように、床屋に行こうという決意は論理なんだ。思いつきじゃない。「じゃあ、いつ行くんだ? 今でしょう」。こういうふうに、今井君の決意も決断の構成要素もほとんど全てCMが材料。「床屋なんかお店なんだ、行けば、誰だって髪は短くなる」。
サンプル1

サンプル2
(合羽橋の食品サンプル店で)

 では、なぜ「浅草の」床屋なのかである。それを理解するためには「1つの問題を、別の見方で…とらえる」ことが必要。「まず敵を知る」である。カンタンに言えば、「なぜ床屋に行ったか」ではなくて「なぜ浅草に行ったか」という次元、英語で言えばディメンションに思考の焦点を切り替えるわけだ。
 このへん、キーワードのほとんどが新CMのキメのセリフに関わってくるから、読んでも「何だかワケが分からない」「今井クマ蔵が錯乱したんじゃないか」と疑っているヒトは、まず「東進YouTube校」を検索して、新CMを10回見てから記事を読み直すこと。「今井君は酔っぱらってるんじゃないか」と疑ったヒトは、まさにその通り、ホントにいいところをついてきたわけで、キミの判断力は十分に称賛されていい。
 では「なぜ浅草に行ったのか」であるが、言うまでもなく「浅草の床屋さんが気に入ったから」である。今回は、3月と4月に次いで3回目。50歳すぎぐらいの上品な夫婦がやっている、2席だけのこじんまりした床屋である。
 夫婦ともに無口なヒトで、仕事の最中よけいな世間話をしない。今井君は丁寧で無口な床屋が好き。何しろ自分の性格が控えめで♨人見知り♡だから、床屋さんでの世間話は子供の頃から大の苦手なのである。
スカイツリー
(浅草から眺めるスカイツリー)

 地下鉄銀座線の一番先頭の車両で行って、浅草で降りたら改札口をすぐ左に折れて地下道を進む。そのとき、地下道の風景にヒルんではならない。ラーメン屋も飲み屋もチケット屋も、その古色蒼然ぶりは「唖然とする」以上のナンジャタウン状態だが、「自分は今ナンジャタウンの夢の世界にいるんだ」と言い聞かせさえすれば、何とか気絶せずに目指す床屋にたどり着ける。
 ただし、地下道にはもう1軒の床屋さんが存在するから、取り違えないように注意。「もう1軒」のほうは地下道の途中にあって「カット700円」という驚くべきノボリを立てている。カット700円などというのは、経験豊富な今井君でも大阪・新世界と浅草でしか目撃したことがない。
 目指す床屋は、地下道の一番端っこ、「もうここから先は外です」という極限値的な位置を占めている。ナンジャタウンも、ここからは21世紀の浅草の現実なので、いま今井君は夢と現実の境目に立っている。
海老サンプル
(合羽橋、エビの巨大サンプルとクマの足)

 浅草の床屋が好きな第2の理由は、「夢と現実の境で1時間を過ごす」にあるので、「1時間経過して現実の世界に出たら、100年が経過している」などという可能性もなくはない。頭髪(おヒゲも)を伸ばし放題に伸ばした原人の風貌が、1時間のうちに5mmカットのジャガイモに変貌するとすれば、その進化の速度は驚嘆に値する。
 ただし昨日は、カミソリと今井君の皮膚の相性が悪かったらしく、地上に出て現世の風に吹かれると、カミソリとケンカしたばかりの首筋がヒリヒリと痛む。おりから浅草には、完成しつつあるスカイツリーを間近に振り仰ごうとする善男善女がどっと詰めかけたらしく、仲見世も観音通りも大混雑。カミソリ負けの首筋に、世間のホコリがシミた。
雷門セット
(浅草「十和田」の雷門セット1500円)

 前回来た時と同じ蕎麦屋に入り、「雷門セット」を注文。もりそばに、天ぷら盛り合わせに、板ワサに、鴨のタタキに、大根サラダ、蕎麦豆腐。「これで1500円は高すぎませんか?」という内容を、どでかい鉢とオマケの人形焼き1個で何とかカバーする。
 カミソリ負けの痛みを和らげようと、仕方なくビール1本と日本酒1本も注文(岩手県久慈の酒でBuy Tohoku)することにした。我ながら、まさに苦渋の選択である。
 問題は、「酒に人形焼きはいくら何でも無理だろう」である。店の中で楽しそうに遊んでいた3~4歳の女の子にあげちゃおうと思ったら、そのママが何だかケータイに向かってコワい声を出している。話の中身は、何だか裁判沙汰みたいだ。おそろしやおそろしや。ここはさわらぬ神に祟りなし。とっとと退散することにした。
エビ天サンプルをつくる
(合羽橋、エビ天ぷらサンプル作成の実演)

 爽やかな初夏の風に吹かれて、浅草から上野までノンビリ散歩しながら帰ることにした。途中、合羽橋の問屋街を通って、食堂用の食品サンプルや、レストラン用の食器・調理用品・家具調度などを見て歩いた。
 別にお蕎麦屋さんやおでん屋さんを始めようというわけではないが、なかなか面白い見物である。浅草から合羽橋を通って上野までは30分ほどの散歩だから、涼しい日の午後の散歩にはオススメだろう。天ぷらのサンプル作成の実演などもやっていて、女子大生の修学旅行みたいな皆さんがキャーキャー過剰な歓声をあげていた。これは余計であるね。
かっぱ1

かっぱ2

かっぱ3

かっぱ4
(合羽橋商店街のカッパたち)


1E(Cd) Anita Baker:RHYTHM OF LOVE
2E(Cd) THE BEST OF ERIC CLAPTON
3E(Cd) Michael McDonald:SWEET FREEDOM
4E(Cd) THE BEST OF JAMES INGRAM
5E(Cd) Peabo Bryson:UNCONDITIONAL LOVE
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