Fri 101217 昔の生徒たちの活躍がうれしい だからこそ「合格から入学式までが勝負」 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 101217 昔の生徒たちの活躍がうれしい だからこそ「合格から入学式までが勝負」

 世の中というのは面白いもので、教える立場だった者が同じ場所で右往左往しているうちに、かつての生徒たちはいろんなことにチャレンジして、どんどん頼もしくなっていく。
 2010年、今井君は突如として網膜剥離になったり、ネコのニャゴロワの腎臓病で涙が止まらなくなったり、些細なことに異様に腹を立てて周囲に当たり散らしたり、リスボン・バルセロナ・ロンドンとヨーロッパ旅行を繰り返したり、ロンドンの空港で足止めを食ってまた腹を立てたり、私生活は大忙しの1年だった。
 「私」のほうは多忙だったとして、「公」のほうはどうかと言えば、1年中ポスターやCMに出ずっぱりで大満足だったり、タレントさんたちと一緒に仕事をしたり、1年で合計70回ほどの講演会をこなし、毎回毎回お決まりの大爆笑に包まれて満足したり、仕事納めはメガシャキのインターネット広告で熱演したり、こちらもまた、相変わらず予備校講師独特の仕事で夢中になっていた。
 あえて言えば、著書を1冊も出さなかったのだから、その部分は「怠けちゃったかね」の後悔がなくもない。しかし、本を書くばかりが勤勉さの尺度ではないのだから、名古屋大/熊本大/広島大/岡山大/三重大/もちろん早稲田大、たくさんの大学の解説授業をキチンと収録して、地道で愚直な努力はタップリしてきた、その自負はある。
 しかし、かつての生徒たちの中には、今井君の愚直な努力なんか及びもつかないほどの活躍ぶりを見せる者もいる。かつて1度このブログでも紹介した税所(さいしょ)篤快(あつよし)君は、その代表格である。2011年1月3日、朝日新聞朝刊2面の「ひと」欄で彼が紹介されているから、興味のあるヒトは何とか探して読んでみたまえ。
全体
(1月3日、朝日新聞朝刊「ひと」に掲載された税所氏 1)

 というか、すでに彼は十分に有名人である。知っているヒトも多いかもしれない。まだ21歳であるが、彼は東進に移籍してきて間もない頃の今井君の授業を、率先して受講していた人物。まずお手紙をくれた。確か西新井校の生徒だったと思うが、北千住校での今井クマ蔵講演会の時、仲間3人を引き連れて挨拶にも来た。税所くん高3の夏である。
 高校では「最下位に近い成績」。それが、C組だったかB組だったか、とにかく今井の授業にのめり込んでくれて、早稲田大学に合格。せっかく合格した早稲田をサッサと休学して、バングラデシュへ。確かに今井君は授業中にそういうことをいろいろ熱心に煽るから、まあ少しは影響を受けてしまった部分もあるかもしれない。
 その後の彼の活躍は、様々なメディアでも紹介されている。グラミン銀行との関わりも有名。東進スタイルの塾をバングラデシュに作って、貧しい家庭の子供たちの教育を改善しようと努力を続け、25人の生徒のうち4名をダッカ大学(まあ東大みたいなもの)に合格させた手腕は、地元では「奇跡」と評価されている。
あっぷ
(1月3日、朝日新聞朝刊「ひと」に掲載された税所氏 2)

 諸君、彼はまだ21歳、早稲田は相変わらず休学中。なかなか素晴らしい行動力ではないか。昨日のブログで書いた通り、3月3日配信の「メガシャキ/受験生応援メール」で今井今右衛門が述べる「合格から入学式までが勝負」というのは、そういうことである。大学受験で諸君が乗り越えるのは、目指すべき頂上の高さから見たら、ほんのなだらかな砂丘程度のもの。せいぜい大きく見積もっても、外輪山程度である。
 なお、外輪山と書いて「がいりんざん」と読む。むかし「先生、ソトワヤマって何ですか?」と真顔で尋ねられた苦い経験があるので、念のため。もっとも、「真顔」も読めないヒトがいて、「先生、シンガンって、何ですか?」と聞かれたことさえあったから、「念のため&念のため」と言っていたら、まさにキリがない。かくして、用心深い今井君のブログは、気がつくとカタカナの占める割合が高くなってしまった。
ダンス
(佐藤正隆著「躁鬱間の舞踏(なみまのダンス)」文芸社。代ゼミ時代の生徒である)

 税所くんばかりではない。かつての生徒の中には、大予備校の衛星中継授業を担当するところまで来たヒトもいる。躁鬱病を乗り越えて予備校講師になったヒトもいて、彼は2010年秋、その経験を綴った本を出版。首都圏の国立大学で専任の研究者になったヒトもいる。
 公認会計士になったり、ANA客室乗務員になったり、超一流ホテルのフロントチーフになったり、大学病院の医局長になったり、20歳代後半のヒトとしては大活躍中のそういう人々から頻繁に声をかけられるのは、講師として最上の喜びである。
 昨日は「昨年まで佐賀県の武雄校で今井先生の授業を受けていました」という男子からお手紙をもらった。「東北大学で哲学をやってます。大学教授になるのが当面の目標。現在4カ国語を猛勉強中」というのである。おお、よしよし。遠慮なしに、どんどんやりたまえ。
 センター試験を4日後に控えた諸君も同じこと。遠慮なしに、いくらでもやりたまえ。「消化不良になる」「やりすぎはよくない」とか、そんな面倒なことを言ってないで、いくらでも、どこまでも進みたまえ。「いったい、いつやるんだ?」「今、でしょう」である。
 センター直前の代ゼミを武田鉄矢氏が訪れて代ゼミ生を激励して帰ったそうだが、まあそういう企画も素晴らしい。でもね、最後の最後だからこそ、
「よおし、これが終わったらいよいよホントの勉強がはじまるぞ」
「だから、今は助走」
「助走は、あと4日で終わり」
「少なくとも、2月末で助走は完全に終わり」
「合格したら、そこからが勝負」
「入学式までに、ヒト仕事終わるぐらいの気迫が欲しいね」
と、そういう激励を、今井クマ蔵はしたいのである。

1E(Cd) Schiff:BACH/GOLDBERG VARIATIONS
2E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 1/2
3E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 2/2
4E(Cd) Hilary Hahn:BACH/PARTITAS Nos.2&3 SONATA No.3
5E(Cd) Richter & Münchener:BACH/BRANDENBURGISCHE KONZERTE 1/2
total m48 y1791 d5890