Tue 110322 仙台市内に暴走族 今こそ今井を使いたまえ 大正12年「復興節」に学ぶ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 110322 仙台市内に暴走族 今こそ今井を使いたまえ 大正12年「復興節」に学ぶ

 それにしても、3月24日未明の仙台市内を、なぜ暴走族が走り回っていたのだろう。午前1時、大昔に読んだ懐かしい本を読み返しながら起きていた今井君の耳に聞こえてきたのは、たくさんのバイクが走り回る爆音。むかしむかし、暴走族の全盛期に聞いた懐かしい爆音である。
 「暴走族の全盛期」って? そうねえ、「横浜銀蝿」の頃かねえ。横浜銀蝿の妹分=岩井小百合の頃かねえ。島田紳介が革ツナギにヘルメット抱えて登場した頃かねえ。
 今でも、出張で姫路とか広島に宿泊すると、午前2時や3時の駅前を爆走する暴走族の爆音を耳にすることはあるが、大震災直後の仙台市内、「ガソリン入れてもらうのに14時間列を作って待つ」という仙台市内で、暴走族がいったい何をやっていたのかねえ。だいたい、そのガソリンの出所はどこなんだ?
暗い渋谷1
(渋谷は節電で真っ暗だ。渋谷南口、東急プラザ前から見た東進渋谷校)

 24日夜、仙台からの帰り道は暗かった。仙台から山形空港まで再びタクシーを利用したのだが、作並温泉経由の山道を東から西に1時間半、対向車に出会うことはほとんどない。それもそのはず、「ガソリン20リッターに14時間」では、対向車などというものと出会うはずがない。そもそもクルマという存在が、みんな姿を消してしまったのだ。
 このあたりの名湯・作並温泉も秋保温泉も、明かりを落として真っ暗。営業は出来ていないが、24日から「シャワーは使えません」という但し書きつきで、この両温泉は被災した避難者の入浴のために温泉施設を開放した。素晴らしいことである。シャワーが使えないのは、もちろん水道施設が地震で破壊されてしまったせいだ。
 帰りの運転手さんからも、いろんな話を聞いた。やっぱりガソリンがない話と、タクシーのお客も激減して日々が厳しいという話。山形空港の間近になって、2人で同時にふと気づいたのは「そう言えば、仙台から山形まで、一度も赤信号で止まりませんでしたね」である。
 1時間半、赤信号で一度も止まらない。30年前の北海道なら笑い話でよくある話だったが、今の仙台-山形間はこういう寂しい状況である。あれだけ真っ暗では、強盗とか窃盗団とか、そのたぐいのデマや流言がマコトシヤカに囁かれるのも「ムベなるかな」。一刻も早い復興が望まれる。
 と、書いている間にも、仙台のガソリンスタンドから悲しいニュースが入った。「ガソリンスタンド前に並んでいたクルマ50台が、アイスピックのようなものでパンクさせられた」というのだ。ちょうどあの夜、今井君がタクシーで通りかかったあたりである。うーん。何とも言いようがない。
暗い渋谷2
(渋谷は「戦後のドサクサ」みたいな薄暗闇。「若林折返所ゆき」のバス停も、薄暗闇の中、人々が黙々と列を作っていた)

 あれから一週間、3月30日夜、久しぶりに渋谷の街に出てみた。計画停電はもう3日も実施されていなくて、街には気分的にも相当の余裕が戻っているはずなのに、残念ながら東京は「自粛、自粛、ひたすら自粛」。明かり1つ灯すのもオッカナビックリ、エスカレーターもエレベーターもみんな止まったまま。看板に明かりを入れるのも「ゼイタクは敵」の厳しい視線に気をつかう。
 コンビニは遠慮がちに薄暗い中で細々と営業。渋谷駅前のメガバンクも、19時の段階ですでに真っ暗である。「夏にはビールも品薄になるかも」という記事が新聞に踊り、レストランも飲み屋も22時には閉店。23時を過ぎれば、開いている店を探すのが難しい。
からっぽ1
(飲食店もガラガラ。渋谷のロシア料理店ロゴスキー、21時)

