Mon 101220 地球は受験生を中心に回っているのではない 滑る、転ぶ、落ちるについて | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 101220 地球は受験生を中心に回っているのではない 滑る、転ぶ、落ちるについて

 いやはや、「予備校講師として無責任」と言われるかもしれないが、今日の記事も、明日からのセンター試験とあまり関係のないことを長々と書かせていただくことにした。
 いいじゃないか。ほとんどの予備校講師のブログが
「がんばれよ!!!!!!!」
「緊張するなよ!!!!!!!!」
「いつもの力を出し尽くせ!!!!!!!」
「後悔するなよ!!!!!!!」
とか、余りにも当たり前のアドバイスとビックリマークで溢れかえっているのだ。そういうのが読みたければ、そういうのを読みたまえ。クマおじさん(Macどんは「熊夫持参」だとさ)は、「みんなと同じ」は何が何でもイヤなのだ。いや、そんなことより、
「地球は受験生を中心に回っているのではない」
「キミが成功しようと失敗しようと、世界の人々の知ったことではない」
ということぐらい、たとえセンター直前でも忘れてほしくない。
 受験生は、世界の主役ではない。脇役ですらない。エキストラですらないかもしれない。ま、そこまで言っては可哀想だから、「エキストラの端っこのほう」程度でしかない、と言っておこう。それなのに「この1日で人生が決まる」とか「運命を決する1日だ」とか「明日の主役はキミだ」とか、星を仰ぎ、感激に涙し、肩に力が入りすぎるから、本来アリエネー失敗に泣くことになる。
 肩の力を抜きたまえ。今キミを見ていてくれるのは、神と先生と家族(カレシ&カノジョを含む)と親友ぐらいのものである。稲本や田中美保(昨日の記事参照)ならホテルのアルバイト従業員もじっくり観察しているが、受験生のキミが今いくら大声を出して走り回っても、変人扱いされるのが関の山。
 センター試験で満点をとっても、9割とっても、逆に解答欄のマークが1問ずつずれて0点という結果に終わったとしても、宇宙も地球も世界も、「マコトに小さな国・日本」でさえも、ほとんど知らん顔、ビクともしないのである。
 その程度の試験を受けに行くのに、何を泣きそうな顔になって、キットカットやオマモリを握りしめているんだ? あんまり夢中になって握りしめるから、キットカットのチョコが溶けてドロドロじゃないか。せっかくのゥカールが砕けてコナゴナじゃないか。
 トッポだって、「トッパ」に改名してまで入試トッパを狙ったのに、あんまり強く握るからポキポキ折れちゃったじゃないか。「木から落ちない」コアラのマーチだってコナゴナ。そのうえ、中のチョコが溶けて&はみ出して、最悪じゃないか。
夜景
(恵比寿ガーデンプレイス「クシャおじさんの店」からの夜景。窓に映った人物は今井君。後方のカップルはスキーの話に夢中)

 1月9日、恵比寿ガーデンプレイスの「クシャおじさんの店」に入ってみると、中は異様にタバコの煙に満ちている。うぉ、ケムくてケムくて、最悪だ。しかし、考えてみれば、「朦々たるケムの中で酒を飲む」という経験は最近ではなかなか出来ないから、これもまた、明けまして大いにお目出度いのかもしれない。
 見れば、隣の席のカップルは、スキーツアーのパンフレットを広げている。おお。なつかしや(Mac君の変換は「なつかしや」を「夏貸家」。よほどリゾートに餓えてるんだね)。表紙にでっかく「スキー」と印刷された古式ゆかしいパンフレットである。
 「スキー」こそ、20年前の冬のカップルの定番。よしよし、あけまして、たいへんおめでたい。蔵王にするか志賀高原にするかで、カップルは長々とモメている。そうそう、大いにモメたまえ。そうやってモメてこそ、2人は仲良くなれるのだ。
 一昨日1月12日は、オーストリア-ハンガリー帝国の軍人レルヒ少佐が、日本に初めてスキーを伝えた記念日だ。今年はスキーが伝わってちょうど100年目。100年前に習った日本の軍人は、滑っては転び、滑っては転び、悲惨な有様だったという。
天声人語
(レルヒ少佐について説明する朝日新聞・天声人語)

タオル
(レルヒさんタオル。昨秋、新潟県高田での講演会の際に入手)

スキー正宗
(清酒「スキー正宗」。これも新潟県高田での講演会の際に入手)

 おお、受験生もおおぜい読んでいるブログに、今井君はあえて「滑って」「転ぶ」を連呼する。
「♨予備校講師として、無責任&非常識」
「♨アタシたちのことなんか、どうでもいいの?」
「♨マジメな講師なら、ボクたちに最後のエールを送るべきなんじゃないか」
「♨滑るとか、転ぶとか、どういうつもりなんだ? 最悪だ♨」
 うーん、諸君、まだまだ未熟ですな。そんなこと言ってたら、洗剤のテレビCMなんか、絶対に見られないじゃないか。ジョイもトップもアタックも、
「わあ、キレイに落ちてる」
「ぜーんぶ、落ちてる」
「信じらんないぐらい、よく落ちる」
「落ちる、落ちる、どんどん落ちる」
であるよ♨
 諸君、センター試験なんかで緊張しなさんな。万万が一失敗したとしても、その時は全部冗談にしてしまってもいいのだ。肩の力を抜きたまえ。リラックスしたまえ。そして、メガシャキ飲んで、ラストスパート♡したまえ。それでいいのだ。
 10年前、代ゼミ超人気講師♠だった今井君は、オマモリとして(当時新発売だった)ドイツ製スポンジ「激落ち君」を推奨し、大爆笑を誘った。だって、そうじゃないか。スポンジどんに「激落ち運」を全部キレイに吸い取ってもらえば、キミはチャンと合格する理屈じゃないか。
 当時、ほとんどの代ゼミ生がこのユーモアを理解してくれた。ただし、ユーモアの通じないヒトはどこにでもいるもので「ご用心。今井にダマされてはいけません、激落ち君なんか持参したら、ダメに決まっています」みたいな面倒な受験生も、まあ一応は散見されたことを付け加えておきますか。
激越智
(10年前に購入したスポンジ「激落ち君」。悪い運をみんな彼に吸い取ってもらって、では諸君、行ってきな)

1E(Cd) Kirk Whalum:COLORS
2E(Cd) Glenn Gould:BACH/GOLDBERG VARIATION
3E(Cd) Fischer & Budapest Festival:BRAHMS/HUNGARIAN DANCES
4E(Cd) Hungarian Quartet:BRAHMS/CLARINET QUARTET・PIANO QUINTET
5E(Cd) Alban Berg:BRAHMS/KLARINETTENQUINTETT & STREICHQUINTETT
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