Thu 110127 東京は雪、これから岐阜へ 「滑り止め」に不合格で落胆している諸君に告ぐ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 110127 東京は雪、これから岐阜へ 「滑り止め」に不合格で落胆している諸君に告ぐ

 いま9時23分、新幹線が動き出した。東京は雪である。贅沢な今井君は朝8時半にタクシーを呼んで、代々木上原から3500円かけて東京駅に向かった。朝方から雪が降り出して、「万が一地下鉄が止まったら」という絶好の言い訳ができた。東京の湿った雪で足許がびしょびしょになるのも、名古屋と岐阜への出張に長い傘を持参するのも、クマさんは億劫である。

 無事に東京駅に着いて、会社からもらったチケットを20分早い新幹線に買い替えた。何しろ、雪である。東京でも雪が5cmだか10cmだか積もると予想されている。おそらく今頃、米原から関ヶ原は激しい雪である。いつ新幹線が「運転見合わせ」になるかわからない。

 冬の新幹線は脆弱。正直言って100%の信頼は無理というものだ。20分でも30分でも早く目的地に着くに越したことはない。今日は午後2時から岐阜で講演会。予定の出席者は200名。雪で若干の欠席者が出るかもしれないが、そんなこととは一切関係なく、講演者が遅刻するわけにはいかないのだ。
白い侵略者1
(白い侵略者 1)

 2月11日から3連休で新幹線は大混雑になるものと思っていたら、9号車はガラガラである。イタリア語を話すヨーロッパ人(ということは、極めて高い確率でイタリア人)の旅行客4人連れを除けば、他には誰も乗っていない。さすが今井君オススメの9号車である。

 昨日から、どうも東京都内はイタリア人が目立つ。自由が丘から帰る東急東横線でも激しいイタリア語が飛び交っていたし、表参道から乗り換えた千代田線にもイタリア人集団がいた。何か日伊関係のイベントでもあるのかもしれない。

 今日の9号車のイタリア人グループは「パスポート、どこにやった?」「スーツケースの中だよ」「危険なんじゃないか?」「大丈夫だって」と陽気に笑い合っている。いま、車内販売のお姉さんからコーヒーとサンドイッチを購入。おお、ワゴンお姉さんも英語でキチンと対応している。笑顔もワザとらしくない。なかなかヤルじゃないか。
白い侵略者2
(白い侵略者 2)

 以上、ここまでtwitterふうに書いてみた。考えてみれば、昨日の今頃はまだ金沢のホテルにいたのだ。金沢から羽田、羽田から代々木上原、自由が丘、また代々木上原、4時間眠って、タクシーで東京駅、これから岐阜、名古屋、明日は三軒茶屋。何だか激しく移動ばかりして、そのたびにお風呂に入って、入るたびにポッポ&ポッポして、すっかりポッポグマ。雪の中、頭から湯気の立つあったかいポッポちゃんである。

 昨日の金沢は、朝から雪になった。小松空港を飛び立って雪雲の上に出ると、真っ白な白山(はくさん)と立山連峰が左の窓に見えた。お昼のANAのプレミアムシートでは、立派なお弁当が出る。お弁当と一緒にビールやワインもいくらでも出てくる。残念ながら、夕方から自由が丘で講演だったから、さすがにじっと我慢して、白山や立山を眺めながらお茶とコーヒーでお弁当を流し込んだ。

 今井君は、金沢から羽田の飛行機はまっすぐ東に飛ぶものと思っていた。やがて山を越え、大きな川が見え、「おお、あれは利根川か信濃川か」と思ったものだったが、あれれ、いきなり海に出た。「え、茨城沖の太平洋?」と思って意気沮喪していると、左の窓の雲の上に富士山が顔を出した。

 実際には、飛行機は金沢から名古屋の東に南下、渥美半島辺りで東に進路を変え、伊豆と房総半島を大きくグルリと回って羽田に入っていくのだ。眼下の大河は、おそらく天竜川だったろう。ま、いろいろと事情があるのだ。
白い侵略者3
(白い侵略者 3)

 さて、いよいよ大学受験も中盤である。というか、生意気にも「ここは滑り止め♨」と考えていた大学の発表がタケナワの頃だろう。受験生諸君、調子はいかがであろうか。受験とは実に面白いもので、「滑り止め」とカンタンに突き放していた大学に「次々と不合格」などということも珍しくない。

 自分にとっては「単なる滑り止め」でも、他の受験生にとっては本命の志望校なのだ。「ここが本命」と震えながらオマモリを握りしめている受験生の横で、友人同士「だって、こんな大学、ただの滑り止めじゃん」とか「合格しても、来たくない」「合格しても、おそらく蹴る」とか、残酷な軽口をたたいて談笑しているようでは、「次々と不合格」という結果もまあ当然と言えば当然なのだ。

 今もしそういう状況なら、厳しいことを言うようだが、大いに反省したまえ。全力を尽くしている本命君の隣で、物見遊山気分のスベリドメ君が落とされるのは、むしろ当たり前。神様も仏様もマコトに的確な判断を下して、「本命君、いらっしゃい」「スベリドメ君は、お帰りください」とおっしゃることになっている。
白い侵略者4
(白い侵略者4 続きと結末は、おそらく明後日)

 ただし、今井君は「なかったことにする本舗」の主人である。元祖&本家「なかったことにする総同盟」会長である。不合格だったのは、軽薄な談笑でヒトを傷つけたことに対する神様の罰だから、それはそれとしてキチンと反省した上で、それでもういいから「ニャかったこと」にしてしまいたまえ。次こそアナタの本命なのだから、「本命君いらっしゃい」と受け入れてもらえるはずだ。

 受験とはたいへん面白いもので、スベリドメに次々と落ち続け、最後の最後に残った本命にだけ見事合格、「1勝6敗でした」などというヒトが続出するのである。だから、反省と落胆は別物。反省はしてもいいが、落胆はいけない。

 ここまでどんなにうまく行っていなくても、肩を落として元気をなくしたり、吐きそうな落胆に酔ったりさえしていなければ、必ず本命には合格できるものと信じたまえ。今井君が「安易な気持ちで浪人するな」というのは、まさにこのことである。

 不合格の連続で落胆に酔ったヒトは、この段階で「もう浪人覚悟」と軽薄な叫びをあげる。何だ、結局、最後まで戦い抜く精神力がないだけじゃないか。浪人なんかしたって、あと11ヶ月でセンター試験がやってくる。そんなつらい立場に自分を立たせずに、5日後10日後15日後まで、キチンと戦い抜きたまえ。