Thu 101111 11月20日、船橋で講演会 サングラスで講演会を実施 快気祝いの連続 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 101111 11月20日、船橋で講演会 サングラスで講演会を実施 快気祝いの連続

 11月20日土曜日には講演会があって、そちらの方面でもいよいよ復活が始まった。校舎は船橋である。地下鉄都営新宿線で本八幡まで行って、本八幡でJR総武線乗り換える。いつもなら何でもないこのルートが、右眼の視力がまだ復活していないだけでホントにコワい。エスカレーター付近でノロノロしていると、後ろから若い諸君がどんどんぶつかってくる。カバンが背中にぶつかり、靴で足も踏まれる。
 エスカレーターで手すりにつかまろうとすると、やっぱり後ろからオジサンやオバサンや若い諸君がどんどんぶつかってくる。「このノロマ、何やってんだ」と口に出さないばかりであるが、こちらとすれば「すみません、片眼しか視力がないので、距離感がしっかりつかめなくてコワいんです」と絶叫したいぐらいである。
さんぐらす1
(11月20日、船橋講演会。真っ赤に腫れた眼を見せて生徒に恐怖を与えないように、サングラスを使用。ところがサングラスがむしろ恐怖を呼ぶことになったかも)

 ぶつかってくるヒトは、むしろ中高年と呼ばれる年齢層のヒトが多い。「そっちがどくのが当然」という態度である。どういう論理でそうなるのかサッパリわからないが、とにかく「そっちがどくのが当たり前」なので、それを理解できない「ノロマ」には容赦ない罵声か舌打ちが浴びせられることになる。
 そういうヒトたちの場合、自分で設定した直線ルートなり最短ルートなりに、それを邪魔する者が侵入してきた時、邪魔者に体当たりするのは当たり前で「もし衝突が起こったら、全責任は相手方にある」。こういう考え方がご近所の国にそっくりなのは誰が見ても明らかなので、我々は「少なくとも自分だけは、ああいうふうにならないように努力しよう」と心がけるべきである。
さんぐらす2
(船橋、サングラスでの奮闘。誰かと「キャラがかぶっている」可能性も)

 ところが、今井君のダメなところは「少なくとも自分だけは努力しよう」と言い聞かせるうちに、「自分だけは」を「自分たちだけは」に言い換えてしまい、自分の周囲の「我々」「自分たち」「we」に入る人物たちにも同じような努力を要求し始めるクセである。
「自分だけはおじいちゃんやおばあちゃんに常に進路を譲ろう」
「自分だけはおばあちゃんの荷物を持ってあげるようにしよう」
「自分だけは周囲の他人にイヤな思いをさせないようにしよう」
こういう努力の「自分だけ」を「自分たちだけ」に置き換えてしまうクセが原因で、今井君独特の噴火/破裂/爆発が随所で発生する。つまり、他人にぶつかっても「そっちが悪いんだ」という態度に終始する類いの人物が「我々」「自分たち」「we」の埒内(らちない)に存在すると、今井君は突如怒り心頭に発してその人物の熱誠指導を開始することになるのだ。
 もちろん、10月5日だったか6日だったかの「温厚&温和おじさまへの変貌」宣言と決意をきっかけに、近頃の今井君はすっかり変貌して、あれから2ヶ月近く温厚&温和おじさまを貫き、噴火も破裂もしていない。そのぶん、噴火/破裂/爆発が右眼の網膜に集中して発生してしまったのかもしれないが、それも致し方ない。
さんぐらす3
(船橋での奮闘。体調は良くなかったが、満足度は高かったはず)

 今回の右眼網膜剥離を経験して、今井君の温厚&温和おじさま化にはいっそう拍車がかかりそうである。20日夜、雨模様の首都圏を西(代々木上原)から東(船橋)まで移動する中で、例え片方の眼だけであっても「視力がない」ということの恐怖感を思い知ったのだ。
 電車が高速でホームに侵入してくる時の恐怖、そういうホームで後ろから誰かが走ってくる時の恐怖、エスカレーターで後ろから他人にぶつかられる恐怖、暗い道でクルマが後ろから迫ってくる恐怖、それらは健康でいるときにはとても想像できないほど大きいのである。ヒトには優しくしなければならない、恐怖をいだかせるようなことがあってはならない。憧れの温厚おじさまになるには最高の教訓が、網膜剥離のおかげで身にしみた。
さんぐらす4
(船橋での奮闘が続く)

 船橋での講演会は、19時半スタート、21時半終了。出席者130名。病み上がりの今井君の講演会のために、校舎スタッフがホントによく努力して、これほどの数の高1&高2生を集めてくれた。ひたすら感謝&感謝である。
 90分の予定で始めたが、これもまた右眼の状況のせいでバランスをくずし、ついつい話が長引いて120分にまで延長することになった。何しろ右眼はまだ腫れていて真っ赤である。まだ手術から10日しか経過していない。繰り返しになるが、右眼のレンズを切開して、そこからいろいろホジホジ90分、網膜をハンダ付けしてくっつけた。レンズの穴は縫って元通りにした。いくら1週間のうつぶせ寝を耐えたとしても、完治というにはほど遠い。
 こういう眼を130人の高校生の前にさらすというのも問題だろうと考え、一応「眼帯」というものを用意していたが、眼帯をつけるほどの大袈裟な病状でもないので、写真の通りサングラス姿で登場、講演120分、最後までサングラスで通した。出来はどうだったか自信はないが、とにかく最後まで大爆笑が続いたことは確かである。ただし、サングラス姿がよほどコワかったのか、最初の10分だけ、特に初対面の生徒たちはビックリしてしまったようである。

1E(Cd) John Coltrane:IMPRESSION
2E(Cd) John Coltrane:SUN SHIP
3E(Cd) John Coltrane:JUPITER VARIATION
4E(Cd) John Coltrane:AFRICA/BRASS
5E(Cd) Bill Evans:GETTING SENTIMENTAL
total m52 y1693 d5792