Thu 100930 マエタカvsタカタカの前橋で講演会 予定の2倍の大盛況、立ち見も出た | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 100930 マエタカvsタカタカの前橋で講演会 予定の2倍の大盛況、立ち見も出た

 10月23日、群馬県前橋市で講演会。金沢から「はくたか」で越後湯沢まで来て、昨日の記事で書いたような事情で、越後湯沢駅で慌ただしい乗り換えを強いられたが、予定通り午後2時半に高崎駅に到着した。
 高崎駅まで東進スタッフが迎えに来てくれて、高崎から前橋まではスタッフのクルマで移動。高崎と前橋は「ほんのお隣同士」というイメージだったが、完全に予想外。途中クルマも混んでいて、前橋まで50分もかかってしまった。スタッフにはご迷惑をかけた。誠に申し訳ない。
前橋1
(大盛況、立ち見も出た前橋での講演会 1)

 前橋と高崎と言えば、我々の世代は当然のようにナッチャコパックを思い出す。30歳代以下のヒトは「何のこと?」と怪訝な顔をして終わりかもしれないが、我々が学部生の頃はラジオの深夜放送の最盛期。ビートたけしもタモリも中島みゆきも松山千春も明石家さんまも所ジョージも、深夜放送でブレークした人々といっても過言ではない。吉田拓郎やアリスの谷村新司もいた。
 その中で、地味だけれども根強い人気のあったのが野沢那智と白石冬美のTBSパックインミュージック。おお、こういうことをわざわざ書かなければならないのが時代の変遷の悲しさである。白石冬美がどういうわけかチャコちゃん、ナチとチャコだからまとめて2人をナッチャコと呼び、だからナッチャコパックである。野沢那智は劇団薔薇座の俳優としてより、アラン・ドロンの吹き替えで有名。白石冬美も声優だから、声優ブームの先駆けみたいな深夜放送だったのかもしれない。
 で、高崎と前橋であるが、ナッチャコパックで有名になったのが前橋高校(通称マエ・タカ)と高崎高校(通称タカ・タカ)の激しいライバル関係である。ほとんど敵対関係にしか聞こえない意地の張り合いは、早稲田vs慶応のライバル関係など「まだまだ手ぬるい」と感じさせるほどのものであった。
前橋2
(大盛況、立ち見も出た前橋での講演会 2)

 その後、今井君はマエタカ出身者やタカタカ出身者に出会うたびに、「あの頃ナッチャコパックで有名だったマエタカvsタカタカの関係はホントなんですか?」と尋ねてみた。そのたびに高崎高校出身者は「マエタカとタカタカのどちらを先に言うか」でいきりたったものである。つまり、「タカタカが先で、マエタカは後が正しい」=「あれはタカタカvsマエタカ」であって、「マエタカvsタカタカ」ではない、ということらしいのだ。慶応のヒトが「早慶戦じゃなくて慶早戦だ」といって頑張るのと同じことである。
 こういうライバル関係を「くだらない」「コップの中の争い」と言って冷ややかな顔をするヒトも少なくない。しかしボクチンはそういう冷静なヒトは嫌いである。せっかくの伝統あるライバル関係にケチをつけるのは、文化の本質というものをよく知らないのである。弘前と青森でも、高岡と富山でも、都城と宮崎でも、倉敷と岡山でも、大昔から連綿と続くライバル関係があってこそ、文化は盛り上がるのだ。
 ライバルに負けない祭りをやるべさ。向こうがデカイ山車を作ったから、こっちはもっと派手な山車を作るんべ。向こうの盆踊りが盛り上がっているから、こっちも何かやらかすべ。向こうが東大合格者50名出したから、オレたちも負けていられない、よし勉強だ勉強だ。くそお、向こうは甲子園でベスト8だ、負けてらんねえべ。今日からすぐに特訓だ。こういうのがみんなを元気にする。
前橋3
(大盛況、立ち見も出た前橋での講演会 3)