 諸君、これは行き過ぎである。確かに、「計画停電に不公平がないように」は大切。しかしそれは、東京電力に山ほどいる文系超エリートの方々にある程度お任せして、我々庶民はもっと笑顔で明るく生活する方がいいんじゃないか。
 スイッチを切り、電気を消して回るのは、もうこのぐらいでいい。再び「大規模停電の可能性」が近づいたら、その時はまた海江田大臣なり東京電力の社長や会長が、ホンキかどうかわからないけれども、緊急に深々と頭を下げてくれる。その時までは、笑顔で、笑って、明るく過ごそうではないか。
からっぽ2
(世田谷の飲食店もガラガラ。今井が飲んだ安酒の背後には、客は誰もいない)

 どうしても笑顔になれないなら、今井君を講演会に呼びたまえ、マジメな話を材料に、いくらでも笑わせて差し上げる。笑顔、屈託のない笑い声、爆笑&爆笑。「今井君をどう呼ぶか」は、東進の広報部にでも尋ねてもらうしかないが、学園祭でも何でも、どんどん出て行く用意がある。遠慮は無用である。
 今井君は、行き過ぎた自粛合戦はイヤである。1歩間違えば「大日本報国婦人会」みたいなヒトたちが登場して、女性の振り袖をハサミで切ったり、派手なヘアスタイルを発見すると「お国のためを考えなさい」と取り囲んで、相手が泣くまでキツい説教を続けそうである。おお、そりゃキツい。そういう話は真っ平御免だ。
 「自粛&自粛&ひたすら自粛」の過熱の中では、お笑い芸人さんやバラエティ番組経由で明るい笑顔や爆笑を呼ぶのは困難。その点、今井君の笑いは「センセイの笑い」「勉強関連の爆笑」であって、すべては超・建設的。マジメさからスタートし、マジメさに回帰する。どこまでも生産的な笑いだから、叱られにくい。しかも実際に、あくまでプラスに機能する。今こそ、時代は今井の笑い。今井をもっともっと使いたまえ。うにゃ。
渋谷1
(それでも春は来て、花は咲く。渋谷区の住宅街にて 1)

 諸君。「復興節(ふっこうぶし)」をご存知か。大正12年、関東大震災直後の流行歌である。タイトルは「震災復興音頭」だったかもしれない。いつだったか、東京白金の「庭園美術館」で、今井君はそのレコードジャケットのようなものを発見して狂喜乱舞したことがある。
 以下、その歌詞は、添田知道著「演歌の明治大正史」(63年/岩波新書)に掲載されているとのこと。驚くべきその歌詞を読んでみたまえ。いま、どんな態度が必須か、若い諸君も考えてくれたまえ(一部、今井が読みやすく書き換えました)。

ウチは焼けても江戸っ子の 意気は消えない、見ておくれ
アラマ オヤマ。 たちまち並んだバラックに 
夜は寝ながら お月サマ眺めて 
エーゾ エーゾ 帝都復興 エーゾ エーゾ

カカアが亭主に言うようは お前さんシッカリしておくれ
アラマ オヤマ。今川焼さえ「復興焼」と
改名してるじゃないか お前さんもシッカリしとくれ
エーゾ エーゾ 亭主復興 エーゾ エーゾ

騒ぎの最中に生まれた子供 つけた名前が震太郎
アラマ オヤマ。 震次に震作 震子に復子
その子が大きくなりゃ、地震も話のタネ
エーゾ エーゾ 帝都復興 エーゾ エーゾ

「復興節」はまだ続くが、引用はこのぐらいにしておこう。ネットを駆使すれば、きっと楽譜も見つかるだろう。おお、言わんこっちゃない。YouTubeを検索してみたら「復興節」でヒットした。実際の音も聞くことが出来るじゃないか。95年、神戸の大震災の時にも、この歌がどこかで復活したとのこと。諸君、2011年東京風にアレンジして、もっと明るくやろうじゃないか。
渋谷2
(それでも春は来て、花は咲く。渋谷区の住宅街にて 2)


http://www.dailymail.co.uk/news/article-1369307/Japan-tsunami-earthquake-Road-repaired-SIX-days-destroyed.html

 ついでに、上の記事にもアクセスすること(英語の勉強にもいいです)。悲観的なことばかり言ってないで、「おお、日本、やるじゃないか」と嬉し涙を流そじゃないか。エーゾ エーゾ。エーゾ エーゾ。

1E(Cd) James Ingram:ALWAYS YOU
2E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia:SIBELIUS/SYMPHONIES 1/4
3E(Cd) K.Simizu:LISZT/SONATA IN B MINOR など
4E(Cd) BILLY JOEL GREATEST HITS 2/2
total m40 y158 d6123