Sat 100925 靴とズンボの断捨離 イタリアン・オヤジを追う 長髪復活計画の栄枯盛衰 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 100925 靴とズンボの断捨離 イタリアン・オヤジを追う 長髪復活計画の栄枯盛衰

 昨年12月にプラハで履いていた靴とズンボも、プラハ最終日に断捨離の対象になった。写真はすでにブログに掲載済みのはずであるが、何しろもう10ヶ月も前の記事だから、もう1度ここで掲載させてたもれ♡ 靴の方は大雪のブダペストではたいへん重宝したが、12月25日、雪のないプラハ城への坂を登っていくときには、さすがに少し重く感じた。
 ズンボは、「もしここで断捨離しなかったら、ボクって何?」というぐらいのシロモノ。30年前に芥川賞をとった三田誠広「僕って何?」という小説があった。三田どんはその後早稲田大学文学部の文芸学科で教えたりしていたが、今はどうしてるだろう。「コピーは三田」の創業者の息子である。三田は京セラに吸収されて京セラミタになっちゃったはずだ。
 閑話休題して話を元に戻せば、このズンボ、夏物と言っていいぐらいの薄いズンボだったのだが、昨年12月当時太りすぎていた今井君は、ウェストが入るズンボがこれ1本しかないという危機に陥っていた。下に防寒用パッチをはいたからブダペストでも寒くはなかったが、雪の解けた泥道を歩いているうちに、もう取り返しがつかないところまで汚れてしまった。ブダペストの雪に撒かれた消雪剤もひどいシミになった。
くつ
(プラハでの断捨離:靴。撮影地:プラハ・パレスホテル浴室)

ズンボ
(プラハでの断捨離:ズンボ。97年3月梅が丘のコナカで購入)

 12月25日夕刻、この靴とズンボでプラハ城への坂を登った。プラハ城は王宮と聖ヴィート大聖堂で構成されている。その西側にさらにいくつかの教会と、カフカの仕事場があった黄金小路があるけれども、あくまで今井君の目指すのは聖ヴィート大聖堂である。
 しかしこの日、大聖堂での今井君はむしろ1人のイタリアン・オヤジ撮影に全力を尽くすことになった。 は? イタリアン・オヤジ? ボクはLEONかUOMOにでもなったの? いいえ、詳しい事情は以下の通りである。
 今回の中欧東欧旅行に出発する直前、今井どんは長髪復活を決意していた。もともと今井君は長髪であり、マコトに恐縮ではあるが長髪の方が明らかにカッコいい♡のである♨ 1998年3月13日に思い切って「有難や有難や」の坊主頭になったが、ホントはカッコいい♡長髪に戻りたくて戻りたくて、いつでもチャンスをうかがっていたのである。
プラハ城からの眺め
(プラハ城から旧市街を望む)

 しかし諸君。「髪を切る」ということは決意一つでたやすく実行できるが、「髪を伸ばして元に戻す」については、そう簡単に決着がつくものではない。榮倉奈々とか小倉優子みたいに「髪を切っちゃった」まではいいが(アメブロだし、芸能人関係ネタも出さなきゃね。書いてる画面の脇にそういうネタがチラチラする仕掛けになってるので、仕方ないのだ。Macちゃんは雨風呂だってさ)、元通り長く伸ばすには数ヶ月の試練が待ち受けているのである。
 もちろん、ボーズにも利点はある。少なくとも「寝グセがつかない」。だから「寝グセ直し」などというシロモノは必要ないし、寝グセ直しに朝の大切な時間を浪費することもない。ヒトに記憶してもらうのにも便利で、今井君のCMはおそらく1度見たら忘れないし、バーでもレストランでも今井君は、たった1度の訪問でまるでお得意様のように覚えてもらえる。街で「今井先生ですか?」がすごく多いのも、おそらくこのボーズ頭のおかげである。
大聖堂
(聖ヴィート大聖堂、正面)

 しかし、さすがにそろそろ飽きてきた。クマさんだってドングリだけじゃ飽きるのである。柿の実だって食べたくなるさ。ウィーンへの飛行機の中でクマどんが誓ったのは、今度の旅行をスタートに髪を伸ばし、4月には完全に元の長髪オジサマに戻ってカッコよく授業を開始したい。長髪オジサマとしてCMに出たい。長髪オジサマとして講演会に登場したい。決してキレキレ挑発オジサマではなくて、あくまで長髪オジサマである。
 そこでウィーンでもブダペストでもプラハでも、今井君は長髪オジサマのモデルをウの目タカの目で捜していたのだ。そしてついに、このプラハの聖ヴィート大聖堂でモデルとすべき理想のイタリアオヤジを発見したのである。白髪が4割~5割混じったロマンスグレーの長髪。今井君と同じタイプのヒゲ。大家族を引き連れてチェコ旅行中らしく、流暢なイタリア語も(ネイティブなんだから当たり前だが)カッコいい。背丈はあんまり高くなくて、今井君より少し低いぐらいである。
大聖堂側面
(聖ヴィート大聖堂側面とクリスマスツリー)

 おお、モデルじゃ、モデルじゃ。長髪オジサマ復活を目指すワタクシは、ケータイのカメラを構えてひたすらオジサマを追いかけた。相手は一般の素人であるから、撮影はあくまでコッソリでなければならない。事情を打ち明けて「写真撮らせてください」と言えばいいのは確かだが、そこはさすがに「言うは易く、行うは難し」だ。
「トーキョーからきた今井と申します。長髪からボーズに変えて予備校講師としてトレードマークにしてきましたが、10年以上経過して飽きてきたので、髪を伸ばしたいのです。ついてはオジサマ。あなたをモデルとして写真に残したいと存じます。ポーズをとっていただけませんか」
以上、ヒョーロク玉かシャボン玉か、ちょっと変わった人か、相当変わった人、言語道断に変わった人物、そういう判断を受けることは明らかである。
王宮の衛兵
(王宮前の衛兵)

大聖堂裏の衛兵
(大聖堂裏の衛兵とクリスマスツリー)

 今井君はもう我を忘れて、何だか人生がかかっているぐらい懸命にイタリアン・オジサマを追いかけた。オジサマも最後には十分気づいていたようである。大家族とイタリア語でいろいろ戯れながら、「きみ、きみの行動はわかっていますよ」という密かな笑顔と視線を何度かクマどんに向けてよこすのだった。
 12月25日クリスマスは、以上のような熱情とともに暮れていった。もっとも、暮れていったものはもう1つあって、それが「長髪復活計画」である。2010年2月初めまで、今井君の髪はいよいよ伸び放題になって「おお、長髪復活ね」と思わせるものがあったが、結局寝グセが面倒になって近所の床屋に出かけ、2月の講演会ラッシュの前に丸刈りのほうが見事な復活を遂げた。

1E(Cd) Incognito:NO TIME LIKE THE FUTURE
2E(Cd) Incognito:POSITIVITY
3E(Cd) Larry Carlton:FINGERPRINTS
4E(Cd) Larry Carlton:DEEP INTO IT
5E(Cd) Luther Vandross:DANCE WITH MY FATHER
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