 だからこそ、世界中どこの国でもナンバー2の都市が元気な国は、国としても元気なのだ。韓国は釜山。中国もインドも元気なナンバー2だらけだ。ブラジルはリオとサンパウロとどっちがトップだかわからないほどだ。問題は日本である。東京一極集中で、「コップの中の争い」「つまらない意地の張り合い」に冷淡な大人ぶった立派なオカタが多い。そういう日本に元気がないのは、当たり前。
 だから大阪都は、是非やるべきなのだ。是非、東京に負けないライバルに復活してもらって、「つまらない意地の張り合い」をタイガース以外にどんどんやろうではないか。タカタカvsマエタカは素晴らしいお手本だと信じて疑わないのは、果たして今井君だけであろうか。
前橋4
(大盛況、立ち見も出た前橋での講演会 4)

 で、10月23日の今井君が乗り込んだのは高崎ではなくて前橋である。日和見主義の今井君は、今日は完全な前橋の味方である。マエタカもマエ女も、決してタカタカやタカ女に負けてはならないのであって、そのために今井君は前橋にやって来た。もちろん高崎で講演会をやるときにはこの立場は一気に逆転するのであって、大人というものはホントに信用できない日和見な生き物である。
 主催は「前橋ゼミ」。群馬大学付属中学校の近くの新校舎は「ついこの間竣工したばかり」という真新しいもので、たいへんキレイで清潔である。前橋駅のすぐそばという訳ではなくて、夜になれば街灯もまばら。事前に本部からもらったレポートでは「参加70名」となっていて、久しぶりにアットホームな小規模の講演会になるものと覚悟を決めていた。
 ところが、実際に講演会が始まってみると、出席者は予定を遥かに超えて、141名。用意した席に座れずに「90分間立ち見」という生徒も続出する大盛況ぶりである。写真で見る通りであるが、写真ではわからないのが、「最前列の生徒たちがどれほど今井どんの近くいたか」ということ。つまり、ぎりぎりまで生徒を座らせた結果、最前列はほとんど限界に近いほど前に押し出され、今井君と50cmも離れていない。もし直前にギョーザを1/2個でも食べていたら、「ああ、この講師は、講演会直前にギョーザを食べるようなヒトなんだな」と気づかれてしまうような、そんな距離なのであった。
前橋5
(大盛況、立ち見も出た前橋での講演会 5)

 これほどの大盛況で、大成功しないはずはない。うぉ、楽しすぎたのである。大爆笑の頻度はさらに上がって、40秒に1回のレベル。20名ほど参加していた父母の皆さんもお腹がよじれそうになるまで笑い、親子で肩を叩き合いながら爆笑して、大満足で帰ってもらえたはずである。直前のラストスパートで出席者をこれほどたくさん増やしてくれたスタッフの皆さんに大いに感謝する。
 終了後、お寿司屋さんで祝賀会。この祝賀会がまた面白かった。最初は「おや、ずいぶん大人しい先生方ですねえ」の驚きとともに今世紀最大の静けさで始まったのだが、30分もすると宴は多いに乱れて、「このまま行ったら、どこまで行ってしまうんだ?」の激しさに変わった。
 きわめてユニークな先生方がそろっているのである。ダンディなヒトあり、同時期の早稲田大学出身というだけで今井君とあっという間に意気投合してしまったヒトあり、ずっと怪しく含み笑いしているヒトあり、某タレントとそっくりのヒトあり。ウワバミどんの前には日本酒の2合徳利が10本も林立して、もう楽しくて収拾がつかない。「これはまずいぞ、今夜もまたウワバミの本領発揮か?」というところで、タクシーを呼んでもらい、何とか今夜は大人しく帰京することなった。めでたし、めでたし。

1E(Cd) Four Play:FOUR PLAY
2E(Cd) Deni Hines:IMAGINATION
5D(DMv) AUSTRALIA
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