Thu 110224 (第995回 カウントダウン5) 本日SOL出演 京大事件 熊本で講演会  | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 110224 (第995回 カウントダウン5) 本日SOL出演 京大事件 熊本で講演会 

 一昨日26日は熊本で公開授業。熊本に宿泊して、27日昼に福岡に移動。夕方から福岡で講演会。これを書いている段階で、28日午前10時である。福岡は、春の雨。この後12時半の飛行機で東京に戻り、いったん代々木上原へ。午後8時過ぎから半蔵門のTOKYO-FMに入って、日付が変わるまで「スクール・オブ・ロック」の生放送に出演の予定。ま、自分で言うのもなんだが、なかなか多忙な毎日である。
SOL
(TOKYO-FM「スクール・オブ・ロック」のHPより)

 多忙なのは自分だけではなくて、社会の動きもたいへん多忙である。リビアはどうも3つの勢力が絡まり合って、内戦状態の徴候。半政府勢力が2つに分かれているのは、いかにも不吉である。大昔なら、3者の後ろ盾に大国がくっついて代理戦争が始まるのがお決まりだったが、このごろは大国ではなく周辺諸国が後ろ盾になる。

 しかもその「周辺諸国」自身もリビア自身も、多種多様な民族紛争と宗教対立を抱えていて、それこそまさにいろいろな次元で、いろいろな構造と思惑の後ろ盾がくっついたり離れたりするから、ますます内戦の収拾はつきにくい。

 国会は予算案の可決で泥仕合、これまた3つの勢力に分かれているのが不吉。民主党A、民主党B、その他野党の3つだが、それぞれの後ろ盾をみると、すでにリビアと状況は大差ない。体制側が武器や兵器を振りかざさないのがせめてもの救いである。

 以上、しばらくテレビのニュースショーや新聞から離れて九州行脚をしながら書いた。しかしいったん東京の自宅に帰って落ち着いてメディアを眺めてみたら、今井君が偉そうに書いたことは、みーんなすでに今朝の新聞やニュースショーで「専門家の意見」として触れられてしまっている。

 うーん。残念だ。しかし待て、ということは「今井君は、いろんなことについて専門家ハダシ」ということにもなるじゃないか。なかなか自信のもてる話じゃないか。ま、そう考えて自ら悦に入るのも悪くない。
うと1
(熊本県宇土での講演会1)

 こんなに大事なニュースばかり溢れていては、飛騨高山で震度4の地震が連続して発生しても、あまり大きく扱われることはない。飛騨高山にはほんの1週間前に滞在したばかりである。あの時の高校生たちに被害はなかったか、ふと不安になるし、高山を訪れていた外国人観光客には「地震を初めて体験する」というヒトも少なくないはず。さぞビックリしただろう。彼らのことだって、やっぱり心配になるのである。

 京都大学での事件については、たとえブログの中でも、予備校講師として公式見解を発表する段階にない。皆様のご意見の通り、「この程度の問題なら、自分で解いた方がずっとカンタン」だし、合格しても入学する気のないヒト複数の存在を感じる。

 愉快犯3人組で出来そうな行為である。写メで送信するヒト、それを文字化して投稿するヒト、解いて投稿するヒト。後者2名は同一人物である可能性もある。「写メで送信するヒト」のリスクばかりが異常に高いのだが、リスクが高いほど愉快の度も高くなる。変なやりがいを感じて突っ走るヒトはいるものである。
うと2
(熊本県宇土での講演会2)

 まあ、そんな話は飲み屋のテーブルで済ませることにして、今井君なんかは「京都大学側の責任」が余り言われていないことが不思議である。全国民が注視する入学試験に対し、試験のあり方があまりに杜撰すぎないか。杜撰さは以下の2点に集約される。

(1)数学は仕方ないにしても、英語の問題で写メ1枚でカンタンに外部に流出するような問題形式を30年も40年も変えていないこと。日本語5~6行を「英語に訳しなさい」という問題形式をみて、良からぬヒトが良からぬことを思い立つのは、受験と無関係の一般のヒトでも理解できることである。

 「問題形式が古すぎるんじゃないの?」とあれほど周囲が騒いでいるのに、一切聞く耳を持たない。何故ガンコに和文英訳だけの旧態依然とした問題形式を貫いてきたのか。今回の件を契機に、英語の問題形式だけでも変更を考えた方が良くないか。

 ま、不幸な事件を転じて福となす好機でもある。関西の雄なら雄らしく、チャンと21世紀に即した問題形式を工夫して、マジメな受験生がこういう不幸で無惨な事件に巻き込まれないように真摯な努力を始めるべきである。

(2)試験の監督について、京都大学はもっともっと重く責任を感じなければならない。TOEICの試験監督者は、受験者全員がケータイの電源を切ったかどうかを、一人一人確認する。留学生向けの日本語試験でさえ、受験者はケータイからバッテリーを外すのである。

 京大が「ケータイ持ち込み禁止は難しい」などと発言するのを聞くと、「この大学はマジメに試験をする気があるのか」「入学試験をチャンとやる気があるのか」と疑いたくなるほどである。持ち込み禁止が「難しい」なら、その難問を解決する努力をしてこそ、入学試験の名に値する。

 受験生に難問を課しているクセに、自分たちは難問を解決する気がないのでは、良からぬヒトにつけ込まれるのは当たり前。本来、この事件は事務方の最高責任者が辞意表明をしてもおかしくない大事件だ。ま、予備校講師としては「もっとチャンとしてくれ」と叫ぶのが精一杯である。
うと3
(最後に花束をもらう)

 2月26日、熊本県宇土で公開授業。19時半開始、21時終了。出席者100名。諸君、熊本市内ではない。宇土駅前校単独の講演会である。「宇土」って、わかります? 駅前には「うと餅」のデカイ看板があるばかり。18時半、今井君が到着した段階で、駅前なのに明かりはほとんど見当たらない。

 この駅前で、高1高2だけで100名は奇跡的である。ウソだと思うなら、ぜひ近いうち宇土を訪ねてみてほしい。「ここで、100名かぁ」、アナタは絶句するに違いない。そういう駅前だから、授業延長は厳禁。万が一延長すれば、いきなり「電車が出ちゃって、帰宅できなくなりました」という生徒が続出する。

 講演は、いつもと同じように90分大爆笑の連続で(相変わらず「60秒に1度」の爆発頻度を保っている)、生徒たちは途中から酸欠状態に陥る(もちろん冗談です)。しかし酸欠状態は、生徒の後ろや横で一緒に聞いている職員のヒトたちも同じこと。この夜は、今井君の横で聞いていた男子職員が、笑いすぎて気分が悪くなってしまった。
うと4
(花束をもらっても、まだまだ語る)

 ホントに酸欠状態になったのではないが、「職員なのだから」と頑張ってずっと立って聞いていたのが原因である。まあ、貧血か。昨年も大阪の校舎で、ずっと立って聞いていた女性職員が貧血を起こして気分が悪くなった。職員の皆さんは、決して無理をせず、着席して聞くことを勧めたい。

 終了後、「サイン会をしていると帰宅できなくなる生徒が出ますから」ということで、今井君は早速クルマで熊本市内に移動。お食事会になった。店員の中に、「福岡で今井先生の授業を受講していて、今は熊本大学医学部の2回生です」というアルバイト君がいた。おお、よしよし。よく頑張ってるじゃないか。大好きな「からし蓮根の揚物」もたくさん食し、大いに気分を良くした夜だった。