Thu 100729 緊急告知「FM/J-WAVEに今井君が登場」 ホントに言いたかったこと | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 100729 緊急告知「FM/J-WAVEに今井君が登場」 ホントに言いたかったこと

 緊急に告知しなければならないことがあって、それなのに書いている時間があまりない。この後すぐに仕事に出かけなければならないのである。今日は13時から吉祥寺のスタジオで授業収録90分×3コマ分、収録終了は19時ごろになる。帰ってくれば20時を過ぎる。それから緊急告知しても遅すぎるから、いま慌てて記事を書き、とにかく緊急告知だけは済ませておきたい。そのせいでいつもより記事が多少短くなっても許していただきたい。
タイト1
(今日もsleep tight 1)

 さて、問題の「緊急告知」であるが、
「8月28日土曜日、今井君はラジオに出演します」
「FMラジオのJ-WAVE、8月28日午前6時から8時の『KISS AND HUG』だったか『HUG AND KISS』だったか、どちらかです」
「Webでも情報が出るはず。kiss@j-wave.co.jpです」
である。番組名さえマトモに記憶していないのはマコトに申し訳ないが、今井君としてはHUGの後がKISSだろうと思うのに、どうもKISSが先でHUGが後のような番組名だから戸惑ったという記憶がある。ということは「KISS AND HUG」が正しい番組名。J-WAVEからもらった番組表によれば、「HUG HUG CHU」というコーナーもある。おお、さすがFMである。
 生番組ではないから、収録したのは一昨日の夕方。吉祥寺のスタジオまでJ-WAVEのスタッフが来てくれて、授業3本収録した後、板書も残る東進のスタジオで、1時間半もの長時間にわたって熱心に収録してくれた。3日前には電話で30分以上の取材があり、昨日も確認のため電話で30分話をした。「予備校講師という職業について紹介したい」ということなのだが、ほんのわずかのコーナーのために合計150分もの取材を重ねる手間の掛け方は素晴らしい。大いに感心させられた。
座る
(ザブトンにすわってみる)

 もっとも、「FM局なんだから音声にうるさい人が多いだろう」「取材には相当大がかりな機材が持ち込まれるだろう」と予測していた今井どんの予測は完全に外れ、90分の直接取材ではボイスレコーダー1台だけであった。政治家のインタビューに記者が持ち込むような(昔のウォークマンみたいなヤツ)を向けられた状態で90分も喋ったから、政治家でないQカニどんはかえって緊張してしまった。
 そういうわけで、声が大きくなったり小さくなったり、明らかに緊張しまくっていたりして(特に最初の「英語のナゾナゾ」らしき部分)、聞きづらかったら申し訳ないかぎりである。それ以上に、「イイタイコトが舌足らず」である可能性もある。それも「緊張のあまり」である。申し訳ない。
狭い
(ザブトンがせますぎる)

 言いたいかったことは「英語はカンタンだ、などというウソはつくべきでない」の1点である。世の中には軽薄きわまりない人がいて、「聞き流すだけでいい」とか、「英語の歌を5~6曲歌えば英語がマスターできる」とか、「英語でエアロビやってれば英語はマスターできる」とか、専門家のくせにそういうバカげたことを言って恥を感じない人は少なくない。生徒たちや世論の「そう発言してほしい」という圧力にカンタンに屈して、というよりそれに限りなく迎合しているのである。「英語のカリスマ講師」にそういう発言をさせるのは、たとえマンガの場でも賛成できない。
 特にイケナイと思うのは「アメリカの赤ちゃんは、文法も単語もやらないのに英語が話せる」の類い。キチンと真実を言えば、アメリカの赤ちゃんであっても、実は英語を話せる人は1人もいない。赤ちゃんは、たとえアメリカの赤ちゃんであっても、「オギャー&オギャー」と言うだけである。アメリカの赤ちゃんだって、生まれてすぐにペラペラ英語が口をついて出てくるはずはないのだ。
 赤ちゃんたちの長い長い努力を無視してはならないのであって、彼ら&彼女たちはその後たとえば5年をかけ、日々たゆまぬ努力を続けて、初めてセサミストリートが理解できるレベルに達する。12~13年の努力の後、やっとNew York Timesが半分ぐらい読めるようになる。10年にも15年にもわたってひたすら努力を続け、やっと英語が読めて話せるようになる。それが「アメリカの赤ちゃん」。その努力の総量を見くびってはイケナイ。
タイト2
(今日もsleep tight 2)

 英語は決してカンタンではない。それは日本人にとってさえ日本語が難しいのと同じである。母国語がマトモに話せない人が、何故か英語だけはカンタンで、英語だけは歌を5~6曲楽しく歌っていたら身について、1日30分聞き流していたらわずか3ヶ月で話せるようになるのか。アメリカの赤ちゃんは生後3ヶ月で英語が話せるのか。「先生と英語でエアロビに汗を流したら得意になった」「今日からはもうアメリカ人です」、そういうウソをついてはイケナイ。
 単語も、文法も、チャンと努力して身につけなければ、英語は身につかない。皆がお気楽にうらやましがる帰国子女の諸君も、実は現地でたいへんな(子供の頃は無意識かもしれないが)努力を積み重ねてきたのだ。アメリカの赤ちゃんは、小学校入学までにカタコトが言えるようになり、小学校を出るまで毎日毎日あらゆる科目を(当たり前だが)英語で、理科も社会も算数も体育もみんな英語で、1日6時間、1年で(200日学校に通うとして)約1200時間、テレビもみんな英語でみて、やっと「子供レベルの英語力」に達するのだ。その努力に目を向けなくてはイケナイ。
 だから、諸君、徹底的に音読だ。音読に、単語に、文法だ。そういう厳しい努力の日々を、せめて2年、せめて3年、うまずたゆまず続けてこそ、アメリカの子供たちのレベルに到達できるのだ。アメリカの大人のレベルということになれば、努力はその後さらに6年も7年も続くことになる。
 ま、そういうことを今井君は言いたかったのだが、緊張のあまり全体に舌足らずになったかもしれない。明日早朝にJ-WAVEを聞かれる方は、「おお、おお、今井もひどく緊張してるな」とニヤニヤしながら、そういう部分を聞き取っていただけたら幸いである。