Fri 100924 使い切って捨てる断捨離を実行中 インクとシェイビングフォーム使い切り | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 100924 使い切って捨てる断捨離を実行中 インクとシェイビングフォーム使い切り

 さて、インクの方の故事来歴であるが(スミマセン、昨日の続きです)これもまた学部時代に遡る。このインクを買ったのは早稲田大学生協(mac君は「早稲田大学盛況」とたいへん嬉しい変換をしてくれた)。しかも現在の美しく清潔な生協ではなくて、大昔のプレハブ小屋みたいな生協である。購入した今井君の年齢は19歳。おお、それはそれは古い話で、ほとんど安土桃山時代みたいな昔である。
 今井君の時代の人間は万年筆に強いこだわりがあって、もちろんクマどんも例外ではない。中学入学の頃から万年筆で書くようになって、最初にお小遣いで買ったのは1500円のプラチナ万年筆。スペアインクの中に金属のボールが入っていて、カッチカッチ音をさせながら物を書くのが楽しかった。
 中3でパイロットの2000円のに買い替えて、それは大学入試の時まで使った。今では考えられないが万年筆のテレビCMがあって「伸おーびたり、縮んだりーの、パイロットショート!!」と歌うのである。今井君の買ったのは、それに似ているがそれとは違うという、すこぶる気難しい万年筆だった。
 当時、早稲田大学の入試では「鉛筆書きは禁止。ペンで書いた答案以外は採点しません」ということになっていたので、入試では黒いインクを使った。黒の方がブルーブラックよりいい答案が書けるような気がした。もちろん気のせいである。
インク
左:カラッポになった黒インク
右:まだ残っているブルーブラック

 大学に入学して、自分で自分の入学祝いにモンブランの太いペンを購入。「東京大学ではないから」という理由で、誰も入学式に来なかったし、誰もお祝いをしてくれなかったので、「少しぐらい贅沢もいいか」と考え、28000円もするモンブランを奮発した。キャップがネジ式になっているのに気づかず、懸命に引っ張ってもキャップがとれず、店の人に「ネジになっております」と冷たく教えられた、恥の記憶の万年筆である。その時このインクもついでに購入した。
 そのインクが、ついにカラッポになった。何しろ、ずっと使っていなかったのだ。25年前にワープロ♨を導入して以来、ペンで字を書くことがなくなり、書くことがあるとしても予備校のテキストに水性ボールペンで書き込みをするか、色紙や著書の表紙にサインをする程度だったのである。
 昨年4月末に、伊東屋の渋谷東急東横店で久しぶりに万年筆を購入したが、しばらくはスペアインクに頼っていた。ふと気がついてこのインク瓶を引き出しの奥から出してきたのが2010年5月。意識していろいろ手書きの文字を書くようにした結果、10月19日夕方、ついにこのインクも使い切ったのである。ただし、使い切ったのはブラックのほうであって、これからもう1瓶、ブルーブラックが残っている。
 本来なら、カラのインク瓶は家宝にして保存すべきなのだ。しかし今井君は現在「断捨離」実行中。普段使わないものは、使い切って捨てる。秋のクマたちの空腹を考えると、「使わないから捨てる」という直接的で無慈悲で冷酷な断捨離は出来ない。断捨離ではあるが、使い切って、もう使えなくなって、記念写真もブログに掲載して、それから捨てる。靴も、スンボも、カメラも、キンチョールも、シェイビングフォームもそうである。
靴
(リスボンで断捨離を断行した靴。リスボン郊外カスカイス海岸にて撮影)

靴拡大図
(断捨離グツ拡大図。おお、ボロボロだ)

 シェイビングフォームがカラになったのは、10月中旬である。これも思い入れが強いもので、代ゼミ時代、生徒からの差し入れでもらったのである。代ゼミというところは(今はどうかわからないが)生徒から講師への差し入れという仕来りがある(あった)。講師もそれを楽しみにしているので、教室に入って教卓に差し入れが置いてあると、授業にいっそう熱が入ったりした。
 バースデーケーキもあったし、ジュースや酒やビールもあった。その酒やビールを教室で飲むわけにはいかないから、もちろん持ち帰るのであるが、十数年前の予備校バブルの頃までは「教室で差し入れの酒を飲む」という豪傑講師はいくらでもいた。というか「せっかくの差し入れなんだから、その場で飲んでほしい」「飲んでくれると嬉しい」という生徒の方が多かった。「何で飲まないんですか?」と不満を言う生徒だっていた。
 2000年代に入って、さすがに「教室での飲酒はいかがなものか?」という空気になり、今ではそんなのはすっかり昔話である。いい時代だったと言うか、馬鹿げた時代だったと言うか、要するに時代は終わり、時代は変わったのである。
ねくたい
(次回の断捨離候補ネクタイ。かつては新年度第1回の授業で使用したランキングNo.1のネクタイだったが、すっかり汚れが染みついてピンクがクスんでしまった。何だか祇王か仏御前みたいで哀れである)

 で、当時の今井君への大量の差し入れの中に必ず混じっていたのが、シェイビングフォームとカミソリである。「カミソリが差し入れ」ということになると、悪意を気にすれば気にならないことはないが、気にしなければ気にならない。気にしないから気にならない暢気なクマどんは、気にしたことも気になったことも一度もない。ま、今井どんのヒゲ面に対する親しみの表現だと思えば、それでいいのである。
ひげ
(左:カラッポにしたヒゲフォーム 右:普段使用のヒゲジェル)

 今井君が普段使うのは、SUCCESSのシェイビングジェルである。「え?ヒゲ、毎日そるの?」であるが、もちろん、毎日ヒゲは剃っている。剃らないと、顔全体がヒゲで覆われて、完全にクマそのもののお顔になってしまう、必要ない部分のヒゲを剃って、ヒトがビックリして逃げ出したり、猟友会に連絡したりしないように気をつけなければならない。
 で、普段使うのはジェルであるから、なかなか差し入れでもらったフォームを使うことが出来ない。だからなかなか「使い切って捨てる断捨離」が出来ないでいたが、それでもコツコツ気が向いたときに使い続けて、3本も4本もあった差し入れシェイビングフォームの最後の1本を使い切ったのである。よせばいいのに「20g増量中」だったりしたから、その分しぶとかったけれども、手こずりながらもついに断捨離♨成功♡である。

1E(Cd) Incognito:BENEATH THE SURFACE
2E(Cd) Incognito:100°AND RISING
3E(Cd) Incognito:LIFE, STRANGER THAN FICTION
4E(Cd) Incognito:FUTURE REMIXED
5E(Cd) Incognito:ADVENTURES IN BLACK SUNSHINE
total m104 y1544 d5643