Sun 110130 岐阜でお食事会 クマ蔵は如何にして肉食&草食ミックス獣となりし乎 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 110130 岐阜でお食事会 クマ蔵は如何にして肉食&草食ミックス獣となりし乎

 2月11日、岐阜からいったん名古屋に戻って、宿泊先のマリオットホテルにチェックインする。名古屋までの復路も、会社から特急グリーン車のチケットをもらっているから、意地でもそっくり返って帰ることにして「しらさぎ」1号車に乗り込んだ。
 はっは。かっか。帰りはツアー旅行の団体客がいなかったおかげで、グリーン車には今井君を入れて3組だけ。他の2組は、2組ともどうも怪しいカップルである。60がらみの初老の男と、イヤに派手な30代後半の女性。あれれ、60ガラミって、もう「初老」は過ぎてるのかねぇ?
マリオット
(名古屋マリオット32階からの眺め。翌朝9時撮影。右奥にかすかに鈴鹿山脈が見える)

 懐かしいマリオットにチェックインしたのが18時。部屋でしばらくゆっくりして、夜20時半、再び岐阜に向かう。21時から岐阜でお食事会が企画されているのだ。今度は会社からチケットをもらっているワケではないから、名鉄特急の普通車両で行かなければならない。まさか、飲み会のためにチケットを用意してくれるような優しい会社はないだろう。
 名鉄に乗るのはホントに久しぶりであって、3年ぐらい前、岡崎で講演会をした時以来である。おお、東大合格者ランキングで有名な岡崎高校のある岡崎である。あの講演会に出席していたのは、その「有名な岡崎高校」の生徒がほとんどで、ステージから見おろす生徒たちは、確かに「おお、賢そう」という雰囲気が溢れていた。
名鉄
(名鉄岐阜駅にあった巨大ポスター。カワイイので、思わず撮影したが、何のキャラクターかは不明)

 考えてみれば、3連休初日の晩だ。岐阜行きの特急は通勤電車並みに混雑している。買い物帰り、デート帰り、それに混じって仕事帰りの疲れた顔も多い。「3連休初日に仕事帰り」というそのこと自体に精神的に疲れた、そういう顔を突き合わせながら、つり革にぶら下がって会社の愚痴を言っている。
 今井君の立場は、少し微妙である。確かに休日を仕事で費やしはしたが、今電車に乗っているのは「仕事帰り」ではない。「仕事帰りだから疲労している」あるいは「心地よい疲労に身を委ねている」と、胸を張って断言することはできない。その権利は、すでにさっき「しらさぎ」グリーン車の20分で使い果たした。
 しかも、マリオットの豪華なツインルーム♨シングルユースで、2時間ゆっくり贅沢したのだ。岐阜での飲み会を待っている2時間、まさか「仕事の後のビール」という中年男最大の快楽を、黙って待つことはできないから、2時間は映画を見ながらビール3本飲み干した。つまり、飲み会前の「事前1人飲み会」であるね。
 となると、岐阜行き名鉄特急電車の中の今井クマ蔵の立場は、果たしてどんなことになるだろう。「仕事帰り」でもなければ、「飲み会帰り」でもない。そんな単純なくくりには、決して当てはまらない。
 正確な当てはまるカテゴリーを求めて考えこんでいると、足許が何だかグラグラして、頭も目もみんなグルグル回って、仕事帰りの疲れた顔の彼女たちが羨ましいほどである。30歳代後半と思われる彼女たち2名は、岐阜の一つ手前の「笠松」という駅で、雪の降った寒い1日を締めくくる冷たい強風の中に降りていった。
ポスター2
(岐阜のスタッフが作成してくれたポスター Part 2)

 岐阜のスタッフとのお食事会は、名鉄岐阜駅前の高級焼肉店「馬喰一代」で21時から23時まで。店の名前には「馬喰」の文字があるが、出てくる肉は馬ではなくて牛である。馬を食べるのは2月末の熊本県宇土の講演会までお預けにする。
 ドカンとお腹にくるほど肉を食べ、しかもこのごろのクマ蔵は野菜もチャンとパリパリ食べるから、肉食系&草食系ミックス。そこに、麦の発酵ジュース、お米の発酵ジュース、ブドウの発酵ジュース(すべてアルコールミックス)を次々と流し込む。おお、マコトに健康な食生活である。
 つい3ヶ月前までの今井君は野菜なんか絶対に食べなかった。野菜を「草」と呼んで軽蔑を示し、サラダを勧められると「私は、草は食べません」とウソブイて片手で振り払う仕草をしていたのである。肉食獣であるネコ2匹と暮らすクマが、草なんか食べては沽券にかかわる、そういうスタンスであった。
 しかし、11月に網膜剥離の手術を受けて、たった1週間とはいえ久しぶりの入院生活を経験。その後クマ蔵はいきなり素直に野菜を食べ始め、肉食&草食ミックス獣に変身する次第となった。
 「人生観が変わった」とか「人生の無情を感じた」とか、そういう深刻な事態では決してない。その類いのことは鴨長明どんや吉田兼好どんに全部任せてある。「思い立ったら即日出家すべし」「運命はヒトを待つものかは」。吉田君も鴨君もそう言ってオドカスけれども、今井君のミックス化の理由はそんな難しいことではない。「病院食の野菜を食べてみたら旨かった」だけである。
 入院して、出される食事を「草だから」と拒絶すれば、あっという間に腹が減る。お腹をへらしたクマさんは、初めて草を食べてみました。「おや、草も、なかなかいいもんですね」という、それだけのことである。
ワイン
(今日、岐阜で飲んだワイン)

 このお食事会には、お隣の大垣で公開授業を終えた直後の志田先生も参加。全国で流行中の「今井&志田先生セット」の仕上げとなった。そうなれば、飲む酒はワイン中心。飲みながらワイン学を教わることになり、マネしてブログに「今日飲んだワイン」のボトル写真を掲載することになる。
 このワイン以外に、もう3本だか4本だかがカラになっていた記憶があるが、記憶はあっても「何を飲んだか」の記憶はない。何しろマリオットでの「事前1人飲み会」から、岐阜の2次会まで計算すれば、18時開始→午前2時終了の長い長い飲み会になったのだ。記憶が明確でなくても仕方ないだろう。
 名物の和菓子をもらって、名古屋までタクシーで戻る。マリオット着2時半。楽しく長い1日は、こうして無事終わりを告げた。