Fri 100813 スキー場スケート場情報 TDA東亜国内航空のこと JALが心配だ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 100813 スキー場スケート場情報 TDA東亜国内航空のこと JALが心配だ

 かつて急行「しらゆき」が走った秋田から金沢であるが、今では平地のスキー場の営業は困難である(スミマセン、再び三たび「昨日の続き」でござり益田)。今回の只見線の旅でクマどんが通過した浦佐でも小出でも、昔なら12月中旬から3月いっぱいスキー場が営業していて、積雪だって1mぐらいは常に確保していたはずであるが、今や昔の面影はない。

 今井君は小学生の頃(半ズボンははかなかったけれども)「スキー場積雪情報」が大好き。天神平と八幡平と妙高関と妙高燕でどのスキー場が積雪量トップになるか、毎朝の新聞で一番胸を躍らせたのは、何と「スキー場情報」なのであった。「小出」「浦佐」のような地名も、その地域の積雪量も、スキー場情報で記憶したのである。

 当時は「スケート場情報」も朝刊に掲載され、どの湖に何センチの氷が張っているか、滑走可能かどうかを○△×で示していた。これも「半ズボンをはかない偏屈な今井君」は大好き。「榛名湖が何センチで、中禅寺湖が何センチ、現在トップは♡♡湖」のような情報が何より大好きな、ホントに困った小学生だったのである。
只見
(只見線の旅はクライマックスを迎える)

 「湖でスケートを楽しむ」という行動も、昭和とともに消えたようである。世の中が変わるスピードは速すぎる。湖のスケートばかりか、スキーでさえ次第に過去のものになりつつあって、80年代のスキー場の盛り上がりを知っている我々の世代は寂しくて仕方がない。JALとANAとで熱いスキー客争奪戦を繰り広げ、札幌便を増便してでもスキー客を奪い合っていた時代があったのである。

 JALが「北海道のパウダースノー」を謳い文句にしたのに対抗して、ANAは北海道の粉雪を「アスピリンスノー」と呼んだ。今でも今井君は当時のANAのキャンペーンソングを歌うことが出来る。「ア・ス・ピ・リン、スノおー」である。千歳空港から「ビッグ・スニーカー号」という恥ずかしいネーミングのバスに乗せられて、ニセコヒラフに何度も向かった。ANAならニセコヒラフ、JALならニセコアンヌプリ、選んだ航空会社でスキー場までほとんど決まってしまうのも当時のしきたりだった。

 JASという選択肢もあった。日本エアシステム、昔のTDA東亜国内航空である。JALとANAが北海道スキーで盛り上がっているのに、3大航空会社の一角を占めるJASが指をくわえているワケはなくて、確かにワンランク下がるにしても、「JASスキーツアー」なら少しは安くあがったのである。東大オープンを河合塾が始め、駿台が1977年に東大実戦模試で対抗すれば、代ゼミだって東大模試でマネをせずにはいられなかったのと図式は同じである。
とうげ
(峠を越える)

 「JASって何ですか」という世代さえ、予備校の世界に入ってきている。まして「東亜国内航空を知らない」というヒトビトは、社会人の中にも少なくないだろう。JALの破綻をメディアが伝えた時、(おそらくは国策で)JASと合併させられて、赤字路線を大量に抱え込んだことが全ての始まりだったことに触れたメディアはほとんどなかった。「ハコモノ行政で全国にムダな空港をいくらでも作り、黒字の見込めない路線にたくさんJALが就航した、だから破綻した」、そういう筋書きの記事の中にTDAの文字も日本エアシステムの文字もほとんど見当たらなかった。

 しかし、もともとはムダな路線をムリヤリ飛ばされていたのはみんなTDAであって、合併を強要せずに上手にTDAを処理していれば、JALは今もなお健全に世界の空を飛んでいたはずなのである。国策でJASと改名し、国策でJALと合併させるようなことをしないで、TDAをたくさんの格安航空会社に分割解消しさえすればよかったのだ。
名所案内
(峠を越える 2)

 つい1ヶ月まえ、JALでロンドンを往復したばかりだが、うーん、「JALの復活は遠いねえ」と実感した。例えば、食事のサーブも丁寧すぎて全然進まない。前のほうが食べ終わっても、後ろのほうはまだドリンクさえ配られていない。

 そのうち客室乗務員が焦りはじめ、それが彼女たちの顔でハッキリわかって、乗客の細かい要求は一切通らなくなる。前方の席ではもうコーヒーや緑茶がサーブされ始めているのに、後方の席では人気の食事メニューがなくなってしまったことを詫びつつ、食事のサーブが進む気配はない。

 エコノミー席で配られるワインがプラスチックのボトルなのも残念。ANAなら、しっかりしたグラスのボトルだし、エコノミー席でさえ「2本ください」「赤と白1本ずつください」「ビールと赤ワインください」の類いのワガママが通る。

 同じロンドン便のワインでも、British Airwaysのエコノミーだと、デッカいインド系の中年オバサンが不機嫌そうに注いでいくだけ。検尿にでも使いそうなニョワニョワしたプラスチックのコップに1/3ぐらい、ジャッと注いでイヤそうに去っていく。JALも近いうちにあんなふうにならないか、とても心配である。

1E(Cd) Holliger & Brendel:SCHUMANN/WORKS FOR OBOE AND PIANO
2E(Cd) Madredeus:ANTOLOGIA
3E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 1/3
4E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 2/3
5E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 3/3
total m55 y1273 d5372