Thu 110303 祝!! 1002回 3月上旬の思い出 祝!! 福岡・天神での講演会大成功 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 110303 祝!! 1002回 3月上旬の思い出 祝!! 福岡・天神での講演会大成功

 3月5日、福岡で講演会があって、朝9時の飛行機で羽田から福岡に向かう。ちょうど先週末が熊本と福岡の講演会だったから、連続2週の週末が九州ということになる。
 先週の九州は異様に暖かかった。2月末というのに「5月上旬並み」という生温さだったから、真冬のコートが何だか場違いな感じ。あれから一週間、月もかわって3月。ひな祭りが終わって、暦は「啓蟄」である。暖かさに気づいて、虫が穴からぞろぞろ這い出してくる。
 虫嫌いなクマ蔵にとっては少々むず痒くなるような早春の一日。クマ蔵どんもそろそろ冬眠を終わりにして、代々木上原の半地下のネグラからノッソリ這い出し、早朝の空気を吸い込んでみると、あれれ、それほど暖かくはない。「冬に逆戻り」とは言わないまでも、3月上旬の早朝らしく、冷たく引き締まった緊張感が溢れている。
語る1
(福岡・天神での講演会)

 考えてみると、今井君が受験生だった頃は、3月3日が東京大学の1次試験であった。3月2日まで駿台は授業をしていて、奥井師だったか鈴木長十師だったかの最終講義で「さ、キミたち、安心して落ちてきなさい。私はここで待っています」の一言に感銘を受けた。あの年の3月3日も同じように晴れ渡って、同じように冷たい緊張感が空の奥まで満ちていた。
 3月3日、東大1次。3月6日、東大1次と早稲田政経学部の合格発表。まず自信のあった早稲田の方の合格発表を見て、教務課窓口でもらった「入学関係手続書類」の茶封筒をふりふり、東大1次の発表を見に本郷に向かった。まあ、何とか1次合格。2日後の3月8日と9日、東大2次。なかなかのハードスケジュールである。
 8日には秋田高校の卒業式が重なっていて、「もし1次に不合格だったら、卒業式に出席するかどうか」、相当迷ったことも記憶に残っている。卒業式に出席するということは「無理して東大を受験したくせに、1次で不合格になったのだ」と、学校全体に懺悔&告白するということである。
 うーん、早稲田から本郷に向かう地下鉄の中で「落ちてたら、卒業式に出るか、出ないか。それが問題だ」みたいな自虐的なことを考えて、ニヤニヤだかニタニタだか、すでに引きつった笑いを浮かべていたものだった。結果は、何とか(おそらくスレスレで)1次合格。ニヤニヤからニコニコへ、不健康な苦笑から→健康な微笑へ、今井君は変身を遂げたのである。
 しかし2次試験は最悪。数学は1問も完答出来ず、頼みの綱の国語も英語も、この2科目で数学0点をカバーできる得点には程遠い。とても合格する自信はなくて、11日、駿台文科1類を受験。当時の駿台は、意地でも東大と同じ「文科1類2類」「理科1類2類」という分け方をしていたのだった。
語る2
(福岡・天神で語るクマ蔵 1)

 2011年3月3日のクマ蔵は、長い冬眠からの起き抜け、「ああ、今日から原点に戻って暴れ回ろう」という決意とともに、そんなカビの生えた大昔の記憶を脳裏に呼び返していた。カビも生え、コケもはえ、ヒビの入った数百年前の記憶をクンクン嗅ぎながらお鼻を動かしてみると、つられて丸いお耳も春の気配にピクピク動き始めるのだった。
 さて、福岡に着いてみると、先週とはうってかわって空気が冷たい。予定より2時間早い飛行機に乗ったので、まず空港で博多ラーメンをすすり、それでもまだ時間があったので、ラーメン屋のお隣の定食屋に入って「ふぐの一夜干し」に「がぜみそ」をつまんでみた。新規開店らしいが、この定食屋は空港のグランドスタッフなどで満員、なかなか繁盛しているようだった。
 午後2時、ホテル日航福岡にチェックインしてブログを1本アップ。それが「祝!! 更新1000回」の記事である。まさに心身ともに原点に回帰して、「おお、長い長い冬眠だったが、ホントにこれで原点に戻って、大いに暴れ回ろう」「ついては、まず今日の講演会を大成功させなければならない」と、クマ蔵らしく乱暴に伸びをして、アゴが外れるほど大きく決意のアクビもして、17時半、福岡天神の講演会に向かった。
語る3
(福岡・天神で語るクマ蔵 2)

