Fri 110121 新幹線は9号車D席がいい 今時ケータイのピッピ音を鳴らしまくるヒト | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 110121 新幹線は9号車D席がいい 今時ケータイのピッピ音を鳴らしまくるヒト

 2月6日日曜日、奈良の橿原神宮で講演会があって、昼過ぎの新幹線で京都に向かった。
 新幹線の中で仕事をしようというときには、9号車D席を買う。東進本部から2週間前にチケットが送られてくるのだが、そこはそれ、旅慣れた今井君である。たとえ8号車やA席のチケットが送られてきても、出発前に「みどりの窓口」にちょっと立ち寄って、出来るだけすぐに出発する新幹線に替えてもらい、ついでに「すみません、9号車のD席で」と付け加えれば、好みの席で京都まで、ゆっくり仕事しながら密度の濃い移動が出来る。
 9号車がいいのは、何といっても「空いている」からである。8号車だと、前にも後ろにも人がいて、リクライニングを倒すのにも気をつかう。イビキの音、鼻の詰まった人の鼻がピーピー&ピーピー鳴る音、弁当の匂い、コドモが騒ぐ声、オジサン集団の笑い声、ケータイを操作するピッピ音、とにかくいろいろ煩わしくて、今井君みたいな落ち着きのないクマが、仕事に集中することは不可能である。
 そういう日でも、9号車なら空いている。静けさを求めて8号車から9号車に移動すると、そこはまるで天国のようであることが多い。広い車内に5~6人、ホントにチラホラしか乗客がいない。8号車がギューギュー感覚になっている場合でさえ、9号車はいつだってガラガラ感覚なのだ。
関ヶ原1
(新幹線からみた関ヶ原付近。春が来て、雪解けが始まった)

 それにしても、今時まだケータイを操作するピッピ音を延々とピッピ&ピッピ&ピッピさせているヒトがいるのは、何なんだろう。まあ、機械オンチなオジサンとかオバサンのなかに「ピッピ音を消す操作がどうしても出来ない」というヒトが存在するのは仕方ないとして、ならばケータイ会社の方で、最初からピッピ音の出ない設定の機種を販売すればいい。
 もちろん、「どうしてもピッピ音がないと困る」という諸事情を抱えた人もいるだろうから、その場合にだけピッピ音が出るように、設定し直して販売すればいいのだ。うにゃにゃ、日本という国は、騒音に甘過ぎる。コドモのゲームのピッピ音も放置。イヤホンをつけずにケータイでワンセグテレビを見ていても放置。「何とかしてくれないか?」とお願いした方がモンスターかクレーマー扱いされることになる。
関ヶ原2
(雪解けの関ヶ原。福井で特急サンダーバードが2晩動けなくなったのは、先週の今頃だから、季節はどんどん春に向かっている)

 「D席」(普通車ならE席)がいいのにも、もちろんワケがあって、「直射日光があたらない」である。A席は、西に行くにも東に行くにも、確実に直射日光に悩まされる。夏は暑くて汗びっしょりになるし、冬でも直射日光がディスプレーにあたって、PCでの仕事は進まない。読書するにも、のんびり「何にもしない」をしていくにも、日中の新幹線で移動するのにはD席に比較して圧倒的に不利。本来なら「これで同じ値段なのはおかしくないか?」というぐらいである。
 というわけで、新幹線移動のときは、今井君は必ず「みどりの窓口」に立ち寄って「すぐの新幹線に代えてください。9号車、D席で」と申し出る。ビジネス書を書こうと思っている中途半端な成功者諸君。「コマギレ時間の活用」とか、そんな古典的&陳腐な人生訓なんか書いているより、こういう具体的なことでも書き込みたまえ。
 どうだい、タイトル「新幹線は9号車D席に乗りなさい」。「8号車に乗る人、9号車に乗る人の時間管理術」。3日もあれば、カンタンに1冊完成しそうだ。
伊吹山1
(伊吹山の冬景色 1)

 もちろん、チャンとしたビジネスマンは、この程度のことはとっくの昔に知っている。「みどりの窓口」のJR職員だって、事情はすっかり飲み込んでいる。「9号車、D席で」と申し出た瞬間、JR職員の方も「ニヤッ」と「ニコッ」の中間の「ニコニヤッ」とした笑顔になって「おお、わかっているオカタですね♡」と反応し、客の方も「おや、わかっちゃいました?」という微笑を返す。まあ、なかなか楽しい瞬間である。
 「何にもしないをしながら移動する」という最上の贅沢をする場合でも、AよりもD(E)が有利であることは変わらない。トンネルだらけになる山陽新幹線区間は別として、東海道新幹線の区間では、窓の景色が圧倒的にいいのである。
 丹沢の山々も、その向こうの真っ白な富士も、A席からでは見えない。今井君は、D席に座って、小田原から静岡まで(または静岡から小田原まで)延々と富士の姿を堪能しながら行くのが好きである。静岡の街も、掛川の街も、浜名湖の風景も、大井川も天竜川も木曽川も、やっぱりD(E)席からが美しい。
伊吹山2
(伊吹山の冬景色 2)

 A席の風景がほんのちょっと優れているのは、三河湾ののんびりした海が遠くに光る蒲郡付近のみ。名古屋を過ぎて、白い雪に覆われた伊吹山の姿が近づいてくると、再び「やっぱりA席は負けている」と実感し、米原の直前で琵琶湖の白い光が地平線の上に浮かぶと、こりゃもう絶対A席の負けである。
 ありゃりゃ、9号車D席物語を書いているうちに、今日も「またA4版2枚まで」という今井君自身が設定したブログ限度量が近づいてきてしまった。ホントにもう、何でこんなに書くことがあるのか、自分でもウンザリするほど、どんどん際限なくコトバが湧いて出てきてしまう。
 ただし、こんなことを書くこと自体、いささか自殺行為ではあるのだ。すでに「9号車D席」についての評判が人々の間に広がりつつあって、2月6日も7日も「ああ、9号車D席は、もうほとんど埋まっちゃってますね」と、窓口のJR職員は首を傾げたのである。だから、皆さま、出来る限り秘密にして、これ以上ウワサを広げないようにお願いしますです、ハイ。

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 2/9
2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 3/9
3E(Cd) Madredeus:ANTOLOGIA
4E(Cd) BILLY JOEL GREATEST HITS 1/2
5E(Cd) BILLY JOEL GREATEST HITS 2/2
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