 講演会開始19時、終了20時半、出席者約120名。福岡天神は講演会を主催してくれた福岡の塾の本館であって、120名を収容できる大教室がある。その大教室が超満員でパンパンパン。それでも自塾の教室だから、授業の延長も15分程度ならば、まあ問題はない。
 生徒の反応が鋭敏なことは、今井君が入場してすぐにわかった。もちろんその鋭敏さは今井君の一言一言に対して感じられるものであって、決して私語が多いなどということではない。私語は一切ナシである。 私語ゼロで、しかし「60秒に1回の大爆笑」「15秒に1回の中爆笑」というのは、なかなか困難であって、日々の生徒指導が余程行き届いていないと不可能である。
 余りに生徒たちが明るく反応してくれるので、今井君の盛り上がりもあっという間に最高レベルに到達。盛り上がれば、普段言わないで我慢しているギャグやネタも次々と飛び出し、気がつくとすでに規定の90分を過ぎている。うにゃ、この際(昭和中期までは、こういう場面で主人公は「ままよ!!」と叫んだものだ)10分延長もいいだろう。
 「おそらく東大理科3類に合格しただろう」という信じられない秀才も出席していて、「滅多に口を開けて笑ったりしない」という彼も、ずっと大きな口を開けて笑い続けていたとのこと。スタッフの印象では「60秒どころか、45秒に1回の大爆笑でしたよ」とのことである。
まんが
(最近はマンガにも登場している今井君)

 今井クマ蔵が一番うれしかったのは、天神本館の職員の皆さんが次から次へと見学に訪れてくれたことである。若い職員だけでなく、ベテラン職員の方も教室の後ろに立って、生徒たちと一緒に爆笑を繰り返してくれていた。
 後で聞いてみると、経理担当の職員や、幼児部の職員、「私は英語がキライです」と宣言していた職員も、「2~3分のつもり」で見学にきて、「あんまり面白いので、気がつくと30分。すっかりハマってしまいました」「高校生の頃にクマ蔵先生に出会っていたら、と思います」という感想を漏らされていたとのこと。クマ蔵は嬉しくて嬉しくて、飛び上がりそうになりましたとさ。Macくん、「なりました土佐」って、ひどすぎませんか?
語る4
(もう1度、大成功だった福岡・天神講演会)

 こういうふうで、その後のお食事会もまたまた大いに盛り上がった。5日前と同じ天神の水炊き屋「華味鳥(はなみどり)」の個室に5人で入って、本場の水炊きを満喫。万が一公開授業に不満が残っていれば、どんなお食事会もションボリしてしまうだろうけれども、生徒の反応ばかりかベテラン職員の方々も絶賛の大成功の後だから、お酒のほうも信じがたいほど進むのだった。
 誰も数えていなかったようだが、冷静な今井君はしっかり数えていた。この夜2時間あまりで飲み干した日本酒は2合徳利で14本。えっ、28合=2升8合? 5日前のお食事以来、みんなが気に入っていた日本酒「渓(たに)」を、店にあった全てをとうとう飲み尽くしてしまい、途中から別の銘柄(六十余州)に変わったけれども、とにかくホイホイ2本ずつ楽しくオカワリをして、正確に7回である。
 ずっとビールだったヒトもいたから、1人あたりの酒量は想像を絶するものがある。講演の大成功、生徒とベテラン職員の皆さんのアゴが痛くなるほどの爆笑の連続、本場の水炊き、どこまでも弾む会話。これだけの要素がチャンと揃えば、ちょっとやそっとの酒量でダラしなく悪酔いしたりはしないものなのだ。